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モータースポーツの可能性を広げるEV、カスタムの方向性も示唆……EV開発エンジニアのオートサロン探訪[その3]


TEXT:福田 雅敏 PHOTO:ABTwerke
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電動パワーユニット「eGX」を搭載したレーシングカートは、シートの左右に「ホンダ・モバイル・パワー・パック e:」を1個ずつ搭載している。このレーシングカートは「ホンダ・レーシングサンクスデー 2022」で初お披露目され、角田裕毅選手やマックス・フェルスタッペン選手らF1ドライバーが実際にレースを行ったものだ。

このカートは簡単にバッテリーの脱着ができるのがポイントで、使用後にいちいち充電せずに済むのでコンセプトはとても良い。電動カートは排ガスも出ず音も静かなことから室内でも使用が可能。筆者も参加する「(一社)日本EVクラブ」主催によるインドアのアイススケート場でのイベントではここ数年競技も行っている。もちろん屋外のサーキットでも走行が可能。EV特有の発進時のトルクの大きさにより、アクセル操作にリニアに反応する強烈な加速が得られる。

エンジンのメンテナンスも不要なことから、電動レーシングカートはメリットだらけのように思う。今後のモータースポーツになくてはならない存在になるのではないだろうか。

ちなみにホンダのブースの隣にはトムスの電動カートも並べられていた。昨年全日本カート選手権で走った車両だ。こちらはバリエーションが豊富で、競技用、ジュニア用、レンタルカート用、そして2人乗り仕様の4種類がある。多彩なバリエーションを用意することで、モータースポーツの間口を広げる狙いがあるように思う。車両価格はジュニア用モデルの59万円からで、リースや週ごとのレンタルにも対応するとのこと。

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