コラム
share:

岡崎宏司の「EVは楽しい!」第3回:EVも「デザインとブランドの魅力」には拘りたい!


TEXT:岡崎 宏司
TAG:

僕のクルマ選びの条件

日産ハイパーミニの後、しばらくEVとの接触はなかった。ときどき、メーカーの試験車両に乗るくらいだった。

そんな状況が大きく変わったのは、ほぼ10年後。日産リーフとスマート・フォーツー edが登場したからだ。

日産リーフは、グローバル市場に投入された世界初の真っ当な実用型EV。性能的にも、当時としては十分評価できるレベルにあった。

でも、僕の心は動かなかった。そのいちばんの理由はデザイン(内外装とも)の平凡さ。

僕がクルマ選びに当たって重視するのは、第1がデザインの魅力、第2がブランドの魅力。しかも、この2点の比率は大きい。

EVという新しいジャンルのクルマでも、そこはゆずれなかった。

テスラには度々乗ったし、パフォーマンスには衝撃を受けた。だが、ほしいと思ったことは一度もない。われながら不思議に思うほど心は動かなかった。その理由もこの辺りにあったのだろう。

そんな意味では……、過去現在を通じて……、僕の心をいちばん強く揺り動かしたEVはアウディ e-tron GT quattro。ブランドの魅力はもちろんのこと、デザインにもパフォーマンスにもすべてに強く惹かれた。

ただし、4,990mmの全長と1,965mmの全幅は厳しい。後期高齢者の日常使いには、どう考えても受け容れられなかった。

知人が僕の勧めで、上記アウディを買った。ガレージに収まった写真が送られてきたが、羨ましくて悔しくてならなかった。

スマート/・フォーツーedは良かった……

すべての条件を満たしながら、買いそびれたEVもある。2012年暮れに日本デビューしたスマート・フォーツー ed ( エレクトリック ドライブ)。

日本デビュー直後、わが家のガレージに数週間滞在したが、ホワイトとライムグリーンを纏った姿は、文字通り、スタイリッシュで、鮮やかで、爽やかだった。

Bピラーには充電プラグが描かれていたが、僕の目にはこれもすごくカッコよく映った。

航続距離のカタログ値は140km。実力値は8090km辺りだったかと記憶している。

横浜のわが家から東京都心までの往復は5060km。これを無理なくこなせるかが、個人的な実用価値判断の重要なポイントになる。

スマートedは、ここを余裕でクリアした。都心往復では、エアコンもまったく気にすることなく使えた。

しかし、僕にとってなにより魅力だったのは「スタイリッシュ!」なこと。「スマート・ ブランド」もまた同様だ。とても気に入った。家内も「これ、すごくいいわね!!」と、すぐ好きになった。

だけれども、わが家のガレージにスマートedが住み着くことはなかった。なぜか。それは、当時の所有車ラインナップと関係がある。

当時のわが家の所有車は、2台のミニとアウディQ3。ミニは「クーパー・ベイズウォーター」と「クーパーS コンバーチブル・ハイゲート」。同時期にデビューした特別仕様車だ。

2台のミニはスペックも色もいいコンビネーションだったし、「ベイズウォーター」「ハイゲート」の名は、共に僕の好きなロンドンのエリア名。だから「セット」で買った。

主に、家内がベイズウォーターに乗り、僕がハイゲートに乗った。いいコンビネーションだったし、とても楽しかった。

……だが、長距離を走るにはどちらも快適とはいえない。そこで、長距離用、家内と2人で出かける用としてアウディQ3を買った。

もう、お分かりいただけただろう。こうしたコンビネーションに、スマートedが割り込む余地はなかったということだ。

より「スマート!」になったカブリオEQへ熱視線

今でもまだ、ホワイトとライムグリーンのスマート・フォーツー edは大好きだし、僕の目には文句なく「スマート!」に映る。

スマートといえば、最新の「スマート・フォーツー・カブリオEQ」も「かなり!」気になっている。まだ正規輸入車はないし、運転したこともない。つまり、写真を見ただけで「いいなぁ!」と思っているわけだ。

とくにワインレッドのボディカラーがいい。小さいけれどドラマティックな雰囲気が充満している。

僕と家内が乗っている姿を想像してみたり、よく行く場所に重ねてみたり……、あれこれ妄想を逞しくしているが、「悪くない!!」。早く乗ってみたいとウズウズしている。

今回は「ミニ E」の話もするつもりだった。でもスマートの話が長引き、紙数は尽きた。なので、次回に先送りさせていただく。

第4回はこちら

TAG:

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
BYDの売り上げ鈍化に注目しても意味なし! むしろ心配すべきはテスラか? BYDは利益率も投資額も驚くべき水準だった
いすゞがピックアップトラック「D-MAX」にBEVを用意! バンコク国際モーターショーでワールドプレミア予定
more
ニュース
中国地方にヒョンデが初進出! ショールーム付き施設「Hyundai Mobility Lounge 岡山」が誕生
EVモーターズ・ジャパンが小型・マイクロ・大型の新型「EVバス」3車種を発表! 細かなニーズに対応して自治体やバス事業者などのEVシフトを後押し
EV化で最強オフローダーここに極まる! メルセデス・ベンツGクラスの究極形態「G 580 with EQ テクノロジー エディション1」が日本デビュー
more
コラム
ドイツ御三家もポルシェも中国では厳しい戦い! もはやプレミアムセグメントでさえ中国のEVメーカーが席巻
BEV大国の中国はもはや「中国メーカー」だらけに! テスラ以外の輸入メーカーは惨敗という現実
テスラが安くて長く走れるモデル3を投入! 日本導入の可能性もあるのでモデル3購入希望車は様子見が吉か
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
ボルボEX30で11時間超えの1000km走行チャレンジ! 課題は90kWまでしか受け入れない充電性能
EV専業の「テスラ」とEVに力を入れる従来の自動車メーカー「ヒョンデ」! モデルYとコナを乗り比べるとまったく違う「乗りもの」だった
more
イベント
畳めるバイク! 階段を上り下りできるカート! 自由な発想のEV小型モビリティが作る明るい未来を見た!!
バスや電車を降りたあとの「足」に続々新提案! ジャパンモビリティショーに展示された「電動小型モビリティ」3台をリポート
「ルパン一味がフィアットと手を組んだだと? ルパ〜ン逮捕だ」 フィアット600e発売を記念した「ルパン三世」とのコラボキャンペーン実施
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択