見た目も進化 内外装の改良ポイントは?
走行パフォーマンスにおいては、ダイナミック性能だけでなく、航続距離の拡大にも主眼を置いた改良が施されたわけだが、むろん装備面での充実も図られている。今回の改良ではフロントシートヒーター、ポルシェインテリジェントレンジマネージャー(PIRM)、パワーステアリングプラスなどが標準装備となった。
だが、装備の充実よりも目を引くのはエクステリアの変更点ではないだろうか。
デザイン面にも改良の手が加えられ、エクステリアではヘッドライトとテールライトが一新された。特にヘッドライトまわりは、先代モデルがバンパー端のインテークとヘッドライトを逆L字型につないだようなデザインであったのに対し、改良型モデルのタイカンとタイカン4Sはヘッドライトとインテークが分離し、クリーンかつワイドな印象のフロントフェイスに変更された。
ターボとターボSは逆L字型のデザインは継承しつつ、ヘッドライトのデザインを見直し、新たなフロントフェンダーの採用と相まってタイカンのワイド感をさらに引き立てるデザインへと変更されている。
リヤライトストリップのポルシェロゴは、立体的なガラスルックのデザインを採用し、イルミネーテッド仕様では乗車時および発進時のアニメーションが特徴だ。また、ターボとターボSグレードでは、エクステリアとインテリアの両方でアクセントカラーのターボナイトにより、他のモデルとの違いを際立たせている。
インテリアでは、インストルメントクラスター、センターディスプレイ、オプションの助手席側ディスプレイに機能を追加し、ユーザーインターフェースを最適化。スポーツクロノパッケージとパフォーマンスバッテリープラスを装備したモデルは、モードスイッチに専用のプッシュトゥパスボタンを備える。
ステアリングホイールの左側後方にある新しいコントロールレバーを使用すると、ドライバーアシスタンスシステムをより直感的に操作できる。Apple CarPlayと車両機能のマッチング向上や、車載ビデオ機能の向上も図られている。
今回の改良にあたり、タイカンのモデル責任者であるケビン・ギークは次のように述べている。
「当社は2019年末にタイカンを発表し、eモビリティの新時代を切り開きました。このクルマがEVセグメントにおけるゲームチェンジャーであり、革新的な先駆者であることがすぐに証明されました。サクセスストーリーは、大幅にアップグレードされた新型タイカンにも続きます。卓越したドライビングダイナミクスとドライビングプレジャーを備えたモデルラインは、性能の面で新たな高みに到達しています。同時に、効率、航続距離、日常の使いやすさ、快適性を大幅に向上させることができました」
より一層の磨きがかかったポルシェのEVタイカン。スポーツセダンタイプのタイカンは4グレードの展開で、価格はベーシックモデルで税込み1370万円。トップグレードのターボSは税込み2746万円だ。ルーフラインを後方へ伸ばし荷室を拡大したことに加え、車高を高めてロードクリアランスを拡大させたタイカン クロスツーリスモは、3グレードの展開となり、ベーシックモデルが税込み1507万円。トップグレードのターボは税込み2308万円となっている。