#事業戦略
TEXT:TET 編集部
新型リーフを筆頭に世界中に新型EVを投入して戦力底上げ! 日産が今後の経営戦略を発表

起死回生を目指す日産の2025年度以降のEV新車投入計画 2024年9月中間連結決算で表面化した日産の深刻な経営不振。企業存続のためライバルメーカーであるホンダに救いを求めるも破談に終わり、責任を取る形で経営トップが交代することとなった日産。経営の在り方はもちろんだが、そもそも不振の原因として挙げられるのは「売れるクルマが無い」ことだとされている。それだけに、今後の日産がどのような商品展開を実施するのか、当然注目されている。 その日産は、2025年3月26日に2025年度から26年度にかけて世界各地へ投入する新車およびマイナーチェンジ車、新技術に関する発表を行なった。そのなかで3代目「リーフ」がデビューすることや、市場ごとに異なるニーズに合わせコンパクトEV「マイクラ」のデビュー、「ジューク」にEVモデルが追加ラインアップされることが明らかとなった。 日産が起死回生を狙った商品展開について、EVに軸足を置いてレポートしたい。 計画が目指すところ 日産のチーフパフォーマンスオフィサーであるギョーム・カルティエ氏は、今回の発表について「日産は市場戦略を見直し、よりお客さまのニーズにお応えし、売上を成長させるため、市場毎に最適な商品戦略を導入します。パワートレインの多様化と新型車を通じて、お客さまの多様な嗜好を満たす幅広い選択肢を提供し、日産とインフィニティの両ブランドをさらに差別化していきます」と述べている。 また、チーフプランニングオフィサーであるイヴァン・エスピノーサ氏は「今後2年間で、新型『リーフ』や新型『マイクラEV』を含む魅力あふれる商品ラインアップを構築します。さらに、SUVのラインアップを刷新し、運転体験を向上させます。また、次世代e-POWERは新次元の洗練された高効率な走りを実現します。私たちは最高の日産を体現する商品に投資し、世界中の熱いファンの皆様と日産を支えてくださっているお客さまにワクワクする体験をお届けすることをお約束します」と述べ、EVの一本鎗ではなく、市場ニーズに応じた商品ラインアップに注力する旨が語られている。 注目の3代目新型「日産リーフ」が登場 世界に先駆けて電気自動車の量産化を実現した日産のリーフは、初代からから数えて3代目へとフルモデルチェンジを果たす。注目はそのスタイリングだ。 これまでの日産リーフは、比較的オーソドックスなハッチバックスタイルのボディをまとっていたが、3代目となる新型リーフでは一新され、洗練されたデザインと広々とした室内空間を併せ持つクロスオーバーに生まれ変わるという。 現行の2代目リーフに比べ、大幅な航続距離の延長を見込むと発表された3代目新型リーフは、同社のアリアから採用されたCMF EVプラットフォームを採用する。さらに、3-in-1パワートレインによる効率的なエネルギーマネージメントと優れたパッケージング、走行性能の向上が図られる。 北米仕様車にはNACS充電ポートが搭載され、日産のEVとして初めて「テスラスーパーチャージャーネットワーク」へのアクセスも可能になる。これにより北米市場での成功を目指す構えだ。 その3代目新型リーフの詳細は、2025年半ばに発表予定だという。市場投入に関しては、2025年度内にまず米国とカナダでの発売が予定され、年度内には日本と欧州にも導入される見込みだ。 米国とカナダ向けの新車投入計画では、2027年度の後半から「冒険心にあふれるSUV」と謳われる新型EVがミシシッピ州のキャントン工場で生産が開始されることにも言及。さらに、2028年度には最新のインフィニティデザインと技術を取り入れた、インフィニティブランドの電動SUVを新たに投入する計画も明らかにした。

TAG: #リーフ #事業戦略 #新型車情報 #日産
TEXT:TET 編集部
100%EV化に向けた「目標の調整」イコール「EV失速」は早とちり! ボルボの目標は揺るがない

2030年までの歩みが少しだけ変化する「調整」 目下完全なるEVメーカーに変貌を遂げるべく邁進していたボルボ・カーズが、EVに対する市況の変化を鑑みて、そのロードマップを修正してきた。 9月6日にボルボ・カーズから発表された内容では、2040年までに温室効果ガス排出量をネットゼロにするという当初の目標に変化はなく、完全なEVメーカーになる目標も据え置かれた。では何が変わったのかというと、「2030年までに新車のラインアップをすべてEVにする」という中期目標に変化がみられたのだ。 電動化における業界リーダーとしての立場を維持する一方で、市場環境や需要の変化により、電動化の目標の「調整」を決定したというのだ。目標の「修正」ではなく、「調整」という言葉を使っていることからもわかる通り、到達すべきゴールは変わっていない。そこまでのロードマップがやや変化したわけだ。具体的には、完全なEV化の早期実現をやや後ろ倒しにすることで、既存顧客の代替需要に応えつつ、先進的なEVを求める向きにもしっかりと応えられるラインアップを2030年までは保持するように、調整がなされるのだという。 この調整によって、2030年にラインアップの100%EV化を目指していたところから、世界販売台数の90〜100%を電動化車両とするように目標が変化した。電動化車両が意味するところは、EVとプラグインハイブリッドモデルの組み合わせで目標達成を目指すということだ。 そして、残りの10〜0%に関しては、必要に応じて限られた数のマイルドハイブリッドモデルを販売できるようにするとボルボ・カーズは説明している。 現在のところ、2025年までには電動化モデルの割合は50〜60%になるとボルボ・カーズは推測している。2024年第2四半期にはEVのブランド内シェアが26%に達し、ほかのプレミアムブランドと比べても高いシェアとなっている。さらに、EVとプラグインハイブリッド車を含む電動化車両のシェアは48%と、極めて高い値を示していることが、この目標数値の根拠といえそうだ。 これによりボルボ・カーズは、完全な電動化という長期的な目標には引き続きコミットし、長期的な投資計画と製品戦略は依然としてEVに向けたものになると説明。目標の調整は、資本支出計画に重大な影響を与えることはないと予想している。 プラグイン・ハイブリッド車とマイルドハイブリッド車の開発を継続し、完全な電動化の未来に向けた強力な橋渡しとなるバランスの取れたポートフォリオを提供するとし、EVへの過渡期において、顧客のスムーズな電動車両への移行をサポートする姿勢を明らかにしている。

TAG: #ボルボ #事業戦略 #企業
TEXT:TET 編集部
ヒョンデの野心的な中長期戦略「ヒョンデ・ウェイ」発表! 2030年までに年間販売台数555万台を実現しそのうちEVは200万台を目指す

エネルギー転換時代に世界のリーディングカンパニーへ 自動車ブランド「ヒョンデ」を抱える韓国のHyundai Motor(現代自動車)は、2024年8月28日に新たな中長期戦略「Hyundai Way」を発表した。 「2024 CEO Investor Day」と題されたイベントにおいて発表されたヒョンデ・ウェイでは、自動車製造にとどまらず、さまざまなモビリティ分野に進出することで、ゲームチェンジャーとしての地位を強化すると発表。エネルギー事業者としての役割を強化し、水素社会を実現することで、エネルギー転換時代にグローバルトップクラスのリーダーシップを維持できる企業へと生まれ変わることが明言された。 しかし、現代自動車が水素社会の実現に向けて突き進むからといって、自動車ブランドの「ヒョンデ」も水素一辺倒に転換するのかといえば、そうではない。EVとハイブリッド車の競争力を強化するため、バッテリー内製化に向けた取り組みや自動運転技術の進化、さらに既存エンジンを活用したレンジエクステンダー方式のEVを市場投入することでの価格競争力や、新興国市場対応など、あらゆる側面から変化するモビリティ社会に対し、柔軟に対応していくことが強調された。 発表内容をすべて網羅すると膨大な量になってしまうため、当記事では主にモビリティ分野に特化し、「Hyundai Way」における重要なトピックスを「新型EV車の市場投入計画」、「次世代向けハイブリッドシステムの導入」、「バッテリー製造の内製化」、「自律走行車の開発」、「水素技術開発」の5つの項目に分けてお伝えしたい。 新型EV車の市場投入計画 概要は次の通りだ。 ・2030年までに、2023年比30%増の世界年間販売台数555万台を目指す ・2030年までに世界で年間200万台のEV販売を目指す ・一充電航続距離が900kmを超える新EVである「EREV」の新モデルを北米と中国に導入予定 ・2030年までに、手頃な価格帯から高級車、高性能車に至るまで、全21車種のEVフルラインアップを揃える 2023年に世界年間販売台数が421万台に達し、世界の自動車メーカーのトップ3入りを果たしたヒョンデ。2030年までにはそれを555万台まで伸長させ、そのうち200万台がEVになるという未来を描く。 しかし、ヒョンデ自身は直近のEV需要減速を自覚しており、レンジエクステンダー方式(エンジンで電気を発電しモーターで走行する方式)のEVを投入することで、高価なバッテリーの搭載容量を減らして価格競争力を確保する。これにより、誰しもがEVならではの走行性能を手軽に体感できる環境を整え、将来のEV需要が回復した際には、消費者が自然にEVへ移行できる下地づくりを目指すとしている。なお、ヒョンデはこのレンジエクステンダー方式のEVを「EREV」と呼び、航続距離は900㎞以上を目指して開発中だ。 この戦略は日産がたどった道とも類似している。世界初の量産EVとして「リーフ」をデビューさせ、そののちにレンジエクステンダー方式の「e-power」を搭載した「ノート」で一気呵成にEVの普及とシェア拡大を強めた。今回の「Hyundai Way」では、BEVの「アイオニック5」をはじめとしたEVでイメージ作りをしっかり行ったうえで、2026年末までを目標に北米と中国でEREVの生産を開始し、2027年には本格的な販売に移行して量産EVメーカーとしての地位を確保する構えだ。なお、このEREVは北米市場向けにヒョンデブランドとその上級ブランドであるジェネシスから、それぞれDセグメントSUVとして世に送り出され、8万台以上の販売を目指すことが公表された。 また、ヒョンデは現在低迷中のEV需要が回復する時期を2030年と見込んでいる。それまでに生産能力の増強を行い、北米では2024年に、韓国でも2026年に新工場が立ち上げられる予定だ。 「EV は交通手段の未来ですが、すべての顧客が切り替える準備ができているわけではないことを認識し、顧客の好みに積極的に対応しています。そのため、ICE(内燃エンジン)、ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)、EV、水素燃料電池車など、さまざまなパワートレインを提供し続けていきます」とヒョンデは中長期戦略を語っている。 次世代向けハイブリッドシステムの導入 ひとつめの説明ですでに長くなってしまったので、ここからは駆け足でお伝えしたい。 現在コンパクトカーや中型車を中心に7車種で展開するハイブリッドシステムを、大型車や上級ブランドのジェネシスまで計14車種に倍増させる。なお、ジェネシスはEVのみのモデルを除いた全車種でハイブリッドが選択可能になるという。 同時に、次世代ハイブリッドシステム「TMED-Ⅱシステム」を搭載した量産車を2025年1月にデビューさせる予定だ。そして、この強化されたハイブリッド機能を活用して、ハイブリッド車の販売台数を2028年までに2023年比で40%以上の増加となる133万台を目標としている。このうちハイブリッド需要が急増するとヒョンデが予想する北米では、2030年までに販売台数を69万台に増やす計画だ。

TAG: #Hyundai Motor Group #ヒョンデ #事業戦略 #現代自動車

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