計測技術の東陽テクニカ、「エレクトリック・モーター・エミュレーター」を発売……仮想モーターでインバータの先行開発が可能
【THE 視点】株式会社東陽テクニカは、電動モーターのエミュレーター「エレクトリック・モーター・エミュレーター」を1月12日に発売した。この機器はD&V エレクトロニクス Ltd. (カナダ・オンタリオ州)製のもので、東陽テクニカはその日本代理店となる。
「エレクトリック・モーター・エミュレーター」は、数式上の仮想モーターを設定することで、実物の電気的な挙動を再現できる装置。実物がなくてもインバーターの制御確認や信頼性・耐久性の評価を行うことができ、開発工数の削減が期待できる。
例えばモーターに冷却用のラジエターを用意したり、負荷装置や治具などの用意も不要。逆起電圧も再現することができ、回生や逆回転を含め、4象限での動作模擬が可能だ。
実物なしでインバーターの試験が可能となることで、試作品などの実機の完成を前にさまざまな評価を先行することができるだろう。
高負荷を与えて高回転でモーターを回すより音も静かに実験が行えるはず。ほかにも様々なメリットがあると思われ、インバーターの開発に大きく貢献できると期待する。
(福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー)
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