#サービス
TEXT:御堀直嗣
充電ついでに洗車やタイヤの点検みたいな場所があれば……ガソスタみたいなEV専用施設が今後は登場するか?

EVは200Vの基礎充電が基本 ガソリンスタンド(GS)では、給油のほかに、洗車やタイヤの空気圧の点検と補充填、あるいはオイル交換をしてくれたり、定期点検や車検の更新も頼めたりといった、クルマ全般のサービスが提供される。 それに比べ、電気自動車(EV)の急速充電では、そうしたクルマがらみのサービスを提供する拠点はあまり見当たらない。あるとすれば、新車販売店に急速充電器がある場合だ。 ほかに、GSで急速充電器を設置している店であれば、給油と同じようにほかのサービスも依頼できる。ただし、あらゆるGSに急速充電器が設置されているわけではない。GSの経営では、燃料を売ることが第一の稼ぎであり、ガソリンや軽油、灯油などに比べ、電気料金は儲けにつながりにくいためだ。 これまで何度も述べてきたが、充電の基本は、自宅や勤め先などで行う200ボルト(V)での基礎充電だ。 GSのサービスと重なってみえる急速充電では、ついでに洗車やタイヤの点検もできれば好都合といった希望もあるだろう。それは事実だ。 ことに、集合住宅や月極駐車場などで普通充電が当たり前にできずに来たため、急速充電に依存せざるを得ないEV利用者が多い。そうした現状が、GSのようにいろいろ用事を済ませられればとの思いにさせる。 ならば、サービス工場のある新車販売店と同じように、町の自動車整備工場内や、洗車場、あるいはそれらの近隣に急速充電器が設置されれば、GSと同様の用事をあまり移動せずできるようになるのではないか。ところがそうした事業者が、まだEVに目が向いていないため、利便性を満たしていない可能性がある。 EVに目が向きにくい理由は、GSと同じように急速充電器を設置しても、電気料金での儲けが出にくいことがあるだろう。また、充電のためにクルマを止めておく場所が確保しにくいといった狭さに起因する場所の制約があるかもしれない。 さらに、オイル交換がなく、定期的な交換部品の頻度も下がるかもしれないEVは、商売にならないと考える整備工場もあるのではないか。それは事実だろう。

TAG: #サービス #急速充電器

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ブレーキダストを封じ込めて環境対策! メルセデス・ベンツが開発したEVならではの技術「インドライブ・ブレーキ」ってどんなもの?
ヒョンデの魅力を日本に伝える新たな拠点! 「ヒョンデ みなとみらい 本社ショールーム」がグランドオープン
中国から地球上最強コスパの新星EV現る! IMモーターL6の驚くべきスペックとは
more
ニュース
EVミニバンは誰が買うのか? VWが明かした意外な「ID.Buzz」の購入者像
フォルクスワーゲン「ID.Buzz」がついに日本上陸! 日本試乗で唯一となるBEVミニバンは888万9000円から
これがウワサのN-ONE EVなのか? ホンダの新たな小型EV「スーパーEVコンセプト」が7月のグッドウッド2025で走る
more
コラム
「風が吹けば桶屋が儲かる」的な理屈がいまEVでも起こっている! 充電スポットがあるとお店が儲かるのはナゼ?
イーロンマスクの動きで不買運動まで起こったテスラ! EVが伸び悩むいまこの先の戦略はどうなる?
ヒョンデ・インスターは本当に脅威か? 日本にも安いEVはあるぞ!!
more
インタビュー
電動化でもジーリー傘下でも「ロータスらしさ」は消えない? アジア太平洋地区CEOが語るロータスの現在と未来
「EX30」に組み込まれたBEVの動的性能とは。テクニカルリーダーが語る「ボルボらしさ」
「EX30」には、さまざまな可能性を。ボルボのテクニカルリーダーが話す、初の小型BEVにあるもの
more
試乗
【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた
【試乗】CR-Vに中身を乗っけただけのプロトなのにもう凄い! ホンダの次世代BEV「0シリーズ」に期待しかない
【試乗】二度見必至の存在感は普通のコナとはまるで別モノ! イメージを大きく変えたヒョンデ・コナ「N Line」に乗って感じたマルとバツ
more
イベント
公道レース「フォーミュラE東京」が帰って来る! チケットを持っていなくとも無料で1日遊び尽くせる2日間
災害に備えて未来を楽しむ! 「AWAJI EV MEET 2025」の参加はまだまだ受付中
災害時にも活躍できるEVの可能性を淡路島で体験! 「AWAJI EV MEET 2025 from OUTDOOR FEELS」開催決定
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択