4月以降の登録では補助金が減額するモデルも
令和4年度当初予算で実施されてきたCEV補助金が2022年12月16日に予算額に達したため、その前日の12月15日で補助金の受付が終了。これに代わり、令和4年度補正予算によって、CEV補助の事業は引き続き行われる。ただし、車両が登録された日によって、補助金が減額になることがあるので注意が必要だ。
具体的には、2022年11月8日から2023年3月31日までに登録された車両に関しては、前ページで説明した令和4年度と同じ補助額が受け取れる。一方、2023年4月1日以降に登録された車両については、補助金の算出方法は基本的には同じだが、次の制限が加わるのだ。
- 税抜840万円以上の高額車両は補助額を0.8倍した金額に
- 補助金の上乗せには外部給電機能に加えて、省エネ法トップランナー制度の2030年度燃費基準の対象となることが必要(型式指定自動車)
さらに、基準となる電力消費率が令和4年度当初予算では176.2だったが、令和4年度補正予算では174.7となり、電費が同じでも補助金の額は少なくなる計算だ。
税抜840万円以上の高額車には、「アウディe-tron」、「ジャガーIペース」「テスラ・モデルX」「BMW iX」、「ポルシェ・タイカン」「メルセデス・ベンツEQE」などが該当し、高価格・高性能の輸入EVを買おうという人には、ちょっと気になる変更である。
経済産業省の資料によれば、高額車両の補助金を減らしたのは、「価格低減を促す観点から」とのことだが、具体的に補助金の額がどう変わるのか、試算してみよう。
たとえば、「アウディe-tronスポーツバック55クワトロSライン」(税抜1137万2727円)の場合、令和4年度の補助金額は、
3,000×(423ー160)×176.2÷236+50,000=639,075円
の63万9000円だが、令和5年4月からは、
3,000×(423ー160)×174.7÷236+50,000=634,060円
となり、これを0.8倍した50万7000円に減額となる。
一方、外部給電機能がある「メルセデス・ベンツEQE 350+」(税抜1134万5455円)では、
4,000×(624−160)×174.7÷176+50,000=1,892,290円
となり、上限額の85万円を超えているので、85万円を0.8倍した68万円が補助される。上限額が65万円のモデルなら52万円である。
つまり、税抜840万円以上の高額車両は現在の約2割減、最大17万円の減額になるのだ。
具体的な補助金額や申請方法については、下記の「令和4年度補正 CEV補助金(車両)のご案内」を参照のこと。
https://www.cev-pc.or.jp/hojo/cev.html