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高速道路上での電欠は違反か?
高速道路上でガス欠して止まってしまうと交通違反になります。では、電気自動車が電欠になってしまった場合は交通違反となるのでしょうか。道路交通法を見ると「燃料不足のため運転することができなくなることを防止するための措置を講じなければならない」と明記されているものの、“電欠”という表記はありません。今回は、電気自動車が高速道路上で電欠した場合に交通違反となるのか考察します。
そもそも高速道路は駐停車が禁止されている
そもそも高速道路では、原則として停車・駐車が禁止されています。道路交通法第75条の8「駐車及び停車の禁止」には、次のような記載があります。
「自動車(これによりけん引されるための構造及び装置を有する車両を含む)は、高速自動車国道等において、法令の規定、警察官の命令、危険を防止するために一時停止する場合以外は、停車・駐車してはならない」
ただし、次の場合は停車または駐車することができます。
・駐車するための場所(SA・PAの駐車場など)に停車または駐車するとき
・料金の支払いのために料金所で停車するとき
・高速バスが乗客の乗降や時間調整のために停車する場合
・故障などにより停車または駐車することがやむを得ない場合
上記4つは法律上に定められている例外です。そのため、基本的に高速道路上で駐車または停車することはできません。
道路交通法に「電欠」と明記されていないが違反になる可能性は高い
高速道路を走行するときは、道路交通法第75条の10に明記されていることを守らなければなりません。
【道路交通法第75条の10「自動車の運転者の遵守事項」】
「高速自動車国道等において自動車を運転しようとするときは、あらかじめ、燃料、冷却水もしくは原動機のオイルの量または貨物の積載の状態を点検し、必要がある場合においては、高速自動車国道等において燃料、冷却水もしくは原動機のオイルの量の不足のため当該自動車を運転することができなくなることまたは積載している物を転落させ、もしくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない」
いい換えると、高速道路上で原動機を動かすためのバッテリー不足によって運転できなくなることを防止するためにあらかじめ充電をしておかなければならないといえるでしょう。
電気自動車のバッテリー残量は、エンジン車における燃料です。つまり、電気自動車のバッテリー不足によって運転できなくなった場合、交通違反として取り締まられる可能性が高いといえます。
ギリギリまで粘らず早めに充電しよう!
高速道路上で電欠よって立ち往生しないためにも、バッテリー残量が底をつきそうになったときは早めに充電しておきましょう。
もし、高速道路上で電欠してしまうとクルマが止まってしまい、その後の予定変更をしなければならなくなります。また、本線道路上で停まってしまうと追突事故をはじめとする二次事故発生の可能性が高くなるため非常に危険です。
「あと少し」や「まだ大丈夫だろう」と思わず、バッテリー残量が4分の1を切ったら充電しておくとよいでしょう。