#GM
TEXT:TET 編集部
贅沢を極めたいのでハンドルもペダルも「必要ないので」隠します! キャデラックの新コンセプトカーが想像の斜め上をいっている

贅沢と疾走感がテーマとなっている 「電気自動車(EV)と自動運転技術のパイオニアである」と自負するキャデラックが、革新的なデザインと卓越したパフォーマンスを純粋に表現したコンセプトカー「オピュレント・ヴェロシティ」を発表した。先進テクノロジーと近年キャデラックが心血を注ぐビスポーク・ラグジュアリーを融合させたこのコンセプトカーは、キャデラックのハイパフォーマンスブランド「キャデラックVシリーズ」が目指す電動パフォーマンスの未来を体現しているのだという。 このコンセプトカー「オピュレント・ヴェロシティ」は、「Opulent(贅沢)」と「Velocity(疾走感)」という両極をテーマに、自動運転機能、電動化、卓越したパフォーマンスを組み合わせたラグジュアリー・パフォーマンスの未来を描いたハイパーカーであり、そのエクステリアはEVとしてのテクノロジーやラグジュアリー性、そして爽快な高揚感をもっとも芸術的に調和させて表現したものだと、キャデラックのデザイン担当であるブライアン・ネスビット氏は語っている。 では、キャデラックが言うところの「贅沢=オピュレント」とは何か。それは、完全自律走行運転が可能にする個人の自由をイメージしているそうだ。レベル4相当の自律走行機能は、フルワイドスクリーンディスプレイと拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR HUD)からアクセスする「多感覚モード」を通じて、安らぎと休息を促すハンズフリーの没入型体験を生み出すのだとか。もはや万一に備えて手をステアリングにかざしておくなどという予防安全の領域も飛び越えて、目の前の現実からドライバーを切り離そうとさえしている。 それも、キャデラックは科学的なベータ波の研究を参考にして、特定の音や光が脳をどのように活性化させ安らぎをもたらすのか、わざわざ探求したのだという。そして、その知見を車内全体に活用し、ユーザーがパーソナライズされたハンズフリーのオアシスに没入できるよう、厳選されたアート、エンターテインメント、アンビエント・ライト・セラピー、ウェルネス・リカバリーのテーマなどをこのコンセプトカーに取り入れているという。もう完全にドライバーは運転手ではなく、オーナーとして心置きなくリラックスして乗員に成り代わってくれと言わんばかりのコンセプトに驚くばかりだ。 しかし、これはあくまでもハイパフォーマンスブランド「キャデラックVシリーズ」の血統にあるクルマだ。ドライバーをドライバーたらしめるモードも用意している。それが「疾走感=ヴェロシティ」だ。 ハイパーカーならではの最大限のスリルを提供すべく、先ほどの自律走行モードからマルチファンクションコントローラーを介してヴェロシティモードに変化すると、ステアリングホイールとペダルがせり上がって現れ、ドライバーにハンドルを握るよう促すのだという。 いや、待て。自律走行モードはステアリングとペダルまで隠されていたというのか。さすがはコンセプトカーだ。いくらレベル4相当を想定し自律走行モードを備えるとはいえ、命綱のようなステアリングにアクセル・ブレーキペダルまで隠すとは発想がぶっ飛んでいる。 ヴェロシティーモードに話を戻すと、車両のヘッドアップディスプレイには実際のサーキット走行データをもとにした「ゴーストカー」が出現し、ラップタイムの向上や仲間とのバーチャルレースが可能になるのだという。いわゆる拡張現実を用いたギミックだが、まるでレーシングゲームを実車で行っているようで、このあたりの発想がアメリカらしいと言えばらしい。

TAG: #GM #キャデラック #コンセプトカー #ハイパーカー
TEXT:桃田 健史
ホンダが2026年から東京で電動ロボタクシー導入を発表。自動運転レベル4事業を推進

ホンダ、GM、クルーズの3社が2023年10月19日、都内で会見し「自動運転タクシーサービス」を2026年初頭に開始し、これに伴い合弁会社を2024年に設立することを発表した。会見に参加して詳しく取材した。 狙いは「新しい移動体験」 会見の中で紹介された車は、「クルーズ・オリジン」。クルーズ、GM、ホンダが共同開発した自動運転専用車両だ。 車内は、乗車員が対面して着座するレイアウトになっており、運転席がない、いわゆるドライバーレスの自動運転レベル4の車両である。 同車を使うサービスは、ユーザーがスマートフォンアプリを通じて乗車場所と目的地を指定することで、配車から決済まで一貫して配車システムが行う。 想定されるニーズとしては、ビジネスパーソンが車内で打ち合わせをしたり、ウェブ会議をしたり、または移動時間を活用してリラックスしたり。また、家族や友人でワイワイと移動時間を楽しんだり。そのほか、音楽や映像を楽しめるエンターテインメント空間としての商用利用など、様々な可能性について、ホンダを含む3社が示唆した。 ホンダの三部敏宏社長は「ホンダが目指すのは、『自由な移動の喜び』の創造だ。クルーズとGMとの協業による自動運転タクシーサービスを通じて、日本のお客様に新たな移動の価値を体験して欲しい」と、自動運転を使う事業の目的を表現した。 また、オンラインで参加したGM会長 兼 CEOのメアリー・バーラ氏は「GMは常にモビリティの未来に投資してきた。ホンダとのパートナーシップにより、ソフトウエアとハードウエアにおける最先端技術を活用して、移動におけるイノベーションを目指す」と、3社による共同研究開発の意義を語った。 2026年初頭に東京都心で導入 クルーズの自動運転サービスは、GMの小型EVシボレー「ボルト」ベースの車両を使いアメリカで社会実装されている。 日本での事業は、2026年初頭に「クルーズ・オリジン」を東京の都心で数十台導入することから始めるとした。そのために、2024年に3社で合弁会社を設立する。 その上で、自動運転を取り巻く社会情勢や、各地域での需要を考慮した上で、まずはGMシボレー「ボルト」をベースとした車両に運転車が乗った状態で、自動運転レベル2で公道での実証実験を進める。自動運転によるタクシーサービス運用が可能であるレベルまでシステムを磨き上げてから、「クルーズ・オリジン」を導入する流れとなる。 社会実装での最初のステップとしては、500台規模の運用を目指す。 これらの業績を踏まえて、台数の増加や、実施するエリアの拡大を考慮するとした。 事業性について、クルーズのアメリカでの実績を踏まえると、日本での採算性を高めることは十分に可能というのが、ホンダの見解だ。 「クルーズ・オリジン」の実車は、Japan Mobiility Show 2023(一般公開:2023年10月28日~11月5日)にホンダブースで展示される予定である。 自動運転をタクシーやバスのようにして使うビジネスモデルについては、すでにベンチャー各社が日本市場に参入しており、今回のホンダ・GMクルーズの登場によって市場動向が今後どのように変化するのがが注目される。

TAG: #GM #クルーズ #ホンダ

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