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BYDって世界規模でイケイケなんじゃなかったの? 収益性の悪化が見えた決算のウラ側を読む


TEXT:高橋 優

BYDの収益性が悪化し始めている

世界のEV市場を牽引するにまでなったBYDだが、販売台数は下降気味となっており、数字を見るとピークが過ぎたような印象だ。しかし、まだまだ新型モデルを用意しているとのことで、今後の展開からまだまだ目が離せない。

まず初めに、BYDの第3四半期の販売台数は111.4万台で前年比ー1.8%とマイナス成長に留まりました。BEV販売台数は増加しているものの、それ以上にPHEV販売台数が大きく下落していることが要因です。次に売り上げも1949.8億元(約4兆1930億円)と、前年同四半期比ー3.1%のマイナス成長に留まりました。

また、BYDのEVで稼ぐ力を見極める上で最重要といえる粗利益について、Q3単体のグループ全体の粗利益率は17.61%と、前年同四半期に記録した21.89%と比較すると、大幅に下落しています。これは、中国国内における値下げ競争によってマージンを削られてしまっている可能性が高いです。

その一方で、BYDグループから電子部品や半導体の受託製造部門を担当する子会社「BYD Electronics」の粗利益を差し引いた自動車関連部門の粗利益率は20.62%と、前年同四半期に達成していた25.6%と比較して減少。とくに2025年シーズン、欧米メーカー勢は軒並み収益性を落としており、それらの競合と比較するとBYDの粗利20%越えという収益性は、相対的に健闘している部類に該当するでしょう。

次に、販管費や研究開発費などを差し引いた営業利益率は5.22%と、前年同四半期に記録した7.17%と比較すると低下しています。とくにBYDは、中国国内の値下げ競争だけでなく海外展開を加速させていることによる初期投資も嵩んでいる状況です。

また、研究開発費は141.5億元(約3042億円)を投じており、前年同期比+3.3%と売り上げが低下しているなかでも増加させています。売り上げ全体に占める研究開発比率も7.26%と、史上最高水準の比率を維持しています。

いずれにしても、確かに営業利益率は5%台とまずまずであるものの、研究開発という将来への種まきを加速しているという点も同時に考慮する必要があるわけです。実際にトヨタは同時期に3544億円を研究開発費として計上しており、BYDはすでに販売規模で倍以上を誇るトヨタと同等近い研究開発費を投入して、利益を圧迫してでも投資に資金をまわしているのです。

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