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旧車に故障知らずで乗れるコンバートEV! ガチでやろうと思ったらどのぐらいのハードルがある?


TEXT:御堀直嗣 PHOTO:OZ MOTORS/TET 編集部
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EVコンバートには時間とお金がかかる

自動車メーカーが製造するEVは、プラットフォームを改造するなどにより、床下に駆動用バッテリーを搭載するが、エンジン車のままのプラットフォームを基にするコンバートEVでは、床下へすべての駆動用バッテリーを車載しきれないことがあり、車体の各所へ分散して積む必要が出る場合がある。

数百ボルトという高い電圧の配線も行わなければならず、電気の知識がなければそう簡単ではない。そのうえで、充電器を積んで、駆動用バッテリーの充電ができるようにしなければならない。

コンバートEVのイメージ

見よう見まねや、経験者に教わるなどして、自動車整備の経験がある人なら、時間をかけて自力で作業を進めることも不可能ではないだろう。とはいえ、容易でないのは事実だ。

そのうえで、改造申請をしてナンバープレートを得、公道を走れるようにするには、バッテリーの安全を保証する認証が必要で、高額の費用がかかる。

また、公道を走るうえで、より高性能なリチウムイオンバッテリーを使いたいと考えても、消費者が一般にEV用のリチウムイオンバッテリーを入手するのは難しい。

コンバートEVのイメージ

以上のような理由で、お気に入りの旧車をEVコンバートし、コンバートEVとして日々使いたいとなると、専門の業者と相談しながら依頼するのが的確な道筋となりそうだ。それには、500万円前後(あるいはそれ以上)の費用と、数カ月か半年近い期間を要する可能性があることを承知しておく必要がある。期間については、作業をする間に車体の腐食などが発見された場合の修理も考慮しての歳月になる。1年かかるというようなことも、あるかもしれない。

とはいえ、クルマのカスタマイズと考えれば、エンジン車でも数百万円を投じたり長期間要したりする例もあるのではないか。

EVが市販されるようにはなったが、旧車の存在感を味わいながら、排出ガスゼロのEVで乗りまわすのは、ひとつの醍醐味ではないだろうか。

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