魅力ある次世代車づくりこそ重要だ
とはいえ、このドロドロゲームに過剰反応して、日本が「CO2排出ゼロの究極のEV」を莫大な投資で開発したところで、日本のユーザーが「よし、お国のために買おう!」となるかといえば、間違いなくノーですよね。ここに「環境論」と「国民の共感」の、超えたくても越えられない溝があるのではないでしょうか。
いま、日本のドライバーのリアルな本音は「電気代もガソリン代も上がって生活が苦しいのに、なんでわざわざ高くて、充電が面倒なEVを買わなきゃいけないの?」あるいは「日本のハイブリッド(HEV)で十分クリーンだし、燃費もいいじゃん」てな感じ。
インフラも整わないうちから、生活に直結しないきれいごとを押し付けられても、誰も共感なんてするはずがありません。内燃機関の官能的なサウンドを愛するクルマ好きにしても、環境団体の顔色を伺うためだけのEVシフトなんて大反対。
だからこそ、日本の自動車メーカーは、「化石賞を貰わないために、EVを頑張りました!」などと、宿題を頑張った小学生みたいな姿勢はとらなくてよし。日本が起こすべき本当のブレイクスルーは、環境団体の合格点を取るための技術ではありません。「ガソリン車より圧倒的に安くて、10年乗ってもバッテリーがヘタらないEV」や、「ガソリンを1滴も使わないのに、従来のエンジン車以上にワクワクするスポーツカー」あたりでしょう。
つまり、「環境によいから」という義務感ではなく、「クルマとして圧倒的に魅力的で、サイフにも優しいからほしい!」と世界中の人々といわせる技術革新といったらオーバーでしょうか。世界からリスペクトされるのは、COPの会場で拍手を浴びることではなく、世界中の道路を、ふたたび日本の技術でマウンティングすること。「最高のクルマを作る」という、日本の一番得意な土俵で勝負すべきでしょう。
それにつけても、化石賞なんてくだらないこと考えやがってと、舌打ちせずにはいられません(笑)。














































