洗練のパワートレイン
前置きはこのくらいにして、さっそくC40リチャージを走らせることにしよう。C40リチャージにはシステム始動スイッチはなく、運転席に座り、ブレーキを踏みながらシフトレバーを操作すれば、発進の準備が完了する。
シフトレバーでDレンジを選び、アクセルペダルを軽く踏めば、C40リチャージ シングルモーターは、発進から余裕ある加速を見せる。ツインモーターのような痛快な速さこそないが、それでもEVらしい速さを楽しむには十分な性能である。
FWDからRWDに変わって一番の違いが、加速時のスムーズさ。FWDではアクセルペダルを大きく踏み込むとステアリングが乱されることがあったが、操舵と駆動が分離されたRWDではリアタイヤがモーターの大トルクをしっかりと受け止めるとともに、ステアリングを乱すことなくスムーズにスピードを上げていくのがなんとも心地よいのだ。加速自体も、日本の交通環境であれば街中から高速道路までスポーティな走りが楽しめるレベルである。「どうしても4WDがほしい」という人を除けば、この新しいリチャージ シングルモーターの動力性能には十分満足できるはずだ。
Volvo C40 Recharge Ultimate Single Motor
全長:4,440mm
全幅:1,875mm
全高:1,595mm
ホイールベース:2,700mm
車両重量:2,010kg
前後重量配分:前980kg、後1,030kg
乗車定員:5名
交流電力量消費率:143Wh/km(WLTCモード)
一充電走行距離:590km(WLTCモード)
最高出力:175kW(238ps)/4,000-5,000rpm
最大トルク:418Nm(42.6kgm)/1,000rpm
バッテリー総電力量:73kWh
モーター数:後1基
トランスミッション:1速固定式
駆動方式:RWD
フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式
リアサスペンション:マルチリンク式
フロントブレーキ:ディスク
リアブレーキ:ディスク
タイヤサイズ:前235/45R20、後255/405R20
最小回転半径:5.7m
荷室容量:413L
車体本体価格:7,390,000円