コンセプトカーをベースにしたSUVタイプの量産EVは2025年末に登場予定 ホンダの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターが、8月15日に北米で展開する高級車ブランド「アキュラ」の次世代EVモデルの方向性を示すコンセプトモデル「Acura Performance EV Concept(アキュラ・パフォーマンスEVコンセプト)」を世界初公開した。 米国カリフォルニア州のアキュラデザインスタジオで開発されたこのコンセプトカーは、アグレッシブで特徴的なフロントデザインが与えられている。これは「スーパーヨット」と呼ばれるラグジュアリーな大型ヨットからインスピレーションを得ているのだという。 さらに、クーペのようなシルエットに、深く彫り込まれた形状のサイドパネルを備え、力強いプロポーションをまとっている。リヤのデッキリッドや左右に伸びるテールライト、大きなリヤディフューザーは、2代目NSXへのオマージュとしてデザインされているそうだ。 魅力的なエクステリアをもつ「アキュラ・パフォーマンスEVコンセプト」は、単なるデザインスタディに留まらない。なぜなら、この車両をベースとしたアキュラのSUVタイプのEVモデルを開発し、2025年末を目標に米国オハイオ州のメアリズビル四輪工場で生産を開始することが明らかにされたからだ。 このSUVタイプの量産EVモデルは、ホンダが独自に開発した次世代EVプラットフォームを採用する最初のモデルになるという。加えて、ホンダが北米におけるEV生産のハブ拠点と位置づけ、現在は生産設備の改修を進めているメアリズビル四輪車生産工場から、初めてラインオフされるEVモデルになる予定だ。 「アキュラ・パフォーマンスEVコンセプト」は、早速カリフォルニア州で行われているクルマの一大イベント「モントレーウィーク」内の「ザ・クエイル」(現地時間8月16日開催)および「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」(現地時間8月18日開催)というふたつの催しで展示された。 次世代EVプラットフォームによって可能となるデザインの自由度を最大限に活用し、アキュラのデザインの可能性をさらに広げたとホンダが語るこのコンセプトモデル。2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて邁進するホンダが、また一歩前進する動きを見せたといえる。