米大手自動車メーカー、フォードが販売しているイートランジット(E-Transit)が 、北米でデビューして 1 年が経過した。イートランジットは、米国で2022年12月までに6,500台が販売され、バン市場の60%以上を占める。また、米国、カナダにおいて最も売れているEVバンとなっており(※1)(※2)、欧州でも市場を率いる(※3)車種となっている。
これらの需要の高まりを受けて、フォードは2023年4月からカンザスシティ組立工場での生産を強化することを発表した。他の自動車メーカーがEVバンの市場投入計画を発表しているに留まる中、イートランジットは商用EVの普及に大いに寄与しているといえるだろう。
長距離走行の商用車にも誇れる環境性能を
同社による車両データの分析によると、米国とカナダの顧客は少なくとも1,200万マイルを走行し、同サイズの内燃機関搭載のバンと比較して745,000ガロン以上のガソリンと430万キログラム以上のCO2を節約している(※4)とされている。走行距離が長い商用車ゆえに環境性能が高いことは、非常に評価できるポイントだろう。
高い汎用性で幅広い業種での活躍も
イートランジットにはシャシーキャブモデルとカッタウェイモデルがあり、幅広い業種に対応できるよう8つのコンフィギュレーションを提供している。これらはS&Pグローバルが認定する30業種のうち28業種に貢献できる(※1)とされており、高い汎用性を誇る。
※1 S&P Global Mobility 2022年1月~2022年12月、米国TIPNet(電動カーゴバン、パッセンジャーバン、カッタウェイバンを含む)に基づく。
※2 2022年CYのOEM報告データに基づく。
※3 Ford of Europeの販売データに基づく。
※4 米国およびカナダにおける2022年2月26日から2023年3月6日までのFord Pro E-Telematics内の登録車両データに基づく。