#バッテリー
TEXT:福田 雅敏、ABT werke
メルセデス・ベンツ、独クッペンハイムにバッテリー・リサイクル工場を起工……デイリーEVヘッドライン[2023.03.07]

バッテリーのリサイクルを内製化 新たなバッテリーは「EQ」に搭載可能 【THE 視点】メルセデス・ベンツ・グループは3月3日、ドイツのクッペンハイムにて新たなバッテリー・リサイクル工場の起工式を行ったと発表した。全電動車化を目指すメルセデス・ベンツにとって、持続可能な車両開発を支える重要な拠点となる。 同工場では、モジュールレベルでの解体からバッテリーの材料の細断・乾燥・処理までリサイクルに必要なすべての工程をカバーする。将来的に回収率が96%を超える予定で、電池材料の循環型経済を可能にする。ちなみにこの事業でメルセデス・ベンツは、リチウムイオン・バッテリーのリサイクル事業を手がける独プリモビウス社の協力も得ている。 工場の概要は面積7,000m2で、年産能力は2,500トン。リサイクルするバッテリーは、プラグインハイブリッド車および電気自動車(EV)用のリチウムイオン・バッテリーで、5万個以上の新たなバッテリー・モジュールが生まれるという。新たに生成されたバッテリーはメルセデスのEV「EQ」モデルに積むことが可能になる。 メーカーが自前の工場を持つことで、ディーラーでの車両回収からバッテリーの取り出し、そしてリサイクルまでメーカー内で一貫してできる。様々な種類のバッテリーを処理している一般のリサイクル業者を通すよりもシンプルで効率的だ。 原材料が高騰している中、一度精錬されたバッテリーは都市鉱山と同様に適切なプロセスを踏めば原材料依存度が低く抑えられ、バッテリーの価格高騰を防ぐことにも貢献できる。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ボルボ、ポーランド・クラクフにテックハブを新設……2030年の完全電化見据えEV開発の中核に ★ボードリー、北海道東川町で自動運転EVバス「ナビヤ・アルマ」を運行……東川町役場や道の駅ひがしかわ「道草館」などを通る2.6km、3月6日(月)〜10日(金)まで ★フォルクスワーゲンのEVバン「ID.バズ」がポルシェのサービスカーに……オランダの「ポルシェセンター」8箇所に導入 ★フォルクスワーゲン、米サウスカロライナ州にEV向け新工場を建設……傘下のスカウト・モーターズ用の工場、ピックアップ・トラックなどを生産 ★スカニア、ノルウェー・ヴェルダルの石灰岩採石場にEVトラックを納入……最高出力450kW(612ps)/総重量66トンのフルトレーラー ★ボルボ、北ヨーロッパの物流企業DFDSからEVトラックを受注……125台のうち20台を納入済み ★ホンダ、米国現地法人のアメリカン・ホンダ・モーターの敷地内に燃料電池(FC)の定置電源を設置……燃料電池車(FCEV)「クラリティ」のユニットを再利用、データセンター向けの非常用電源に ★豊田合成、商用車向け大型高圧水素タンクを市販化……FCEV「トヨタ・ミライ」の約8倍の容量

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TEXT:烏山 大輔
EVを大きく進化させる技術に期待、日本発の技術の展示会「スマートエネルギーWeek春」

スマートエネルギーWeek春が3月15日(水)から17日(金)まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される。2050年カーボンニュートラル実現に向け、ますますの普及が期待される再生可能エネルギー。世界最大級の新エネルギー総合展であるこの展示会は、水素・燃料電池、太陽光発電、二次電池、スマートグリッド、洋上風力、バイオマス発電、ゼロエミッション火力などあらゆる技術が出展される。その中でEVの発展に貢献することが期待される3社の技術を紹介したい。 シャープ、「PV EXPO 春 2023 第16回 国際 太陽光発電展」に出展 シャープはEVへの搭載を目指している高効率太陽電池や、都市部や市街地に適した太陽電池モジュール、EVと住宅用太陽光発電・蓄電池システムが連携する「V2Hシステム」、法人向け自家消費ソリューションなどを展示する。 主な出展内容 1.世界最高水準の車載用高効率太陽電池などの新技術である、薄型・軽量かつフレキシブルなペロブスカイト太陽電池をはじめ、人工衛星などの宇宙や航空分野、EVなどの移動体への応用を目指し、世界最高の変換効率を実現した化合物太陽電池を出展。公道での実証実験を行っている化合物太陽電池搭載のプラグインハイブリッド車(PHV)も展示し、シャープの太陽電池技術の先進性を紹介する。 2.都市部などに適した住宅用太陽電池モジュールや将来EVとの連携が可能な住宅用太陽光発電・蓄電池システムに関して、屋根スペースが限られる都市部などの住宅でも効率的に設置できる、小型サイズの住宅用太陽電池モジュールを出展する。また2024年春発売予定のEV用コンバーターを初公開。EVと住宅用太陽光発電・蓄電池システムが連携する「V2Hシステム」の全体像を展示する。 3.初期投資ゼロで設置可能な産業用太陽光発電システムといった法人向けソリューション工場や大型店舗などに、初期投資ゼロで自家消費用の太陽光発電システムを導入するビジネススキームを提案する。さらに農地で農業と太陽光発電を両立させる営農型太陽光発電や、メガソーラーの発電診断・リパワリングなどを紹介する。 出展小間番号:No.52-4 ジェイテクト、「第14回 国際 二次電池展 バッテリージャパン」に出展 株式会社ジェイテクトは自動車業界のみならず、様々な産業のニーズに応える主電源装置としてのモジュール、主電源装置の力強い相棒となる補助電源、バックアップ電源ユニットなど、キャパシターを用いた様々な電源デバイスを提案する。 主な出展製品 1.高耐熱リチウムイオン・キャパシター 独自特許技術により、世界で初めて-40~85℃の動作温度範囲を実現した。厳しい温度環境での利用や大電流で繰返し充放電する際の自己発熱にも耐え、信頼性の高い電源構築に貢献する。 2.高耐熱リチウムイオン・キャパシター モジュール高耐熱化によって、大電流での連続使用が可能となった、その堅牢性、信頼性はダカール・ラリーという過酷なフィールドで実証済である。自動車分野から産業用途まで、幅広いニーズに対応する。環境規制対応の12V鉛蓄電池代替モジュールも用意している。 3.高耐熱リチウムイオン・キャパシター搭載 多機能化電源システム 自動車分野における自動運転化、電動化に伴う12V系補機系電源の強化機能、およびメイン電源失陥時のバックアップ機能を1ユニットで実現する、小型・軽量な多機能化電源システムを提供する。電圧冗長による高効率運用、電流冗長による高出力運用、電源バックアップまで、信頼性の高い電源システムを提供する。機能安全対応、サイバーセキュリティ―対応可能な商品である。 4.高耐熱リチウムイオンキャパシター搭載 水素燃料電池 ドローン株式会社ロボデックス製の水素燃料電池ドローンに弊社の高耐熱リチウムイオン・キャパシターと補助電源システムを搭載。水素燃料電池では難しいとされる大出力供給、電力変動吸収を担い、ドローンの上昇速度・加速力の向上、姿勢制御性能を強化します。主電源故障時のバックアップ電源としても活用できるよう、機能を拡張中である。 出展小間番号:No.29-39

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