EV時代でもオイルメーカーは不可欠な存在へ 駆動ユニット・電子部品の安全・高性能化をオイルでサポート 【THE 視点】出光興産は6月29日、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HEV)に搭載されるモーター一体型の駆動ユニット「e-Axle(イー・アクスル)」に加えて、電子機器・バッテリーシステムにも使用可能なオイル「E AXLE and Electric Parts Cooling Oil」を開発したと発表した。 これにより、EV・HEV用が6カテゴリーの商品のラインナップとなり、電動車をオイルから全方位的にサポートする。 EV・HEVに採用が進んでいるイー・アクスルは、モーター・パワーコントロールユニット(PCU)・減速機の構成からなる一体型の重要部品。従来は、モーターの冷却性と減速機の潤滑特性がオイルに求められてきたが、出光興産はさらに、バッテリーやPCUなどの電子機器にも範囲を広げ、オイルで直接冷却する技術を完成させた。 「冷却システムの簡素化」「高次元での省エネ性とギア・ベアリングの潤滑性の両立」「電子部品の冷却性と電気絶縁性の両立」などをオイルにて一手に行うことが可能となり、車両の低コスト化と高性能化にも寄与する。 今後は、国内外自動車メーカーおよびTier 1(メーカーと直接取引する1次サプライヤー)向けの商品として提案・販売を強化していくという。 出光興産は、今年に入り「再生可能エネルギーを活用したEV充電サービスの従量課金の充電器の開発」や「全固体電池電解質の生産を増強」など、EV事業に積極的に取り組んでいる。 今回のオイルの開発は、出光興産の専門分野ゆえに開発できた商品といえよう。冷却用クーラントと潤滑オイルが一本化できたのは驚きである。 (福田雅敏-EV開発エンジニア、THE EV TIMES エグゼクティブ・アドバイザー) ★★ポルシェ、ヒルトン東京お台場<東京都港区>に「ポルシェターボチャージングステーション」をオープン……ポルシェのEVオーナー向け、最高出力150kWの急速充電インフラ ★★ニトリ、各店舗へEV用充電器を設置へ……プラゴと提携、ニトリおよび島忠の300店舗に750基を導入(2024年末までに) ★★ロールス・ロイス、「スペクター」を日本で初公開……世界最高級車がいよいよEV市場に本格参戦[詳細はこちら<cllick>] ★★ボルボ、「Volvo Studio Tokyo」にて90kWの急速充電サービスを開始……コーヒーのサービスも[詳細はこちら<click>] ★ヤマト運輸、群馬県内の集配車両850台を2030年までにEV化……群馬県とカーボンニュートラル実現に向けた連携協定を締結 ★ランチア、コンセプトEV「ピューラHPE」を「ル・マン・クラシック2023」にて展示 ★ヤマハ、「電動PT開発部」を新設……これまでの開発部署「第1PT設計部」の機能を移管 ★ヤマハ、電装系の開発子会社「ヤマハモーターエレクトロニクス」を合併へ……2025年1月に合併完了、電動製品開発のスピードアップを目指す ★二輪AWD式の電動キックボード(特定小型原付)「SO-RIN」が登場……埼玉県狭山市の電装企業ハイカーなどが開発 ★国土交通省、「水素保安ポータルサイト」を開設……用途ごとに適用される法令とその法令担当窓口の紹介など ★ステランティス、オランダの建設企業Jos ScholmanにFCEVを納入へ……商用FCEV「オペル・ヴィヴァーロe・ハイドロジェン」16台を購入契約 ★ポールスター、テスラの急速充電インフラ「スーパーチャージャー」の利用が可能に……北米の充電規格「NACS」を採用 ★GM、イスラエルのバッテリー向けソフトウエア企業「ALGOLiON」を買収……EVのバッテリー管理および異常を検知し熱暴走を防止 ★ステランティス、レアメタル開発のクニコに500万ユーロ(約7億9,000万円)を投資……低炭素の硫酸ニッケル・硫酸コバルトの今後9年間の生産量のうち35%を取得 ★日産、鹿児島県伊佐市とEVの活用などで連携……公用車に日産のEVを導入、災害時にEVを電源車として避難所などに提供 ★アウディ、新CEOにゲルノート・デルナー氏が就任……ポルシェAGにて「パナメーラ」の統括責任者を経験、アウディの電動化戦略を引き続き推進 ★★BMW、直営のショールーム「BMW青山スクエア」を改装オープン デイリーEVヘッドライン[2023.07.03]