ケイマン/ボクスターのEVバージョンを示唆か
また、純粋に1台のスポーツカーとして見ても、ビジョン357スピードスターのスタイリングはかなり魅力的だ。ボディ各所には1948年の356登場から75年になることを表現したペインティングが施されており、フロントフェンダーのダークなメタリック塗装も相まって、いかにも速そうなルックスに仕上げられている。さらに、不格好なルーフ格納部を持たないスピードスターならではのサイドビューや、助手席側をカバーで覆ったレーシーなディテールもスパルタンなムードを高めている。
細かく見ていくと、丸目形状の4点式ヘッドライトシグネット、グリルをイメージしたリアエンドの垂直バー、極太リムのホイール(素材は最先端のマグネシウムとカーボンファイバー)等々、ビジョン357スピードスターの各部には356への言及があふれており、このあたりもマニア垂涎のポイントだろう。
なお、ビジョン357スピードスターは、クーペおよびスピードスターとも市販化のアナウンスはないが、先述したミッションRは「ケイマン/ボクスター」のEVバージョンを示唆しているとの見方もある。ということは、次期ボクスターのスピードスターバージョンが似た姿で限定生産される可能性もゼロではない。ファンとしてはポルシェからのアナウンスを注意深くフォローしていきたいところだ。
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