#部品
TEXT:山本晋也
EVには見たことがないヒューズが使われている! プロ以外交換御法度なEV用ヒューズとは

電装系トラブルの拡大を防ぐパーツ EVに限らず、従来からのエンジン車に乗っているユーザーにとっても「ヒューズ」という部品は馴染みがあるのではないだろうか。 基本的な理解としては、特定の電気回路が短絡(ショート)したときや過電流(オーバーカレント)が流れたときに回路を守り、全体としての大きなトラブルを防ぐべく、電流を遮断する役割を持ったパーツだと認識しておけばいいだろう。 昨今のクルマでよく見るのは赤・青・黄色などの板状になっている「平型ヒューズ」だ。エンジンルームやインパネ裏などのヒューズボックス内には、回路ごとにわけられたヒューズが刺さっており、電装系が作動しないなどのトラブル時には、該当するヒューズを確認するのがトラブルシュートの基本となっている。 ヒューズは過電流によってエレメントが溶けることで電流を遮断する仕組みになっているため、ヒューズを外してみれば、“切れている”かどうかが目視できる。ちなみに、突発的な過電流などでヒューズが切れたときには、ヒューズを交換することで電装系の機能は復活するが、ヒューズを交換しても直後にまた切れてしまうことが多い。後者の場合は電気回路のどこかでショートしている可能性が高く、それ自体を修理する必要があると判断できる。 さて、そうした12V電装系向けのヒューズが色分けされているのは、電気回路によって要求される容量が異なるからだ。たとえば赤は10A対応で、青は15A、黄色は20Aとなっている。回路ごとに適切なヒューズが使われているため、色(容量)を変えることはご法度であることも、ご存じだろう。

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