輸入車ブランド別登録台数でも初のトップ10入り
BYDの乗用車部門を担うBYD Auto Japanは、2025年5月の月間登録台数が416台に達したと発表した。これにより、同社の最高月間登録台数であった2024年3月の353台を上まわる過去最高の成績を収めたばかりでなく、日本自動車輸入組合(JAIA)の輸入車ブランド別登録台数ランキングにおいても、BYDが初のトップ10入りを果たすこととなった。
その原動力となったのは、4月に発売されたばかりの大型クロスオーバーeSUV「シーライオン 7」だ。品質、装備、価格などがユーザーから高く評価され、BYDの予想を大きく上まわる反響があったのだという。
その新車効果に加え、BYDそのものへの関心が高まり、店舗への来店者数が向上したことで小型EVハッチバックのドルフィン、中型eSUVのアット 3、中型スポーツEVセダンのシールのいずれもが、対前月比で大幅な販売増を記録している。これにより過去最高の月間登録台数を達成したと、BYDはコメントを発した。
なお、シーライオン 7の初期販売では、車両価格が500万円を切る後輪駆動モデルに人気が集中しているようで、その比率は全体の8割になるという。一方で、全4色のボディカラーはオーロラホワイトが約半数を占めるものの、次いでシャークグレーとコスモブラックがほぼ同等の人気で、駆動方式ほどの極端な傾向はみられない。
BYD Auto Japanは年内にプラグインハイブリッド(PHEV)の発表を控えるほか、軽自動車規格のEVを2026年後半以降に国内導入する方針を示すなど、今後も日本国内へ積極的な商品ラインアップの拡充を図っていく構えだ。
国内販売拠点の整備が急速に進んでいるほか、テレビCMなどのプロモーション活動も活発で、それらの努力の積み重ねと潜在顧客に対する取り組みが、成果として過去最高の月間登録台数という記録に結びついていることに疑いの余地はない。シーライオン 7の国内発売を機に、新たなBYD乗用車事業の成長期に向けたスタート地点に位置付けることを明言しているBYD Auto Japan。今後もその勢いは増していくものと思われる。