ニュース
share:

災害対策の小型発電機をEV充電用として「日常使い」に


TEXT:栁 蒼太
TAG:

東西商事株式会社は、小型ポータブル発電機「Vector(ベクター)」シリーズを電気自動車(EV)の充電向けに本格展開する。災害対策として小型発電機を導入する町内会・自治会、スーパーマーケット、道の駅などがEV充電用に貸し出して課金することで、利便性を向上するとともに、発電機の購入コスト回収を早めることができる。実際の仕様は、液化石油ガス(LPG)とガソリンの両方が使える最大出力3.5kWの「3500α」(単相100ボルト、200ボルト)と、LPG専用モデルで同7kWの「7000α」(同)を想定。急速充電はできないものの、LPGコストは充電スタンドよりも割安のため、充電スタンド並みに課金すれば収益が期待できる。充電スタンドに行く前の30~60km走行向けに初年度100台の販売を見込んでいる。

まだまだ不足している充電スタンド

二酸化炭素の排出を抑制し、地球温暖化を防ぐために、EVの販売台数が世界的に増加している。商用でもトヨタ車体株式会社の超小型EV「コムス」が生産累計1万台を突破したほか、aidea株式会社の電動バイクを日本マクドナルド株式会社、日本郵便株式会社、DHLジャパン株式会社が採用するなど、ガソリン車からの切り替えが進んでいる。一方で、充電スタンド数が全国で約2万2000カ所とガソリンスタンド数の6割を超えた(一般社団法人次世代自動車振興センターのサイトより)ものの、急速充電スタンドは少なく、まだ不足しているのが実態だ。

「普段使い」が解決策の糸口に

東西商事が災害対策用に販売してきた小型ポータブル発電機をEV充電向けに併用することを提案し、発電機の「日常使い」を推し進める。価格は「3500α」が1台35万円前後、「7000α」が同90万円前後(いずれも税別)。町内会・自治会などでは住民にEV充電用に貸し出すことで課金できるため、発電機を導入しやすくなる。

大きさと重さは「3500α」の場合、長さ60cm、幅48cm、高さ47cm、総重量49kg。車輪付きの可搬型ためフレキシブルに利用が可能だ。インバーター回路で省エネルギーを図りながら小型化したのが特徴で、72時間の使用に耐えられる防災対応となっている。単相200ボルト仕様が増えているエアコンやIHクッキングヒーター、コンプレッサー、ポンプなどへの対応が可能。購入、導入後のアフタフォローは「R&Dセンター」(千葉県八街市の物流センター内)がサービス、メンテナンス、検品を行う。

【東西商事株式会社の概要】
設立=1954年(昭和29年)8月
資本金=5500万円
代表取締役:廣比公一
事業内容=発電機・蓄電池、熱交換器の製造販売、環境・空調機器の販売
本社所在地=東京都港区東麻布1-26-8、プライム東麻布2階
電話番号=03-3585-3351
ファクス=03-3585-3379

 

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
「58協定」未加入国のクルマを日本で売るのは難しい! なのに未加入のアメリカや中国のクルマが日本で売られるカラクリとは
20万円も高かったのに20万円安くしか売れない! EVの将来はリセールバリューの向上努力にアリ!!
more
ニュース
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露
ファッション&アウトドア好きにも刺さるEV! ヒョンデ「インスタークロス」が先行予約開始でいまなら秋キャンプにも間に合う
一充電走行可能距離はついに1000km超え! 日本でもっとも長く走れる新型EV「Audi A6 e-tron/S6 e-tron」シリーズが登場
more
コラム
ボルボのハイパフォーマンスモデルを手がけてた「ポールスター」! EVブランドになるって話もあったけどいまどうなってる?
中国でバッテリー交換式の大型SUVがデビュー! 激安550万円でEVスタートアップが放つ「Onvo L90」の実力をライバルと比較した
想定よりは遅れているがEVシフトは着実に進む! この先5年間は新型モデルの投入が相次ぐと予想!!
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択