EVヘッドライン
share:

60年もの不動車がバッテリー交換だけで走り出した! EVの長期保管はエンジン車よりも簡単!!


TEXT:御堀 直嗣

EVを長期保管するときはどうすればいい?

エンジン車と違い劣化するパーツ(主に油脂類)が少ないEVは、長期保管に優れる可能性がある。とはいえ、バッテリーが完全に放電してしまったら使い物にならないので、完全に放置でOKとはならないが、それでも構造上、維持管理はガソリン車ほど大変ではなさそうだ。

一方、EVのカギを握るバッテリーには、管理上の注意が必要だ。まず、満充電で放置しないことである。また、放電状態でも放置してはならない。これは、リチウムイオンバッテリーの特徴でもある。EV以外の、たとえば昔ながらの補器用バッテリーである鉛酸式は満充電で保管するほうがよいとされる。バッテリー管理は、種類によって異なることをまず知っておくとよい。

そのうえで、リチウムイオンバッテリーはどうすればいいのか? 日常的な利用も同様だが、100%でもなく0%でもないという、中間的な充電状態がリチウムイオンバッテリーにとって最良の保持の仕方だ。普段使っているときも、80%を目途に充電を終えるとよいといわれる。とはいえ、EVで出かけるときは、100%充電での走行距離を期待する。そこで、出かけるときには100%充電し、あまり間を置かずに出発することだ。

日産自動車の電気系技術者によれば、200Vの普通充電を利用するうえでは、100%充電を繰り返してもバッテリー劣化は懸念するほどではないと述べられている。EVを長期保管する場合も、充電は50~70%の間にしておくとよいとされる。リチウムイオンバッテリーの充放電は、正負電極間をリチウムイオンが移動することで行われるが、どちらの電極にもリチウムイオンが集まりすぎないようにするということだ。

100%充電したまま放置すると電圧が高くなり、容量を低下させる一因になる。逆に0%というような放電状態では、セルの破損を招く懸念がある。それによって危険な状態になったり、充電できなくなったりする可能性もある。食べ過ぎても腹を壊すし、空腹過ぎれば身動きできない。そんな人間の様子に通じると理解すれば、快適な休眠状態は、腹八分というか、適度な満腹感を保つと心得るといいだろう。

そのうえで、数カ月も走らない状況が続くようであれば、普通充電のケーブルをつないでおくと、クルマの状態が保持される。その際、満充電になってしまわないよう、バッテリーの充電範囲を50%前後に保つ設定を、アプリケーションなどであらかじめしておく。そうすると、充電量が減れば自動的に充電を開始し、設定充電量になると自動停止。バッテリー容量を常に保持するようになる。

補器を動かす12Vバッテリーも、電圧が下がると駆動用のリチウムイオンバッテリーから補充電する仕組みになっており、長期保存の際も、普通充電ケーブルを接続しておくことで、駆動用バッテリーだけでなく12Vバッテリーも保持されることになるため、次に動かそうとした際にも起動できることになる。ただし、駆動用バッテリーから12Vバッテリーへ停車中も補充電する機能のないEVもあるので、車種ごとに確認しておくとよい。

エンジン車の場合のように、12Vバッテリーを安易に外してしまうと、システムの制御自体に影響を及ぼす可能性がある。これはハイブリッド車(HV)も同様だ。倉庫に保管するというのではなく、自宅で長期乗らない可能性がある場合は、電気は繋げたままというのがEVならではの要点だ。

以上が、EVでの基本である。

PHOTO GALLERY

NEWS TOPICS

EVヘッドライン
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 設置とサポートを行う「パルコミュニケーションズ」に魅力を聞いた【後編】
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 狙いと魅力を直撃取材した【前編】
日本に何が起こった? BEVが売れない……ハズが2025年10月は電気自動車が売れまくっていた
more
ニュース
日本専用チューニングを施したヒョンデの新型FCEV「ネッソ」が発売開始! 価格は実質603万円から
5C超急速充電で300km6分の衝撃スペック! 日産が新型SUV「NX8」を中国市場に投入
4年連続EV販売トップの新色は「水面乃桜」! 日産サクラがマイナーチェンジで外観先行公開
more
コラム
「EVってぶっちゃけ楽しい?」 エンジンをぶんまわして走り続けてきたレーシングドライバーに直撃!
ホンダと日産の合併話のときにチラチラ見え隠れしていた台湾のホンハイ! EV事業の本格始動で何が起こる?
環境性能割の2年間停止で買いやすくなるのはエンジン車! エコカー普及の目的と矛盾するけどそれでいいのか日本政府
more
インタビュー
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 設置とサポートを行う「パルコミュニケーションズ」に魅力を聞いた【後編】
ゲーミングPCでお馴染みの「MSI」がEV用充電器に参入ってナゼ? 狙いと魅力を直撃取材した【前編】
「BMWの核はセダン」。「i5」での表現は、BEV世代のセダンの在り方を示している。
more
試乗
【試乗】速さはスーパースポーツ並! AWD技術も完成の域! アウディS6スポーツバックe-tronに望むのは「感性に訴えかける走り」のみ
【試乗】いい意味で「EVを強調しない」乗り味! 本格4WDモデルも用意される期待のニューモデル「スズキeビターラ」に最速試乗
マイチェンで名前まで変わった「アウディQ8 e-tron」ってどんな車? [Q8 e-tron試乗記]
more
イベント
東京湾岸に140台超のEVが集結で大盛り上がり! 「NEW YEAR EV MEET 2026」の勢いがスゴすぎた
日本生まれの英国EVスポーツクーペや全幅1m切りの小型モビリティなどEVも元気! 会場で見つけた気になるEV一気見せ【東京オートサロン2026】
新型レクサスESがモデリスタ仕様で登場! ヒョンデはMIYAVIコラボで対照的なEV披露【東京オートサロン2026】
more

PIC UP CONTENTS

デイリーランキング

過去記事一覧

月を選択