#次世代モビリティ
TEXT:TET 編集部
トヨタの新型モビリティでお台場周辺が一気に便利になる! 「eパレット」と「C+walk」が街全体の活性化にも貢献

異なるモビリティを用いるサービスの狙いとは トヨタが9月15日から発売を開始した多目的モビリティの新型バッテリーEV「e-Palette(以下、eパレット)」について、早速そのマルチパーパス性を活かした事例が発表されたのでお伝えしたい。 eパレットが用いられるのは、東京都港湾局が公募したお台場周辺の臨海副都心エリアで進める「シンボルプロムナード公園における次世代モビリティの運行事業者」に、トヨタグループのマーケティングサービスやモビリティサービス事業などを展開する「トヨタ・コニック・プロ」と、運転管理業務やバス事業などを営む「大新東株式会社」の2社による共同事業体が東京ベイ賑わい創出コンソーシアムの一員に選ばれ、10月10日(金)からeパレットを活用した次世代モビリティサービス「PALETTE RIDE(パレットライド)」だ。 そこでは臨海副都心エリアの各事業者と連携しながら、モビリティの力でエリア全体の回遊性を高め、街全体を活性させることを目的に、パレットライドをはじめとした全3種類のモビリティサービスを展開するという。 eパレットのマルチパーパス性を活かしたふたつのサービス 先陣を切るのはトヨタeパレットを用いたパレットライド。10月10日(金)からシンボルプロムナード公園において、ゆりかもめの台場駅付近からセントラル広場を通り、東京臨海高速鉄道りんかい線の東京テレポート駅、そして青海に新たに登場したアリーナ施設「TOYOTA ARENA TOKYO」や、夢の大橋東側までを繋ぐ基本運行ルートを往復する移動サービスが開始される。 年末年始を除く毎日10時から20時(10月中は11時から18時まで)まで約5~15分間隔で運行され、しかも運賃無料で利用することができるのだという。TOYOTA ARENA TOKYOでイベントが開催される際や、公園内で開催されるイベントや混雑状況によっては、運行時間や運行ルートが変更になる場合があるというので、最新情報はパレットライドの公式サイトで確認いただきたい。 ふたつ目のモビリティサービスは、eパレットの高い空間性を活かした「PALETTE MARCHE(パレットマルシェ)」の実施だ。 これはeパレットをさまざまな店舗形態に換装し、東京テレポート駅周辺の「夢の広場」などでドリンクやフード、トヨタ自動車やバスケットBリーグ「アルバルク東京」などのグッズ販売を10月10日から開始するというもの。こちらも、時期やイベント等に合わせて開催日程や場所などが適宜変わるため、公式サイトでスケジュールを確認してもらいたい。 歩行支援モビリティ「C+Walk」を用いたシェアリングサービスも実施予定 3つ目のモビリティサービスは、eパレットではなくトヨタが開発した歩行支援モビリティ「C+walkシリーズ」を用いた「小型モビリティレンタル(仮称)」だ。 11月末以降からサービスを開始する予定だというこのサービスは、散歩コースとしても最適な青海・お台場エリアの周遊に、最高速度6km/hで操作が簡単な歩行支援モビリティの「C+walkシリーズ」をシェアリングするというもの。いわゆる貸出返却場所となるポートは、シンボルプロムナード公園内に数か所設置予定だという。 トヨタ・コニック・プロは、今回のプロジェクトに対し次のようにコメントしている。 「パレットライドは、まちの魅力を創出する新たなモビリティサービスとして、自治体や地域事業者との連携を深め、さまざまな取り組みに挑戦していきます。これからのサービス展開にご期待ください」 東京ビッグサイトからゆりかもめの駅を挟んだ向こう側から、台場駅の方向まで長く伸びるシンボルプロムナード公園は、ジャパンモビリティショー開催時にはクルマを複数台展示しても歩行に支障がないほど歩行エリアは広く、景観の良さに加え毎週末さまざまなイベントが開催されることから多くの人出で賑わう人気エリアだ。そのエリア内の移動を環境負荷の少ない2種類のEV、eパレットとC+Walkで利便性を向上させるこの取り組み。10月30日からのジャパンモビリティショーをはじめ、各種イベントなどでお台場を訪れた際に利用してみてはいかがだろうか。

TAG: #C+Walk #eパレット #トヨタ #次世代モビリティ
TEXT:TET 編集部
新車価格約3000万円も補助金を使えば半額で買える! トヨタのカワイイ新世代モビリティ「eパレット」の販売がスタート

移動販売車? 小型バス? どっちもOK! トヨタはさまざまなモビリティサービスに活用できる新型バッテリーEV「e-Palette」(イーパレット)を発表。9月15日からトヨタ自らが販売窓口となって受注生産方式での販売を開始した。 このeパレットは、広い室内空間や大型のウインドウガラスがもたらす開放感を活かし、人々の移動手段に用いるだけでなく、移動型店舗や各種サービス空間など、マルチな使い方に対応する設計がなされている。 トヨタが発表した使用例としては、朝晩の通勤時間帯にはシャトルバスとして使用し、日中は充電しながらキッチンカーなどの店舗営業を実施。さらに、夜は広い室内空間を活かして音響や通信機器を設置してスポーツ観戦空間に仕立てるなど、工夫次第で使い方が無限大に広がる可能性があるとしている。 また、車内外に設置されたデジタルサイネージも納入先が自ら編集できるように開発されているから、eパレットの活用シーンに合わせて表示を自由に変更することができる。 モビリティ本来の「ヒトを運ぶ」という観点で言えば、このeパレットも最新電動モビリティのトレンドに則してユニバーサルデザインを採用している。フロアの高さは370mmに抑えられ、大開口スライドドアの採用により、スムーズな乗り降りを可能としている。 加えて、オプションの車高調整機能を使えば270mmまでフロアを下げることが可能になり、電動スロープを使うことで歩道高さ15cmから車いす利用者が自力で乗降することもできるのだという。 レベル4自動運転を見据えた拡張性の高いモビリティ eパレットは、現時点でレベル2相当の自動運転システムに対応が可能なだけでなく、2027年度にはレベル4に準拠した自動運転システム搭載車の市場導入を目指して、継続的に機能を実装をしていく方針が明らかにされた。 これらの実現には、トヨタの車両制御インターフェース「VCI(Vehicle Control Interface)」に対応して開発された、さまざまな会社が開発する「ADK(Automated Driving Kit)」と呼ばれる自動運転制御ハードウェアやソフトウェア、カメラ、LiDARといったセンサーなどを含む自動運転システムを搭載することで行われる。 そして、システムの堅牢性や信頼性を高めるための冗長システムを搭載した車両制御システムと、自動運転システムの接続を標準化し、安全・安心な走行の実現を目指す。さらには、自動運転用の運行管理システムとの連携も将来的には可能になる見込みだ。 eパレットは自動運転だけでなく、従来通り運転手自らが操作することも可能だ。ステアリングの操作量を軽減することで、運転手の負担を軽減する「ステアバイワイヤシステム」を導入し、異形ステアリングを採用するなど、コクピットまわりにも先進性が感じられる。 eパレットはバッテリーEV車両なので、充電方式が急速と普通の両方に対応しているのはもちろんのこと、給電機能も持ち合わせているので、非常時の電源として活用されることも期待されている。 eパレットのメーカー希望販売価格は税込2900万円からとなっているが、2025年9月15日時点では環境省の「商用車等の電動化促進事業」対象車両のため、1583万5000円の補助を受けることが可能だ。 全長約5mで、座席と立席を含めた乗車定員は17名、一充電航続距離は約250kmという適度にコンパクトで開放感のあるデザイン。そしてさまざまな活用シーンが想像できる汎用性の高さに加え、レベル4自動運転の実現に向けたプラットフォームとしての拡張性の高さなど、トヨタが言う「新世代モビリティ」としてのポテンシャルは十分以上といえそうだ。今後街中で目にする機会が増えることを願いたい。

TAG: #eパレット #トヨタ #新型車情報 #次世代モビリティ
TEXT:山本晋也
マイクロEVには「ミニカー」「側車付き軽二輪」と法的に分類される2種がある! それぞれの免許や保険は走れる場所の違いとは?

マイクロEVは大きくふたつにわけられる ひとくちに「EV(電気自動車)」といっても、じつにさまざまなモデルが存在している。大柄なボディに、大容量バッテリーを搭載して、一充電で500kmをラクに超える航続距離を誇るモデルもあれば、小さなボディで街乗りメインといえるスペックのEVもある。 そうしたなかで、もっともコンパクトなボディをもつのがマイクロEVと呼ばれるカテゴリーのモデルだ。最近ではユーチューバーが開発するモデルとしてKGモーターズ・ミボットが話題となっているが、このモデルはマイクロEVの代表格といえる。 全長2490mm・全幅1130mm・全高1465mmという軽自動車より小さなボディの4輪車であるミボットの乗車定員は1名。ひと昔前の軽自動車並みの12インチタイヤを履いていることを考えると、ひとり乗りでなくとも走りの面では成立しそうな気もするが、そこには道路交通法上の理由がある。 ミボットは、いわゆる「ミニカー」カテゴリーで開発されている。ミニカーというのは「3輪以上の原動機付自転車」を指す通称。道路交通法のレギュレーションでは定格出力600W以下のモーターを積んでいることや、乗車定員1名であること、さらに3輪以上であることなどが定められている。 つまり、ミニカー・カテゴリーである限り、1名乗車のマイクロEVしか生まれようがないのだ。ただし、原動機付自転車の4輪版といっても法定速度は60km/hであり、二段階右折も不要。そのため、公道で運転するには原付免許ではなく、四輪免許が必要となる。 「マイクロEVなのに3人乗りの電動トライク(3輪車)を見かけるけど、あれはミニカーじゃないの?」と思った方は鋭い。マイクロEV=ミニカーとはいい切れない。 現実的に、バイクのようなバーハンドルで3名乗車のマイクロEVも多数存在している。「電動トゥクトゥク」と呼ばれるようなモデルだ。これらはミニカーではなく、「側車付き軽二輪」に分類されるモビリティだ。つまり、サイドカーのついた二輪車の電動バージョンといえる。そのため乗車定員3名が可能となっているのだ。 サイドカー付きバイクといっても二輪免許は不要。こちらも四輪免許で運転することができる。軽二輪(250cc以下)と同じ扱いになるので車検が不要なのもメリットだ。なお、原動機付自転車の四輪版であるミニカーも当然ながら車検は必要ない。 また、側車付き軽二輪において定格出力1000W超のモーターを積んでいれば、250cc相当になるため、法律上は高速道路を走行することも可能となる。ただし、現時点で入手できるEVトライクの多くは、性能的に高速道路を走るのに十分な性能を有していないモデルが多い点は気を付けたい。それでも、自動車専用道路となるバイパスなどを通行できるのは、ケースバイケースではメリットとなるだろう。 まとめると、マイクロEVといっても4輪の原動機付自転車であるミニカーと、側車付き軽二輪に分類されるトライクのふたつに大別される。いずれも運転するのに四輪免許が必要な点は共通であるし、法的に車両なので自賠責保険への加入は必須だ。いずれもヘルメットの着用義務はない点も共通している。 維持費に関わる違いとして覚えておきたいのは、任意保険の扱いが異なること。すでに加入している四輪車の任意保険に「ファミリーバイク特約」をつければミニカーにも対応するが、側車付き軽二輪は原付ではないので、専用に任意保険に加入する必要がある。この違いについては留意しておきたい。

TAG: #マイクロEV #次世代モビリティ

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