ニュース
share:

充電10分で300km走行も実現間近! BMW「ノイエクラッセX」発表で自らの変革を示す


TEXT:TET 編集部 PHOTO:BMWグループ
TAG:

「駆け抜ける歓び」を磨き、電動化・デジタル化・循環型社会に対応

例えばすべてが刷新された4つの主要なコントロールユニットは、それまでのコンピューターでは個別に処理がなされていたものを、同時に動かし連携することで大幅に処理能力を向上させ、自動運転であったり、ダイナミックな運動性能の向上につなげ、BMWらしい「駆け抜ける歓び」をさらに磨いていくとしている。

SAV向けに最低地上高をより高く設けた電気自動車用アーキテクチャは、車内空間の拡大に加え、長いホイールベース、短いオーバーハングを実現している。これまでのBMW各Xモデルのエクステリアデザインを継承しながら、先進性を盛り込み近い将来のXモデルを示唆するデザインにまとめ上げている。

2024年3月発表 BMWビジョン ノイエクラッセ エックスのサイドビュー EV充電口は左リヤの側面に設けられている

インテリアはデジタル化が進んでいる。再設計されたマルチファンクション付ステアリングホイール、直感的なタッチ操作機能のセンターディスプレイに加え、BMWパノラミックビジョンが、BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントの先進的なボイスコントロールと相まって、人間とクルマをつなぐ扱いやすい直感的なインターフェイスとして機能する。BMWパノラミック・ビジョンは、フロントウィンドウの全幅に主要な情報を投影する。

2024年3月発表 BMWビジョン ノイエクラッセ エックスのインテリア 運転席回りにはパノラミックビジョンを採用

また、ノイエクラッセXの量産モデルでは、アップデートされたBMW 3Dヘッドアップ・ディスプレイを搭載予定だという。

ノイエクラッセXはEVとしての基本性能も新たな領域に入っている。その主要な役割を担うのは、最新の第6世代BMW eDriveテクノロジーである。改良されたe-driveユニットに加え、これまでの角形バッテリーよりも体積エネルギー密度が20%向上した新しい円形リチウムイオン・バッテリーを搭載。これを800Vへ移行したシステムと組み合わせることで、充電速度が最大30%改善し、300kmの航続距離に必要な電気をわずか10分で充電することができる。

その結果、第6世代BMW eDriveでは航続距離が最大30%延長することとなった。これにはドラッグを20%軽減させた空力性能の進化も大きく寄与している。

2024年3月発表 BMWビジョン ノイエクラッセ エックスは第6世代のeDriveテクノロジーを搭載し、わずか10分の充電で300㎞走行することが可能に

一方で循環型社会に対する取り組みにも余念がない。ノイエクラッセXのインテリアのために、100%植物と鉱物に由来する原料で、石油を一切使わずに製造するサーフェス用素材が開発された。これはドアパネリング下部とセンターコンソールに使用する予定である。

海洋プラスチックも初めて使用し、射出成形パーツの材料になる。廃棄漁網などから採取したこの二次原料の利用率は、特定の部品では既に30%を占める。

2024年3月発表 BMWビジョン ノイエクラッセ エックスのインテリアには、循環型社会への対応として100%植物と鉱物に由来する原料を開発し、素材に使用している

こうした素材と構成手法を選択することで、部品の分解が容易になりリサイクル率も高まる。サイドスカートとフロントエプロンおよびリヤエプロンの付属品も、単一のリサイクル素材を使用。この取り組みにおける新デザインコンセプトは、2021年に発表した「BMW i ビジョン サーキュラー」が示したRE:THINK、RE:DUCE、RE:USE、RE:CYCLEの原則に沿っており、リサイクル性を最適に実現するために広い範囲に単一素材を使用している。

さらに、ノイエクラッセは、生産についても新たなフェーズに入る。ハンガリーにあるBWMグループ・デブレツェン工場は、「iFACTORY」として計画と開発が行われており、2025年にノイエクラッセの量産モデルが生産を開始となるのにあわせ、世界のBMWグループ製造拠点のなかでは初めて化石燃料以外のエネルギーのみで稼働する工場になるという。

2台のBMWビジョン ノイエクラッセ 左は2023年発表のセダンモデル 右は2024年発表のSUVモデルにあたるエックス

BMWは歴史上重みのある「ノイエクラッセ」という名称をあえて採用し、自らの大きな変革を表現している。同時にその変革を取り入れた量産車が、2025年には登場することが明言された。ノイエクラッセXは、BMWの新章が間もなく始まることを告げるプロローグ的な存在なのだ。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
新型リーフを筆頭に世界中に新型EVを投入して戦力底上げ! 日産が今後の経営戦略を発表
BEV用の新開発プラットフォーム「PPE」初採用! アウディQ6 e-tron/SQ6 e-tronがついに日本デビュー
交換式バッテリーの実用化は商用・フリートから! 米Ample社と三菱ふそうが提携し都内で実証実験開始
more
コラム
電欠したから仲間のクルマに急速充電器まで引っ張ってもらう……は厳禁! EVが牽引できない理由とは?
結局「全固体電池」ってなに? どんなメリットがある? 「夢の電池」と言うには時期尚早な次世代バッテリーの中身
「セダンであり、5ドアクーペであり、SUV的でもある」という謎の表現! でも確かにカッコイイ「ボルボES90」をデザインのプロはどう見る?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
売り物ではなく概念を展示するモデリスタ! 正体不明なトヨタbZ4Xはブランドの「新化」という概念を示すスタディモデルだった【大阪オートメッセ2025】
子どもに大人気の電動バギーに大迫力のエアロキットや色が変わるフィルムまで登場! 大阪オートメッセのEV関連出展物はどれもユニークすぎた
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択