試乗
share:

軽EVの時代がやって来た! [三菱eKクロスEV試乗記]


TEXT:生方 聡 PHOTO:WEB CARTOP
TAG:

上級グレードでも実質200万円以下で買えることも

そんなサクラとeKクロスEVのうち、今回は軽EVのパイオニアである三菱が手がけたeKクロスEVを試乗し、その人気の秘密を探ってみよう。

サクラとeKクロスEVも、日本で人気の“軽ハイトワゴン”であるが、サクラが独立したモデルであるのに対して、eKクロスEVは三菱の「eKクロス」のいちグレードというポジション。三菱車を特徴づける「ダイナミックシールド」と呼ばれるフロントデザインをeKクロスから受け継ぐ一方、EV専用のパワートレインをコンパクトなボディに収めている。

最高出力47kWの交流同期モーターをフロントアクスルに配置し前輪を駆動。前後アクスル間の床下部分に搭載されるリチウムイオン・バッテリーは20kWhで、最近のEVからするとかなり控えめだ。そのぶん、車両重量は1,060〜1,080kgと軽く、WLTCモードの電費は124Wh/km(=8.1km/kWh)、市街地モードでは100Wh/km(=10.0km/kWh)と良好である。一充電距離は180kmだが、「軽自動車及びコンパクトカーのユーザーの約8割は、1日当たりの走行距離が50km以下(同社調べ)であり、大半のユーザーは2日間充電せずに走行できる想定」と三菱はいう。

ラインナップは、スタンダードの「G」(2,546,500円)と、先進装備を標準装着する「P」(3,081,100円)の2グレード。気になる補助金の額は、どちらのグレードも国の令和4年度補正予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」が55万円であり、さらに東京都在住の個人なら45万円に10万円が上乗せされた55万円を受け取ることが可能だ。これだけでも補助金の額は110万円となり、上級グレードのPでも、実質200万円以下で手に入るのは大きな魅力であり、人気の秘密でもある。

三菱 eKクロスEV P

全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,670mm
ホイールベース:2,495mm
車両重量:1,090kg
前後重量配分:前600kg、後490kg
乗車定員:4名
交流電力量消費率:124Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:180km
モーター最高出力:47kW/2,302-10,455rpm
モーター最大トルク:195/0-2,302rpm
バッテリー総電力量:20kWh
モーター数:前1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:FWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:トルクアーム式3リンク式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ドラム
タイヤサイズ:165/55R15
最小回転半径:4.8m
荷室容量:109L
車体本体価格:3,081,100円
※ルーフレール装着車

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
BEV大国の中国で販売が失速! ここ数年でPHEVのシェアが伸びていた
中国市場でファーウェイのEVが爆発的人気! ライバルを凌ぐ激安っぷりと超豪華内装のAITO M9とは
more
ニュース
「Hyundai Mobility Lounge富山」がオープン! すべてのヒョンデ車に試乗できるイベントも開催
ビッグカメラとENEOSでんきが強力タッグ! ホンダ「N-VAN e:」の発売に先駆けて充電環境整備のワンストップサービス
大阪・関西万博の建設現場に「電源いらずのコンビニ」出現! どうやって運営しているの?
more
コラム
中国市場はまだまだEV化の流れが止まらなかった! 内燃機関からPHEVを介してEVシフトするシナリオの中身
やっぱり日本でEVは需要薄か!? 国産で好調なのは軽EVだけという現実
数字だけ高スペックでも実際の充電は遅い! EVの進化についていけない急速充電器の現状
more
インタビュー
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
災害に強いクルマは「PHEV+SUV+4WD」! 特務機関NERVがアウトランダーPHEVを選ぶ当然の理由
more
試乗
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
誰もが感じる「ポルシェに乗っている」という感覚! ポルシェはBEVでもやっぱりスポーツカーだった
佐川急便とASFが共同開発した軽商用EV「ASF2.0」に乗った! 走りは要改善も将来性を感じる中身
more
イベント
中国市場のニーズに合わせて開発! 日産が北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカーを出展
レース前に特別に潜入! フォーミュラEに参戦する日産チームのテント内は驚きと発見が詰まっていた
日産がフォーミュラE「Tokyo E-Prix」開催前スペシャルイベントを開催! 六本木ヒルズアリーナに1夜限りのサーキットが出現
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択