アウディ ジャパンは、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)と、電気自動車(EV)の目的地充電インフラ整備に関して合意したと発表。今後、アウディ ジャパンが、全旅連加入宿泊施設に対してアウディ純正のEV充電器(8kW)を無償で設置(1ヵ所に充電器2基設置)し、2023年末までに50ヵ所100基の設置を目指すという。
バッテリー残量を気にせず旅行へ
日本でも充電器の整備が進みつつある昨今だが、EVで旅行に行くとなると課題として挙がるのが宿泊先の充電器事情。長距離を走行した後で宿泊中に充電しようと思っても、旅館やホテルに充電器がなければ翌日のドライブに支障が出てしまう。
もちろん、すでに充電器設置済の宿もあるが、数としてはまだまだ少数派であり、そもそも充電器の有無で旅行先を決めるのでは本末転倒の感が否めない。旅館やホテルへの充電器設置は自動車メーカーとしても促したい施策のひとつなのだ。
今回アウディが、無償での充電器設置という太っ腹な取組に踏み込んだのもこうした背景があってのことで、旅館やホテルにチェックインの際に充電器を接続して、翌朝出発する際には満充電となっていれば、何ら痛痒なくEVで旅行を楽しめる。また、宿泊施設側としても「充電器あり」とアピールできることは周辺の同業者との差別化ポイントとして大いにメリットがあるはずだ。
なお、100kWを超える急速充電器も多く登場するなか、8kWで十分なのか訝る人もいそうだが、宿泊中の充電なら心配無用だろう。参考まで、8kW充電器を使用した場合、86.5kWhの正味電気容量を持つ「e-tron GT」で、満充電までの必要時間は約10時間半となる。
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