#eKクロス EV
TEXT:TET 編集部
日本のEV普及に大貢献! 軽EVの「三菱ekクロスEV」と「日産サクラ」が約2年5か月で生産累計10万台を販売

日本の脱炭素時代の理想的モビリティ 三菱自動車は、2024年9月27日、同社の水島製作所で生産している軽乗用EV「三菱eKクロスEV」と「日産サクラ」を合算した生産累計台数が10万台に達したと発表。 軽乗用車規格のBEVである「三菱eKクロスEV」と「日産サクラ」は、日産と三菱自動車の合弁会社NMKVの企画・開発マネジメントにより生み出され、2022年5月の生産開始から約2年5か月で生産累計台数10万台を達成した。 「三菱ekクロスEV」と「日産サクラ」は、ともに2022年5月20日の発表と同時に先行受注を開始した。それから約3週間後に両社が発表した受注台数は、「三菱ekクロスEV」が850台の月販売目標に対しおよそ4倍となる約3400台を受注。 一方の「日産サクラ」も約1万1400台を受注するなど、同年6月16日の販売開始を前に好調な出だしをみせた。その後は半導体不足による納期長期化の影響からか、やや受注のスピードは鈍化したものの、「日産サクラ」は発売から約1年1か月で受注5万台を突破。 それからさらに約1年4か月の時を経て、2024年9月27日に両モデルの合算生産累計台数が10万台に達したのだから、「三菱ekクロスEV」と「日産サクラ」の人気は不動のものといえるだろう。 国内自動車メーカーのなかでも、早くからBEV/PHEVのプロダクト化を進めてきた三菱自動車と日産。その知見が結集された「三菱eKクロスEV」と「日産サクラ」は、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーの受賞をはじめ数々の自動車賞典を受賞し高い評価を受けている。 それに加えて、日本が脱炭素時代に向けて歩みを進めるうえで、両モデルは理想的なモビリティであるとの市場評価を受けていることが、人気の理由ではないかと三菱自動車は分析している。 三菱自動車は生産台数累計10万台を達成したことを受け、「日産とのパートナーシップの象徴的モデルである『三菱eKクロスEV』と『日産サクラ』のさらなる生産品質向上に取り組み、より多くのお客様にお届けしてまいります」とコメント。 現実的なライバル不在の軽乗用EVにあって、当面この2モデルの人気は衰えることがなさそうだ。

TAG: #eKクロス EV #サクラ #三菱自動車 #日産 #軽EV
TEXT:加納 亨介
EV販売に進出するヤマダデンキ、アフターサービスはどうなっている?

7月4日からヤマダデンキがEV(電気自動車)の販売を始めた。車種は三菱自動車の軽乗用車「ekクロスEV」と軽商用車「ミニキャブ・ミーブ」で、法人向けリース販売の形態をとる。当初は神奈川県と埼玉県の5店舗のみだが、将来的に取扱店舗を拡大するとしている。 「ヤマダ車検」とは? 気になるのはアフターサービスだ。一般論としてEVはICE(内燃機関、ガソリン車やディーゼル車)ほどには手がかからないとされるが、EVとてクルマである。家電と異なり定期的な点検/車検は欠かせない。にもかかわらずヤマダデンキは、販売する三菱製EVについて三菱自動車のディーラー網を原則として頼らないという。 なぜなら「ヤマダ車検」の名で自前の自動車整備工場ネットワークを持っているからだ。「ヤマダ車検」は、ヤマダデンキと日本自動車車体補修協会(JARWA)が協力して構築した独立系自動車整備工場のネットワークで、全国に約300社を組織している。三菱自動車の国内販売子会社である東日本三菱自動車販売との連携はあるようだが、実際の点検整備作業自体はこの300社が行う。 JARWAは“車体補修協会”の名の通り、クルマの補修溶接や板金に関する最新の技術と知識を会員間で共有する一般社団法人で、整備工場約1800社のほか、国内自動車メーカー8社や溶接機メーカーも加入しており、行政公官庁との繋がりも深い一般社団法人だ。 そのJARWAには、さらに助っ人が存在する。協力するのは、ナルネットコミュニケーションズ。カーリース会社から車両のメインテナンスと管理を請け負う「メインテナンス受託管理」の大手だ。1978年の創立以来、全国のリース車両をくまなくメインテナンスするために整備工場ネットワークの構築を続け、現在は約1万1,500拠点を組織している。 ヤマダ車検(JARWA)の300社とナルネットコミュニケーションズの1万1,500拠点が、ヤマダデンキの販売したEVの面倒を見る構図だ。これら整備工場のすべてがEV整備のノウハウを持つとは限らないが、分母としては小さくない。 三菱自動車とヤマダデンキはこれまでもEV販売に関する協業実績があり、2010年にヤマダデンキの一部店舗でEV「アイ・ミーブ」の新車販売を開始していた。EVが今ほど一般的ではなかったせいかこの協業は3年ほどで中止となったが、当時と現在とでは市場環境が大きく違う。ekクロスEVの兄弟車である日産サクラが発売から1年ほどで約4万台を売り上げるなどEVは普及期に入ったとされ、ヤマダデンキは販売後の点検/車検などアフターサービスにも本腰を入れた再挑戦となる。 クルマ流通変革の契機となるか ヤマダデンキの傘下には、太陽光発電事業や住宅事業(旧エス・バイ・エル)、システムキッチンをはじめとする住宅機器事業(旧日立ハウステック)、家具事業(大塚家具)がある。そしてEVは「走る蓄電池」の一面を持つ。つまりヤマダデンキのEV販売進出は単なる新規事業ではなく、太陽光パネル付きオール電化住宅とEVという親和性の高い商品を同時に販売できる強みを持ったスタートといえ、旧来の自動車販売形態に変革を促す可能性がある。 ヤマダデンキが三菱自動車に加え他メーカーのEV販売に門戸を閉ざす理由は今のところ見当たらず、自前のメインテナンスネットワークを持たない新興EVメーカーが乗ってくる可能性もある。実際、JARWAにはアセンブルポイント、アパテックモーターズ、キーバスジャパン、HWエレクトロなどの国内新興勢がすでに加盟しており、ヤマダデンキと繋がりやすい環境にある。 全国におよそ1000店舗ほどもあるヤマダデンキのあの広い駐車場に、複数のEVメーカーの車両がズラッと展示される未来もそう遠くないのかもしれない。 [2023年7月4日からEVの取り扱いを開始したヤマダデンキ5店舗] テックランド横浜本店(神奈川県横浜市港南区下永谷5-2-1) テックランド横浜泉店(神奈川県横浜市泉区上飯田町 3937) 家電住まいる館 YAMADA 戸塚店(神奈川県横浜市戸塚区汲沢2- 1-7) テックランド大宮宮前本店(埼玉県さいたま市西区宮前町 257) Tecc LIFE SELECT 春日部本店(埼玉県春日部市小渕字前田 259-3)  

TAG: #eKクロス EV #ナルネットコミュニケーショーンズ #ミニキャブ・ミーブ #ヤマダデンキ
TEXT:烏山 大輔
三菱とヤマダデンキが、「eKクロス EV」と「ミニキャブ・ミーブ」の法人向け新車販売で協業

三菱自動車工業とヤマダデンキは、ヤマダデンキの神奈川県と埼玉県の計5店舗において、三菱自動車の軽EV「eKクロス EV」と軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」の法人向け新車販売を7月4日から開始することを発表した。 三菱自動車とヤマダデンキは、これまでもEV販売に関する協業実績があり、2010年にはヤマダデンキの一部店舗でEV「アイ・ミーブ」の新車販売を行っていた。 今回の協業では、三菱自動車の国内販売子会社である東日本三菱自動車販売の営業地域で、法人向け自動車販売を手がけるヤマダデンキの5店舗において新車販売を開始し、今後は販売店舗を11店舗まで増やす計画だ。また、購入後のアフターサービスについては、東日本三菱と連携しヤマダデンキがパートナー(一般社団法人日本自動車車体補修協会)と構築している整備ネットワークが担当する。 三菱自動車は、軽EV「eKクロス EV」と軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」の商品ラインナップが揃ったことを機に、ヤマダデンキと再び協業し、お客様にEVの活用提案と利便性の高いサービスを提供することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する。 ヤマダデンキは、「創造と挑戦」の理念に基づき、電気自動車(EV)を「21世紀の新しい家電」と位置づける新たな発想とサービスの融合を実現すべく、これまでEV周辺事業であるバッテリーチャージング事業、スマートハウス事業、自動車整備事業(ヤマダ車検)など、次世代モビリティ・ビジネスの構築に取り組んできた。 三菱自動車と再び協業し、EVの取り扱いを開始することで、これまで培ったEV用充電器や太陽光発電システム、V2H(Vehicle to Home)の販売や設置工事請負事業、そして自動車整備などの周辺サービス事業をさらに拡大し、お客様に日本最大級の店舗ネットワークの強みを生かした「EVのワンストップサービス」を提供することで、社会と環境への貢献に資する新たな可能性を追求していく。 EVの取り扱いを開始するヤマダデンキ5店舗 テックランド横浜本店(神奈川県横浜市港南区下永谷5-2-1) テックランド横浜泉店(神奈川県横浜市泉区上飯田町 3937) 家電住まいる館 YAMADA 戸塚店(神奈川県横浜市戸塚区汲沢2- 1-7) テックランド大宮宮前本店(埼玉県さいたま市西区宮前町 257) Tecc LIFE SELECT 春日部本店(埼玉県春日部市小渕字前田 259-3)

TAG: #eKクロス EV #ミニキャブ・ミーブ #ヤマダデンキ
TEXT:岡崎 宏司
岡崎宏司の「EVは楽しい!」第12回:EVは、軽自動車へステータスをあたえた!

軽EVのサクラとeKクロス EVには、軽乗用車の印象を変えるステータスのようなものを感じると岡崎さんは語ります。ミニマムで、仕立てよく、そしてEVの気持ちよさから期待大です。 海外エンジニアが評価する軽乗用車 軽EVの「日産サクラ」と「三菱eKクロス EV」は共に魅力的。前者は大人の雰囲気を、後者は若々しい雰囲気を纏う。基本は同じ両車だが、巧みな棲み分けをしている。 僕が試乗したのは日産サクラ。デビューしてすぐだったが、その姿を一目見て頷き、ちょっと走っただけで気に入った。直感的に「売れる!」と思った。 現在の軽はよくできているし、よく走りもする。限られたあれこれの中での、各メーカーの競い合いは素晴らしいのひとことだ。 少し前のことだが、欧州有力メーカーの技術系トップと食事をした。その時、僕は、「日本車でいちばん高く評価しているクルマはなにか?」と質問をした。 答えは「軽乗用車」。「厳しい条件下で、ユーザーの求めに、あれほど高いレベルで応えているクルマは他にない」との答えだった。 僕はハッとした。ずっと身近で発展成長してきた軽だけに、そうした視点での見方が甘かったことに気づかされたのだ。 この方はすでに引退されている。でも、軽EVにはきっとお乗りになっているはず。そして、間接的ではあろうが、後輩エンジニアに、あれこれ印象を、意見を、述べられているだろうと想像している。 「EV」は、付加価値があるもの 話をサクラに戻そう。 その走り味乗り味については、すでに多くの記事が出ているし、読まれているだろう。なので繰り返すことはやめる。 サクラに乗ったとき、「売れる!」と思ったことは上記の通りだが、売れ先として直感的に頭に浮かんだひとつが、旧い高級住宅街。 親しい友人が住んでいる、東横線沿線の伝統ある高級住宅街だ。 風格ある、あるいは瀟洒な佇まいの家が立ち並んでいる。……でも、その街を抜ける通りは狭い。駐車車両は明らかな障害になるし、Lクラスのクルマや、大型SUV辺りは明らかに過剰を感じる。 そう……そんな街に、「サクラはピッタリじゃないか!」と閃いたのだ。そして、試乗でも「旧い街」を走ってみた。それも、坂のある込み入った街を……。 軽は狭い道は得意だが、登り勾配は得意ではない。過給機付きでトルクのある軽はよく走る。……でも、タイトな角の先が上り坂といった条件ではスイスイとはいかない。 しかし、サクラは、そんな条件下でも、ほんとうに気持ちよく、文字通り「スイスイ」走り抜けてくれる。 とはいえ、「べつにEVでなくてもいいのでは?」という疑問も出るだろう。「気持ちよくスイスイとはいかなくても、実用には十分でしょ!」と……。答えは「その通り」だ。 しかし、高級住宅地に住むような豊かな人たちにとっては、たとえ便利でも、「普通の軽」に乗るのは抵抗があるかもしれない。 メルセデス、BMW、アウディ、ジャガー……といったクルマを愛車とする人たちのセカンドカーとしては、なにか、ステータスになるようなプラスアルファがほしい。 そう……サクラにはそれがあるということ。軽ではあっても、新しい時代を象徴するサンプルのひとつとも言える「EV=電気自動車」に乗っているというステータスだ。 日本ならではのEVに期待! それに、実際に運転しても、静かで、滑らかで、ピックアップがよくて……と、日々乗っているプレミアムセグメントのクルマとの、感覚的乖離が少ない。気持ちよく走れる。 上記した東横線沿線の高級住宅地に住む友人によると、僕の予測は「当たり!」らしい。 サクラはどんどん増えていて、同じ街に住む彼の妹さんも買ったという。そして、「日々の近場の買い物が、ほんとうに楽になった!」と喜んでいるそうだ。 加えて、「電気自動車がこんなに楽で、気持ちのいいものとは思わなかった。もう手放せないわ!」とも。道路の狭さに加えて、坂も多い街なので、とくにそう感じるのだろう。 日産サクラと三菱eKクロス EVのデビューは、軽の世界を大きく拡げてくれた。とともにEVの世界をも拡げてくれた。この2車への追従モデルがどんな形で、どんなレベルで出てくるのか……大いに楽しみだ。

TAG: #eKクロス EV #サクラ

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