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BMWの思慮遠望
iブランドの取り組みだけではない。MINIとロールスロイスのブランド買収も、将来の電動化を見据えていたのではなかったか。私は以前から“フル電動化はシティカーと超高級車から始めるべし”が持論だが、BMWグループはそれを異ブランドの取り込みによって実践している。今に至ってグループの壮大な思慮遠望を垣間見た気がするのだった。
そしてその波はいよいよ本丸にも及んできた。キドニーグリルをつけた今や最もベイシックでジェネラルなモデルX1で、BEVの完成度が劇的に上がったということは、そういう時代の訪れを物語っていると言っていい。もちろん、これからもまだその決定的な時期については時世のあり方によって大いに揺れることも予想される。内燃機関にもまだまだ踏ん張っていて欲しい。けれどもメーカーの商品の完成度を見るにつけ、電動時代がひたひたと確実に迫っていることは間違いない。欲しい商品がたまたまBEV。そんな例がこれからますます増えていくだろう。
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