試乗
share:

ドライブに行きたくなる! ドライバーもゲストも満足の走り[メルセデス・ベンツEQE試乗記]


TEXT:生方 聡 PHOTO:小河原 認
TAG:

ロングホイールベースがもたらす広いキャビン

3,120mmのホイールベースは、90.6kWhの大容量バッテリーを搭載するのに役立つだけでなく、広い居住空間をもたらすうえでも有利であるのはいうまでもない。全高が1,495mmとセダンとしては高めのわりにはヘッドルームにあまり余裕はないが、一方、足もとには楽に脚が組めるほど広いスペースが確保されている。フロア中央はフラットではないものの段差は低く、後輪駆動(または後輪駆動をベースとする4WD)を採用するEクラスとの違いを感じさせられる。

ラゲッジスペースは後席を立てた状態でも奥行きが約1mあり、ボディサイズ相応のスペースが確保されている。もちろん後席を倒すことも可能で、その場合は2m弱までスペースが拡大できるから、大きな荷物があるときでも安心である。

試乗中に気になったのが後方の視界。上下が狭く、斜め後ろもやや見にくい。それでも、360°カメラシステムなどがあるおかげで、駐車場などでクルマを移動させるのに困ることはなかった。むしろ困るのは2.3トンを超える車両重量で、機械式駐車場のなかには重量オーバーで利用できない場合があるのが悩みのタネである。

ただ、そんなことが些細に思えるほど、EVとしてのEQE 350+は完成度が高く、自らステアリングを握るクルマとしても魅力的な仕上がり。このクラスのEVを探すなら、真っ先に候補に挙げたい一台である。

Mercedes-Benz EQE 350+

全長:4,970mm
全幅:1,905mm
全高:1,495mm
ホイールベース:3,120mm
車両重量:2,390kg
前後重量配分:前1,150kg、後1,240kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:176Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:624km
リアモーター最高出力:215kW(292ps)/3,559-15,913rpm
リアモーター最大トルク:565Nm/0-3,559rpm
バッテリー電力量:90.6kWh
モーター数:後1基
トランスミッション:1速固定
駆動方式:RWD
フロントサスペンション:4リンク式
リアサスペンション:マルチリンク式
フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク
リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:255/45R19
最小回転半径:4.9m
荷室容量:430L
車体本体価格:12,510,000円
※AMGラインパッケージ、パノラマスライディングルーフ装着車

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
新型リーフを筆頭に世界中に新型EVを投入して戦力底上げ! 日産が今後の経営戦略を発表
BEV用の新開発プラットフォーム「PPE」初採用! アウディQ6 e-tron/SQ6 e-tronがついに日本デビュー
交換式バッテリーの実用化は商用・フリートから! 米Ample社と三菱ふそうが提携し都内で実証実験開始
more
コラム
電欠したから仲間のクルマに急速充電器まで引っ張ってもらう……は厳禁! EVが牽引できない理由とは?
結局「全固体電池」ってなに? どんなメリットがある? 「夢の電池」と言うには時期尚早な次世代バッテリーの中身
「セダンであり、5ドアクーペであり、SUV的でもある」という謎の表現! でも確かにカッコイイ「ボルボES90」をデザインのプロはどう見る?
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
more
イベント
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
売り物ではなく概念を展示するモデリスタ! 正体不明なトヨタbZ4Xはブランドの「新化」という概念を示すスタディモデルだった【大阪オートメッセ2025】
子どもに大人気の電動バギーに大迫力のエアロキットや色が変わるフィルムまで登場! 大阪オートメッセのEV関連出展物はどれもユニークすぎた
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択