日本製よりも海外製EVのほうがシェア率が高い
さらにこのグラフは、その普通車セグメントのなかでも、日本メーカー製をピンク、輸入車メーカーのバッテリーEVを白で示したものになります。
1月単体で見ると、白で示された輸入車メーカーの販売台数が急減していることが見て取れるものの、1月というのは、輸送の観点から、海外メーカーの販売台数が落ち込む月であるという点、そして、とくに直近の半年ほど輸入EVの販売割合が増加しています。
日本国内であるにもかかわらず、日本製よりもむしろ、海外製EVのほうがシェア率が高いという、逆転現象すら発生してしまっているレベルです。
いずれにしても、ピンクで示された日本メーカー勢のBEV販売の落ち込みこそ、この日本国内のEVシフト減速のもっとも大きな要因となるのです。
ちなみに、この日本国内のEVシフト動向が、世界と比較してどれほどの進捗であるのかを、とくに欧・米・中・タイ市場、およびグローバル全体とをそれぞれ比較したグラフを見てみると、このとおり、グリーンで示された日本については、2023年12月単体で2.19%というバッテリーEVのシェア率に留まっているのに対して、日本と同じくEVシフトが停滞しているといわれているアメリカ市場については8.34%に到達しています。
その上、新興国であるタイ市場に関しては、すでに20%の大台を突破しています。なんと、EV先進諸国の集結するヨーロッパ市場と同等のバッテリーEVの普及状況にまで到達しているレベルです。
さらに、世界最大のEV市場である中国市場に関しても、12月単体で25%オーバーと、世界のEV市場をリードしていることが見て取れます。
そして、何といっても、それらの国をすべて含めた、世界全体の新車販売に占めるバッテリーEVの販売シェア率が、12月単体で15%であったということを踏まえると、日本の2%程度という数値が、世界のEVシフトと比較していかに停滞しているのかという様子を理解できるのではないでしょうか。