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メーカーの壁を越えた「EVキャンプの絆」。24時間漬け込んだ絶品フレンチトーストが紡いだ「テスラ乗りとの美味しい約束」【EV総合研究所リアルEVライフ:エピソード2】


TEXT:杉本 容一 PHOTO:杉本 容一
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ヒョンデIONIQ 5オーナーとテスラオーナーとのEVキャンプで体験した心温まるエピソード

薪や火を使わず、クルマの電気だけを利用してECOで快適に調理できるのがEVキャンプの醍醐味。EV総合研究所/Hyundai Motor Club JAPAN 副会長の杉本氏が体験した、メーカー間の壁を越え美味しい料理と電気が繋ぐ「ヒトとヒトとの絆」を紹介したい。

ヒョンデIONIQ 5の荷室を満載にして、いざ「電気の使える楽園」へGO!

EVライフ14年を数える現在の愛車遍歴は、初代日産リーフから2代目日産リーフ、そして現在のHyundai IONIQ 5へと変わってきたが、EVがもたらしてくれる感動の本質はいつも変わらない。その本質とは「ヒトとヒトを繋ぐ」道具であるということだ。

キャンプ道具を満載して、高原のキャンプ場を目指します。

 

夏の恒例イベントであるEVサマーキャンプ(BEVキャン)の朝、IONIQ 5の広大なラゲッジルームはキャンプギアで満載となる。大容量のクーラーボックスにテント、テーブルやチェア。一見すると普通のキャンプと変わら無いように見えるが、EVキャンプは薪やガスバーナーを持参しない。なぜなら、EVそのものが巨大な動くバッテリーであり、そこから電気を取り出せるからだ。

EVならキャンプ場に到着してから火をおこす必要もなく、煙もなく、スイッチ一つで調理が始められる。

目的地の「EVサマーキャンプ」は標高の高いキャンプサイト現場に到着し、まずは全国から集まったEV仲間たちと並んでタープを設営する。周りが暗くなってきた頃には、クルマからV2L(Vehicle to Load)で電気を取り出し、サイトを暖かなLEDライトで灯し、静かな高原に小さな街が出現したかのような幻想的な景色が広がる。

エンジン音がなく、煙も火もないキャンプサイトには、ただ虫の声と仲間の笑い声だけが響く。これこそがEVキャンプの醍醐味である。

夜の帳が降りて、静かに輝くEVキャンプサイト

3年連続で食べに来たテスラオーナー氏と交わしたSNSでの約束

このキャンプイベントでは、毎年楽しみにしている「再会」がある。それは、テスラ Model Yに乗るオーナーとの交流だ。こちらはヒョンデのオーナーズクラブ(Hyundai Motor Club JAPAN)の副会長を務めているが、EVキャンプではブランドの壁はない。「EVが好き」「EVを楽しむ」という共通点だけで、皆がすぐに意気投合できるのだ。

今回のキャンプでも振る舞った自慢のメニューが、自宅から丸24時間以上じっくりと漬け込んだ、手作りの「トロトロ・フワフワ・カリカリ・フレンチトースト」。IONIQ 5から取り出した電気でホットプレートを熱し、バターを贅沢に使って焼き上げるこのフレンチトーストを、かのテスラオーナー氏は「絶品フレンチトースト、今年もいただきにきました!」と、3年連続で食べに来てくれた。

テスラとヒョンデオーナーが交わした1年越しの約束と、すれ違いが生んだ奇跡のバトン

思い出すのは、前年(2025年)のキャンプが終わった後のこと。X(旧Twitter)上で、そのテスラオーナー氏から「2026年は、フレンチトーストに合う『何か』で是非コラボさせてください😊」という嬉しい言葉が届き、互いに約束を交わした。

ところが2026年のキャンプを迎えるにあたり、スケジュールの都合で、土日参加の一般枠であるテスラオーナー氏とは完全に分断されてしまうことになってしまう事が発覚。「あのフレンチトーストを届けられないかもしれない」と心残りを抱えたまま、こちらは日曜日からキャンプ会場に合流した。ところが、最高の奇跡が待っていたのだ。

なんと、前日に参加していたテスラオーナー氏が、2泊する人を介して「フレンチトースト用に使ってほしい!」と、フレッシュな「特製ミックスベリー」を受け渡してくれたのだ。直接会えなくても、1年前の約束を形にしようと「約束のバトンをなんとかして繋ぎたい」と言うテスラオーナー氏の優しさに胸が熱くなった。

X(旧Twitter)上で交わされた1年前の美味しい約束

 究極のコラボフレンチトーストを振る舞い、仲間を唸らせる出来栄え

IONIQ 5からV2Lで電気を取り出し、ホットプレートで黄金色に焼きあがったフレンチトーストの上に、熱意で紡いだ真っ赤なミックスベリーと真っ白なホイップクリームを添えて完成! 一口頬張ると、ベリーの甘酸っぱさとバターのコクが広がり、言葉を失うほどの美味しさに感動。

この「奇跡のコラボフレンチトースト」をヒョンデオーナーたちにも振る舞うと、「例年よりも遥かにグレードアップして美味しい!」と大絶賛の嵐。あのテスラオーナー氏が繋いでくれた熱いバトンが、ヒョンデの仲間たちの朝を最高の笑顔で満たしてくれた。

1年前の約束が形になった、特製ミックスベリーとホイップクリームたっぷりのフレンチトースト。

 旅の偶然が運んできた、もうひとつの奇跡のキャンプ飯

EVキャンプの楽しさはこれだけにとどまらない。ホットプレートやホットサンドメーカーを駆使した、炭いらずの激ウマ料理が次々と飛び出す。

今回振る舞った「ジャーマンポテト」と「アヒージョ」に使った立派なじゃがいもと大きなニンニクにも、実は「ヒトとヒトを繋ぐ」縁が隠れている。春に青森県三沢市を旅した際、居酒屋で意気投合したニンニク農家の方が送ってくれた産地直送の野菜なのだ。届いたのはキャンプのちょうど1週間前だったこともあり「これはみんなに振る舞うしかない」とメニューを考えた次第。

IONIQ 5の電気で香ばしく炒めた「ジャーマンポテト」、青森産ニンニクとブラウンマッシュルームの絶品「アヒージョ」、そしてカリッと焼き上げた「ローストビーフサンド」。どれも電気調理だからこそ、焦がすことなく失敗なしの最高の状態で仕上げることができる。

IONIQ 5の電気でホクホクのニンニクのアヒージョ

メーカーを越え、未来を走る仲間たち

キャンプが終わった後、Xのタイムライン上でテスラオーナー氏と心からの感謝を交わした。直接会うことは叶わなかったが、ミックスベリーという最高のバトンを通じ、1年前の約束がしっかりと形になった。

乗っているクルマのメーカーや互いのスケジュールは違っても、同じEVに乗る仲間が紡いでくれた美味しいバトン。電気と美味しい食事や食材が紡いでくれたこの友情は、これからもEVライフを美味しく、鮮やかに彩り続けてくれるはずだ。

2027年こそ同じ時間、同じ場所で、一緒に焼きたてのコラボフレンチトーストをテスラオーナー氏と食べたいと心に誓ったのは言うまでもない。

 

EV総合研究所/Hyundai Motor Club JAPAN 副会長

杉本 容一:2012年、まだ世間が電気自動車(EV)に対し「本当に走るのか」と懐疑的だった時代から、EVライフを開始。初代日産リーフから2代目、そして現在のHyundai IONIQ 5へと乗り継ぎ、気づけばEVに乗って14年。ただのクルマ好きオーナーから、なぜ「EV総合研究所」でFACT(事実)に基づく発信を行い、オーナーズクラブの副会長を務め、果てはジャパンモビリティーショーでメーカーブースの説明員として立つまでに至ったのか。航続距離の恐怖と闘った冒険の日々から、国境を越えた仲間との出会いまで、一人の人生をEVがどう彩ってきたのかを等身大の言葉で届けたい。

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