2024年のテスラの販売低迷は確定的か? テスラがグローバル全体で、10%以上の人員をカットするという決定が正式に通達されました。テスラが直面する足もとの販売台数の減少、2024年以降の厳しい見通しや懸念点についてを解説します。 じつはテスラは2024年第一四半期における自動車販売台数において、まさかの前年同四半期と比較してマイナス成長となってしまいました。 このグラフは、テスラとBYDのBEV販売台数を四半期ごとに比較したものです。直近の2024年Q1については、BYDからBEV王者の称号を奪還することに成功したものの、前年同四半期の2023年Q1と比較して、まさかのマイナス成長を記録しています。 そして、個人的に注目しているのが、EV最大マーケットである中国市場の動向です。 このグラフは、中国国内における週間保険登録台数の累計を四半期ごとに比較したものです。2024年Q1については、前年同四半期である2023年Q1よりも販売台数がマイナスとなっています。しかも、Q2以降については、シャオミやファーウェイがテスラのガチンコの競合EVを次々と発売してきていることで、その競争激化によって、Q1以上に厳しい戦いを強いられるのではないかと危惧されているわけです。 そして、なんといっても、欧州市場も含めて、すでに主力車種であるモデル3とモデルYの販売台数はピークに達してしまっていることから、2024年は販売台数の大きな増加に期待することはできず、そのなかにおいて、テスラはサイバートラックしか新型車が存在していないことによって、その成長速度が大きく鈍化するのではないかと懸念されている状況なわけです。よって、その成長速度が大きく鈍化することで、テスラの稼働する工場の生産ラインの稼働率が低下し、収益性にも大きな悪影響が出るのではないかと懸念されていたわけであり、その工場の従業員であったり、営業スタッフなどの余剰人員をリストラするのではないかという懸念も上がっていたわけです。