試乗
share:

ホンダのEV「e:NP1」はマイルドにもスポーティにもなる走り!来年からの新型車にも注目


TEXT:加藤 ヒロト PHOTO:加藤博人(咪车mewcars編集部)
TAG:

中国市場におけるホンダの新型EV試乗記、これまでは内外装のデザインを見てきた。いよいよ走り出してみよう。「e:NP1」はどんな走りを披露してくれるだろうか。

快適性重視のマイルドな乗り味

肝心の乗り心地だが、これも非常に上々な印象だ。もちろん元の「ヴェゼル」ですでに完成度は高いので、あとはそこからどうBEV(バッテリー電気自動車)らしく味付けをおこなうかに焦点を置いたに違いない。

アクセルペダルとブレーキペダルの踏み心地は、昨今のホンダ車らしくスコスコ踏める感覚で、これがとても気持ち良い。全高はそれなりにある車だが、実際に運転してみても不安定感はなく、堅実な足回りの設計を感じた。この点に関してはヴェゼルより少しばかり向上している印象を受けた。

運転中に触るであろうハンドルのボタン類やエアコンの操作、ドライブモードの選択などももたつく反応はなく、運転への妨げは感じられない。ここが「先進性」をうたう車において肝心な部分で、せっかく数々の先進装備を搭載していたとしても、運転中にそれらの操作がストレスなくおこなえなければ本末転倒だと私は思うのだ。

やみくもに画面を増やし、ボタン類をすべてタッチ操作にするよりも、まずは基本的な操作において使用者にストレスを感じさせないことが「日常使いの道具としてのクルマ」で大事な点だろう。

加速感は申し分なく、アクセルを踏めば踏んだ分だけマイルドに加速してくれる。突然「ズドン」と来るような不快感はない。このあたりの制御を日本車はとても得意としているのだ。

BEVをさらに普及させたいのであれば、ガソリン車のドライブフィーリングとの違いを限りなく打ち消す必要がある。この観点から考えても、「e:NP1/e:NS1」が持つ違和感のない乗り心地はとても優秀だと感じた。

「運転しやすい」という表現を「面白くない」と解釈する人もいるかもしないが、決してそういうわけではない。

ちょっとスポーティーな雰囲気を味わいたければ、ドライブモードを「SPORT」に入れることで「NORMAL」よりも締まった走りを提供してくれる。元の車体設計の優秀さが功を奏しているのか、カーブを曲がる際も踏ん張りの効いたコーナリングを感じることができる。

「スポーツBEV」とまでは行かないものの、普通の街乗りに飽きたのなら、通常よりも少しスパイスの効いた走りも選べるというわけだ。良い意味で落ち着いており、気楽に運転できるBEVであるという印象を受けた。

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
ホンダの電動ロボット芝刈機/草刈機「ミーモ」シリーズが大幅改良! 国内で年間500台のセールスを目指す
ホンダCR-Vが帰ってきた! 新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」が登場
「ノート オーラ NISMO」がマイナーチェンジ! 初の4WDモデル「NISMO tuned e-POWER 4WD」が登場
more
コラム
電動化の失速どころかEV&PHEVがバカ売れ! テスラもドイツ御三家も押し出す中国メーカーの勢い
日本での走行テストを確認! 中国BYDの新たな刺客「Sea Lion 07」の驚異の性能
日本のEVシフトは2024年に入り低迷気味! 軽のサクラ&eKを除けば海外勢の健闘が目立つ
more
インタビュー
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
災害に強いクルマは「PHEV+SUV+4WD」! 特務機関NERVがアウトランダーPHEVを選ぶ当然の理由
more
試乗
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
誰もが感じる「ポルシェに乗っている」という感覚! ポルシェはBEVでもやっぱりスポーツカーだった
佐川急便とASFが共同開発した軽商用EV「ASF2.0」に乗った! 走りは要改善も将来性を感じる中身
more
イベント
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
レース前に特別に潜入! フォーミュラEに参戦する日産チームのテント内は驚きと発見が詰まっていた
日産がフォーミュラE「Tokyo E-Prix」開催前スペシャルイベントを開催! 六本木ヒルズアリーナに1夜限りのサーキットが出現
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択