EV性能の安定感が高い新型リーフB7
総評
まず航続距離テストについて、外気温は平均4℃程度と、真冬に暖房を使用するというEVにとっては厳しい環境でした。新型リーフB7 Gの高速巡行においてもっとも信用に値するEPA基準の航続距離は417km。よって、冬場に暖房を常時使用しても、カタログスペックと比較して約9.1%上振れするという(いい意味で)まさかの結果となりました。通常、EVは冬場だと20〜30%ほど航続距離が悪化することから、それを考慮すると、新型リーフが冬場において極めて優れた電費を達成できる様子が見て取れます。今回の新型リーフでは熱マネージメントの開発に注力しており、その結果が存分に現れた好記録といえそうです。

次に充電性能テストについて、240kW級の急速充電器を使用した場合、SOC10%から80%までの充電時間は33.5分程度を達成しました。これは私が検証を行っている多くのEVのなかで平凡な分類に該当します。
そして、30分間の充電時間で回復可能な航続距離を、航続距離テストの結果である455kmから概算すると、およそ285km。個人的にEVの経路充電において最低限必要な充電性能を「30分充電すると300km分程度の航続距離を回復可能」と定義しているため、その意味では、概ね満足できる充電性能であるといえます。とくに冬場における航続距離で計算していることから、夏場であれば30分程度で350km程度の航続距離を回復できる計算です。このようにイメージしてみれば、新型リーフのEV性能の安定感をイメージできるはずです。

ただし、競合となるトヨタbZ4Xと比較すると、高SOC下における充電出力がやや低く、充電時間ではやや劣勢です。新型リーフでは「15分間の充電受け入れ能力の最大化」を重要視しており、bZ4Xとの設計思想の違いも興味深いところです。
新型リーフにはバッテリーのナビリンクプレコンディショニング機能が実装されているため、目的地を充電器にセットしておくと、充電器到着までに自動で急速充電に最適な温度に調整してくれます。よって今回の検証のような真冬においても、温暖な条件下と同等の充電性能を安定して発揮可能であり、2代目から大きく進化したポイントのひとつです。
また、私がEV性能とは別の評価軸として独自設定している6つの項目についても確認しましょう。

・乗り心地:8.0/10ポイント
段差の突き上げも非常にマイルドでありながらふわふわ感も少なめ。18インチならさらにマイルドな乗り心地にも期待可能であり、ワンクラス上での上質な乗り心地とすら感じた。
・静粛性:6.5/10ポイント(100km/h:66-67dB・120km/h:69-70dB)
ラミネートガラスは非採用。どうしても高速巡航における風切り音が気になるものの、車格相応と捉えることも可能。
・自動運転支援機能:10.5/10ポイント
プロパイロットによる通常のレベル2機能に加えて、プロパイロット2.0による同一車線上におけるハンズフリーにも対応可能。コンパクトSUVセグメントでは唯一無二であり、長距離移動の多いユーザーにはおすすめのオプション装備。ただしプロパイロット2.0では年会費が必要になるなど、万人におすすめの装備内容ではないとも感じる。
・音響性能:7.5/10ポイント
10スピーカーシステム(BOSE)
ヘッドレストスピーカーが搭載されていることで音の立体感を感じる。Gグレードには標準設定。
・回生ブレーキのフィーリング:8.5/10
2代目と比較してワンペダルドライブは廃止された点は非常にもったいない。他方で、回生ブレーキと摩擦ブレーキのシームレスな切り替えによって、完全停止時におけるカックンブレーキがまったく見られず、非常に滑らかで乗り心地がいい。この滑らかな制御を実現する新型リーフでワンペダルドライブなら、どれほど滑らかな制御になるのだろうと期待せずにはいられない。
・小まわり性能:8.0/10ポイント
最小回転半径は5.3m。コンパクトSUVとしては平均的な取り回しを実現。













































