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【試乗】5台の輸入EVに一気乗り! エンジン車に勝るとも劣らない「個性」が爆発していた


TEXT:西川昇吾 PHOTO:宮本賢二/WEB CARTOP 井上悠大
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ハイパワーEVは改めて驚きの加速

テスラ・モデル3

BEVモデル感マシマシな印象が強いテスラ。このモデル3もそうだが、初めてテスラに乗った人は頭のなかが「?」だらけになるかもしれない。筆者も何度か乗ったことがあるが、新しくなったモデル3は、ギヤセレクトをナビ画面で行うようになっていて、最初は「どうやって発進するの!?」と正直思ってしまった。

テスラ・モデル3の走り

走り始めるとこれまでのモデル3で課題だと思っていた乗り心地が大幅によくなっていることに気が付いた。重たいバッテリーを搭載していることを考えると、よくぞこの乗り心地までもってきた! と感心したほどだ。

また、コンフォートとスポーツ、それぞれの走行モードがしっかりと作りわけられている。コンフォートモードはこれまで以上に「普通な乗り味」を求める人にオススメ。鋭いスロットルレスポンスと固めの乗り味で「BEVだぜ!」という雰囲気のスポーツモードは、BEV好きに好まれそうな乗り味だ。

テスラ・モデル3の内装

ロータス・エレトレ

急激にブランドが変化しているロータス。エレトレはそれを象徴するような1台だ。BEVのSUVで、全長は5mを超える。軽量コンパクトなイメージなこれまでのロータスからすると信じられないという人もいるはずだ。

オフロードモードなるモードも用意されていて、車高が上下する。これまでのロータスを考えれば至れり尽くせりなクルマだ。

ロータス・エレトレの走り

実際に走り出してみると、ステアリングのシャープさは歴代のロータスを思い出させる雰囲気となっている。わずかなステアリング操作にも「ビシッ」と素早く反応して、大柄なボディを忘れてしまうレスポンスだ。レスポンスといえばスロットルも走行モードによってはかなり過敏に反応する。システム最高出力は918馬力だから、加速感は凄まじい。

ロータス・エレトレのハンドル

コンセプトは大分変わったが、ステアフィールはロータスの歴史を思わせる雰囲気となっていたエレトレR。これまでブランドが築いてきた乗り味は大切にしようという思いが伝わってきた。

ポルシェ・タイカン

「まるで911」と思わせる乗り味となっていたのがポルシェ・タイカン。とくにそれを感じたのがスタビリティの高さだ。ボディ剛性が高く、高速域でも安心して踏めそうな雰囲気がよくできたスポーツカーにはあるが、911はその頂点にあるクルマだと筆者は思っている。絶対にエンジンよりもシャシーが勝っている。だから踏める。そんな印象だ。

ポルシェ・タイカンの走り

その印象はタイカンにもあった。BEVだから駆動するのはモーターだけど、スロットルを大きく開けるとビックリする加速を見せるのはハイパフォーマンスBEVのお約束。それはタイカンも同じだが、不思議と目が追いつくのだ。911と共通で最後まで踏み切れそうな雰囲気はタイカンにもある。

あとは世界一といわれるポルシェのブレーキ。ブレーキに関するフィーリングも911と同じだ。制動力そのものを試せるシチュエーションではなかったが、奥でカチっと利くペダルフィーリングは高速域からのコントロール性が抜群だし、高速域でのハードブレーキでも車体がブレなそうな感触なので、強いブレーキを安心して踏める印象だ。まさにポルシェが作るBEVのスポーツカーといった乗り味で、911の直後だからこそそれを強く感じることができた。

ポルシェ・タイカンのタイヤ

それぞれ個性の異なるBEVモデルを試乗したが、メーカーによって考え方や伝統がBEVでもハッキリとわかれると強く実感できた時間であった。BEVが増えても各ブランドの伝統は守られていきそうだ。

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