テスラの利便性向上アイテムを会場で見つけた 1月10日からスタートした自動車ショー「東京オートサロン」は、チューニングやカスタムやドレスアップを施したクルマの祭典ではあるが、なかには便利グッズが展示されていたりするので、くまなく散策するとおもしろい。 会場は東西に長く、別棟にもうひとつホールがあるため、会場を隅々まで見てまわると足が棒のようになってしまうが、会場で見つけたテスラ向けの便利グッズをお届けしよう。 巨大ガラスルーフに電動シェードが付けられる テスラの代名詞ともいえるのがガラスルーフ。開放的な室内はリヤシートからも空を眺められ、とかく閉塞的な後席も快適に過ごすことができる。しかし、昨夏に代表されるように、近年の夏は暑く日差しが強い。ドライバーはもちろんのこと、同乗者の日焼け対策、熱中症対策はもはや不可欠だ。 そこでお勧めしたいのが、数々のテスラ向けパーツをリリースしているTBRのモデルY用電動式サンシェードだ。ボタンひとつで任意の位置で止めておくことができるため、前席は明るく、後席は日差しを遮ることができる。小さなお子さんや、ペットを同乗する方にお勧めなアイテムといえそうだ。 電動ゆえに取付作業は発生するが、それでもわずか13万円程度で購入取付が済んでしまう。手動シェードも世の中には存在するが、収納状態のシェードを腕を伸ばして引き抜くのは一筋縄にはいかない。電動でラクチン開閉、いかがでしょう? 同じTBRからは、テスラのフロント部分に備わるトランク(通称:フランク)を電動化する商品「パワーフランク」もリリースされていた。 操作はいたって簡単で、純正スマホアプリに開閉機能を割り込ませてスマホの遠隔操作で開閉する。もちろん純正のキーフォブと室内モニターからの操作にも対応している。片手が開いていれば至極便利なアイテムだ。 テスラ3用で税込み7万7000円、やや大型となるテスラY用は税込み8万2500円で取付工賃はどちらも税込み3万800円となっている。 なお、フランク用のLEDイルミネーションもラインアップされているので、併せて購入するのがお勧めだとか。 そして、TBRからの最後のアイテムとして紹介しておきたいのが、純正センターモニターの角度調整ができるアイテム「タッチスクリーンスイベルマウント」だ。同様の商品は他社にも存在するそうだが、モニター背面に位置する首振り部のクオリティーに不満を持つ方が多いようで、TBRはそこにこだわって製作したという。 この商品を使うことで、ドライバー側へモニターを首振りできるだけでなく、少しモニターの上端が下方に下がるため、華奢なドライバーは前方視界の改善にもつながるという副次的効果も得られる。体格差の大きいご家族にお勧めのアイテムといえそうだ。 オートバックスのPBブランドからも便利グッズが登場 幅広いカーユーザーに安くて高品質なものを届けるためにオートバックスが展開している「AQ」。洗車用品やクッション類のコーナーで目にしたことのある方もいると思うが、そのAQシリーズにテスラ用がラインアップされているのをご存知だろうか。 これまで車種専用グッズは輸入車用のフロントサンシェードが約20車種分用意されているにとどまり、基本的には汎用品としてラインアップを充実させてきた。しかし、このサンシェードでテスラ3、テスラY用を設定したのをきっかけに、テスラ用商品をラインアップするととなった。 実際にテスラ用商品の開発にあたったオートバックスセブンの能美氏は、テスラユーザーが集まるオフ会などに出向き、試作商品を見せてユーザーからダメ出しをもらいながら商品改良と選定を行ったという。 そこで、数あるラインアップからおすすめの逸品をうかがうと、スマートフォンホルダーがイチ押しだという。いやいや、エアコンルーバーかダッシュボードに張り付けるかクリップするスマホホルダーが人気だなんて、冗談もほどほどにしていただきたいと思ったのだが、聞けば納得の理由があった。 ご存知の通りテスラのフロントダッシュボードはやや特殊な形状。通常のクリップタイプのホルダーを挟む余地がない。そこで、ダッシュボードやセンターモニターの裏側に粘着テープ方式でホルダーを取り付けるのだが、見た目がスマートでないことや、取付位置を変更したくても粘着テープが剝がれない(そもそも剥がれないように作ってあるのだが)という不満が数多く聞こえてきたのだという。 そこで解決策として編み出されたのが、独特なダッシュボードの溝にはめる形のホルダーだ。本体裏面の取り付け部に秘密があるという。 これで取付の自由度が飛躍的に高まったうえ、着脱も可能に。モニター取付用も粘着方法を改良してラインアップされているので、ニーズに応じて選択ができる。 ここで、こぼれ話。AQ for TESLAにはテスラ専用マットがラインアップされているが、これも世の中に数多と存在する。しかし、オートバックスの専用マットの「当たり前な配慮」がじつは優れものだったというエピソード。テスラ専用マットを何気なく展示していたところ、手に取ったテスラユーザーからマットの裏面にズレ止め処理がされていることに驚かれたのだという。 これはオートバックス側が意図して加工したわけではなく、「ズレ止め処理して当然でしょ?」と常識的に商品化したのだが、通販サイトにいくつもあるマットは、大抵ズレ止め処理がされていないのだという。日本人の感覚からしても処理が施されていて当然だと思うが、どうも海外製品はまだまだお粗末なようだ。こういったあたりも日本のカー用品市場とユーザーニーズを熟知しているオートバックスの製品ならではといえそうだ。 海外ECサイトが幅を利かせるようになって久しいが、やはり日本人の細かな気配りと厳しい審美眼は良い商品を生み出すのだと、ド派手なカスタムカーの傍らで考えた次第だ。