#ネヴェーラ
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
リマック、2000ps級EVスーパー・スポーツ「ネヴェーラ」を英国で初納入[2023.06.01]

4モーターを搭載で最高出力1,427kW(1,941ps) エンジン車にはできないEVスーパーカーの新世界 【THE 視点】リマックは5月31日、EVスーパーカー「ネヴェーラ」を英国で納車したと発表した。「ネヴェーラ」は2021年に発表された世界150台限定の超高性能EV。世界各地で納車が始まっており、今回は英国での初納車となった。 リマックは、2009年クロアチアに設立されたEVメーカー。2011年には「ネヴェーラ」の前身となるEV「コンセプトワン」を発表し、2018年春に「ジュネーブ・モーターショー」にてコンセプトカー「C_Two」が発表。「ネヴェーラ」はその市販モデルだ。ちなみに2018年にはポルシェが資本参加し、開発が加速した。 「ネヴェーラ」は、カーボンファイバー製のモノコックシャシーに4つのモーターを搭載して4輪を独立して駆動する。システム総合の最高出力は1,427kW(1,941ps)で、総合の最大トルクは240.7kgmとなる。バッテリーの最大容量は120kWhだ。 これらの数値からも読み取れるように、2022年には、公道を走るEVとして最高速度となる412km/hを記録。2023年には、1日で23件の加速性能および制動能力記録を達成した。 「ネヴェーラ」は早い話、2,000psのモンスターEVである。エンジン車でこれほどの性能を出そうと思うと、エンジン自体の大型化もそうだが、何より排ガス対策や熱対策などで、ボディが余計に大型になりがちだ。当然空力性能も悪化する。もちろんコストだって相当にかかってしまう。 2,000psを達成できたのは、EVだからと言って良いだろう。「ネヴェーラ」のボディは全体的に低いデザインとなっているが、2,000ps級のマシンでこのスタイルを実現するのは困難だと思われる。また筆者の想像だが、2,000psのエンジン車をつくるよりも開発コストは低いのではないだろうか。 EVは、スーパーカーにエンジン車にはない価値を生み出せる。リマックが「ネヴェーラ」をもってそれを証明した。いつか日本でお目にかかれる日を楽しみにしている。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★トヨタ、米国にバッテリー工場を建設……事業に21億ドル(約2,900億円)の追加投資も[詳細はこちら<click>] ★★メルセデス・ベンツ、中型ミニバンタイプのEV「EQT」及び商用タイプ「eシタン」を本国で発売開始……「EQT」が4万9,444.50ユーロ(約740万円)、「eシタン」が37,740ユーロ(約560万円)から[詳細はこちら<click>] ★★フィアット、小型EV「トポリーノ」を発表……2人乗りの都市型電動モビリティ[詳細はこちら<click>] ★東京都、「令和5年度集合住宅等への充電設備普及促進事業」を開始……EV充電器の購入・設置費用を助成、6月30日(金)〜令和6年3月29日(金)まで受付[詳細はこちら<click>] ★神奈川県、法人向けに「令和5年度神奈川県事業用EV導入費補助金」の受付を開始……4月27日(木)〜12月28日(木)まで受付、EVのバス・トラック・軽トラック・タクシーが対象[詳細はこちら<click>] ★オムロンとユビ電、新たなEV充電器をオムロン岡山事業所にて実証実験……EV充電用コンセントに後付け可能な充電機器、個別測定で充電サービス「ウィーチャージ」より課金 ★テラモーターズ、富山県舟橋村にEV充電器「テラ・チャージ」を導入……舟橋村役場など計2ヵ所の公共施設に ★大阪メトロ、「大阪・関西万博」の会場整備従事者向けの通勤バスにEVバスを導入……65台を順次導入、6月1日より「舞洲〜夢洲(万博会場)間 」「咲州〜夢洲(万博会場)間」にて運行 ★国際航業、「V2H」の効果測定サービス「エネがえるEV・V2H」を開始……有償版として正式にスタート、太陽光発電なども総合的に測定 ★小型EV輸入販売のベクトリクス・ジャパン、「自治体・公共week・スマートシティ推進EXPO」<東京ビッグサイト(東京都江東区)/6月28日(水)〜30日(金)>に出展……小型三輪EV「I-カーゴ」の2023年仕様を展示 ★フォーミュラE第10戦ジャカルタ、今週末に開催……現在のランキングトップはニック・キャシディ選手(エンビジョン・レーシング) デイリーEVヘッドライン[2023.06.02]

TAG: #THE視点 #スーパースポーツ #ネヴェーラ

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
リーフのバッテリーパックをバラして積むって意外に大変! 初代フィアット・パンダのEV化に挑戦してみた【その5】
「58協定」未加入国のクルマを日本で売るのは難しい! なのに未加入のアメリカや中国のクルマが日本で売られるカラクリとは
20万円も高かったのに20万円安くしか売れない! EVの将来はリセールバリューの向上努力にアリ!!
more
ニュース
ホンダが2026年に発売予定の新型EVは「アシモ」も搭載! アキュラRSXプロトタイプを米国・モントレーで初披露
ファッション&アウトドア好きにも刺さるEV! ヒョンデ「インスタークロス」が先行予約開始でいまなら秋キャンプにも間に合う
一充電走行可能距離はついに1000km超え! 日本でもっとも長く走れる新型EV「Audi A6 e-tron/S6 e-tron」シリーズが登場
more
コラム
ボルボのハイパフォーマンスモデルを手がけてた「ポールスター」! EVブランドになるって話もあったけどいまどうなってる?
中国でバッテリー交換式の大型SUVがデビュー! 激安550万円でEVスタートアップが放つ「Onvo L90」の実力をライバルと比較した
想定よりは遅れているがEVシフトは着実に進む! この先5年間は新型モデルの投入が相次ぐと予想!!
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択