イベント
share:

バスや電車を降りたあとの「足」に続々新提案! ジャパンモビリティショーに展示された「電動小型モビリティ」3台をリポート


TEXT:斎藤充生 PHOTO:斎藤充生
TAG:

免許のいらないさまざまな特定小型原付が登場

Hundredths「チャットカート 燃料電池試作車」

続いて、交換式の低圧水素ボンベを用いた燃料電池試作車と、今日の折りたためるEVバイクの先駆けとしてデビューしたモデルに、免許不要で乗れる特定小型原付モデルが追加されたので見ていくことにしよう。

こちらはエベサーが輸入代理店となって販売している、4輪独立サスペンションを備えた特定小型原動機付自転車の電動カート「チャットカート」を、低圧水素ボンベで走れるようにした燃料電池試作車だ。

ジャパンモビリティショー ビズウィーク 2024にハンドレスが出品した「チャットカート 燃料電池試作車」 燃料の水素は交換式の低圧ボンベから供給される

全長1060mm、全高1040mm、全幅600mmというコンパクトな車体はそのままに、取り扱いが容易な交換式の低圧水素ボンベ(画像の青色のボンベ)を車体に収めることで、誰しもが水素エネルギーの恩恵を受けられることを目指して開発されている。

ハンドレス「チャットカート 燃料電池試作車」のフレーム内に収まる交換式の低圧水素ボンベ

開発は、長野県のHundredths(ハンドレス)をはじめ、東京工科大学、菊池製作所などが関わる、産官学グループで進められているという。

トヨタブースでは今回、コンパクトなカードリッジ式水素ボンベの提案が行われていた。そこで活用方法のひとつにコンロを紹介していたが、こうしたマイクロモビリティの燃料としても有効だと思われるので、今後マッチングが進められるのではと筆者は想像している。

トヨタ自動車がジャパンモビリティショー ビズウィーク2024に出品したカードリッジ式の水素タンク

BLAZE「SMART EV 特定小型原付モデル」

ファッショナブルなデザインで、折りたためる電動バイクとして人気が高いBLAZE(ブレイズ)の「スマートEV」に、特定小型原付モデルが誕生した。

ブレイズ「スマートEV 特定小型原付モデル」

基本的にはスマートEVがもつ、5秒で折りたためる容易さ、取り外し可能なバッテリーパックでどこでも充電が可能な便利さ、縦66cm横27cm高さ123cmのスペースがあれば折りたたんで保管できる省スペース設計などの美点はそのまま引き継がれている。

特定小型原付モデルは、最高速度表示灯が装着されたのが見た目の特徴だ。走行性能は時速20km/hまで出せる走行モードと、最高速度を時速6km/hに制限することで歩道の通行が可能になる歩道モードの2種類を搭載しているのも、特定小型原付モデルならではといえる。

ブレイズ「スマートEV 特定小型原付モデル」には、最高速度表示灯が装備される

本来はもう少し高い速度域で走ることを前提としたシャシーに対し、あえて出力を抑え法規に準拠する方法をとっているので、フレーム強度や耐久性の面でもメリットが多いものと思われる。車両本体価格は税込み23万9580円。

次回は、遊び心あふれる折りたたみEVバイク、階段を昇り降りできてしまう小型モビリティ、手動の車いすを特定小型原付に変身させる装置、以上の3モデルについてお届けする予定。そちらもお楽しみに。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
日産からセダンのEVが出るぞ! 中国向け車両「N7」を初公開
過酷なダカールラリーで排気量998㏄の「水素小型エンジン」を鍛える! HySEが2025年の参戦を発表
コレクターズアイテムになること間違いなし! 「FIAT × ルパン三世」のクリスマスコラボプレゼントを実施中
more
コラム
自宅で充電できないけどEVを買う人が増えている! ただしいまのインフラ状況だと「セカンドカー」で乗るのが正解
充電が無料でできる施設は税金のムダ遣い? 地方自治体の取り組みの是非を考える
EVの走りはむしろ好き! エンジン車も同時に所有! それでもEVライフを終了した理由をオーナーが激白
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
more
イベント
外からもまる見えな全面ガラスドアも高齢化が進む地域のモビリティとして最適!? タジマの超低床グリーンスローモビリティ「NAO2」が斬新すぎた
EVはレアメタルが詰まった都市鉱山! CEATEC2024でBASC展示が提唱するサーキュラーエコノミーというバッテリーとは
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択