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マイチェンで名前まで変わった「アウディQ8 e-tron」ってどんな車? [Q8 e-tron試乗記]


TEXT:TET 編集部
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「アウディQ8 e-tron」に受け継がれる“クワトロ”の伝統

アウディといえば4WDの“クワトロ”を思い浮かべる人は多いはず。そんなアウディを代表するテクノロジーはこの「Q8 e-tron」にもしっかりと受け継がれていた。

■はじめての“電動クワトロ”

アウディの上級モデルには、ほぼすべてに4WDの“クワトロ”が搭載されている。Q8 e-tronの前身である「アウディe-tron」にもクワトロが採用され、当然、今回試乗したQ8 e-tronにもその技術は受け継がれている。エンジン車が1基のエンジンのトルクを前後アクスルに分配するのに対して、このQ8 e-tronでは前後それぞれに配置されたモーターが独立して前後アクスルを駆動する“電動クワトロ”を採用しているのがこれまで異なるところ。当然、床下にはプロペラシャフトが見当たらない。

このQ8スポーツバック 55 e-tron クワトロ Sラインの場合、システム最高出力300kW、システム最大トルク664Nmを、走行状況にあわせて適切に前後のタイヤに配分することになる。

さっそくスタートボタンを押してシステムを起動。センターコンソールにあるハンドレストに左手を置き、指先でシルバーの部分をスライドさせれば準備完了。他のアウディとは異なるやり方だが、慣れてしまうと実に使いやすく、私は気に入っている。

まずはDレンジを選んで走り出すことにする。Q8 e-tronの場合、いわゆる“クリープ”がないためブレーキペダルから足を離しただけではクルマは動き出さず、アクセルペダルを踏むとはじめてクルマが走り出す。

■加速時の安定感はクワトロならでは

このクルマの車両重量は2,610kgだが、それを感じさせないほど動き出しは軽く、低速から大トルクを発揮するモーターにより、交通の流れに乗せるのはいとも簡単だ。しかも、そのスムーズさや静かさは、同社のフラッグシップモデルである「A8」を凌ぐほどで、まさにプレミアムSUVにふさわしい仕上がりである。

アクセルペダルの操作に対して、素早く強力なトルクを発揮するのがEVの美点だが、このQ8 e-tronも期待を裏切らない。高速道路への合流や追い越しなどの場面でも、アクセルペダルをやや強く踏んでやれば、安定しきったまま、気がつけば必要な速度に到達している。この感覚はエンジン車のクワトロとよく似ていて、「アウディ クワトロ」以来の伝統がこの電動クワトロにも継承されているのがわかる。

DレンジからSレンジに切り替えると、パワーメーターの表示に「BOOST」の文字が加わる。実は300kWのシステム最高出力は、この表示がある場合だけ有効になるのだ。この状態でアクセルペダルを思い切り踏み込むと、ブーストモードが起動。Dレンジでも十分な加速が得られるが、それに輪をかけて鋭く伸びのある加速が楽しめる。そんな場面でも電動クワトロを採用するQ8 e-tronは拍子抜けするほど安定しており、涼しい顔で300kWのハイパワーを使い切れることには驚くばかりだ。

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