アルピーヌは、来年から2030年までに7台のBEV(バッテリー電気自動車)新モデルを発売すると発表した。 まず、今年5月にショーカーが公開されたA290は早ければ来年登場予定だ。ルノー5および4のCMFB-EVプラットフォームをベースにしたBセグメント車である。Cセグメント車のクロスオーバーGTは、2025年からフランスのマニュファクチュール・アルピーヌ・ディエップ・ジャン・レデレ工場で生産される予定だ。 そして2017年から始まった新生アルピーヌを支えたA110は、2026年末までに同ブランド独自のAPP(アルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム)を基に100%電気自動車として生まれ変わる。 このAPPは長さや幅を必要に応じて調整することができるため、A110ベースのロードスターや新しい4シータースポーツクーペであるA310などにも採用される見込みだ。 DおよびEセグメントに属する車両も2030年までにラインナップに加わる予定だ。 BEVを引っ提げ、新たな市場へ挑戦 そして、このフランスブランドは、一連のBEV戦略により、2026年に損益分岐点を黒字に転換させ、2027年からは米国などの新市場にも挑戦していく意欲的な目標を示した。 今回のリリースとともに公開された写真は、7台がV字型に並びDRL(デイタイム・ランニング・ライト)が点灯している。本来であればクルマの後ろ側は、テールランプの赤に光るはずだがブルーになっている。このブルーはブランドのイメージカラーであると同時に、この7台にかける熱い想いを象徴する青い炎のようにも思える。 2021年からF1でライバルと鎬を削っているアルピーヌは、来年からは新たにWECのハイパーカークラスにも参戦予定だ。世界最高峰のレースで戦うこのブランドからどういったBEVが生み出されるのか。今後のリリースに注目していきたい。