EVとかICEとか関係なしによくできたクルマ
リヤオーバーハングの延長は、ラゲッジスペースの拡大を意味している。具体的に荷室容量をみると、ソルテラの452リットルに対して、トレイルシーカーは633リットルとなっている。さらにいえば、このトレイルシーカーの荷室は、かつてのフラッグシップであるレガシィアウトバックの561リットルも大きく凌駕する。

ラゲッジスペースがユーティリティのすべてとはいわないが、荷室拡大による実用性向上がトレイルシーカーの魅力となっていることは間違いない。
実用性といえば、EVにおいては航続距離も気になるところ。ソルテラ、トレイルシーカーともに、最新モデルにおいては74.7kWhと大きな総電力量のバッテリーを積んでおり、FWD車では700kmを余裕で超える一充電走行距離を実現している。前後に駆動モーターを積んだAWDでも、一充電走行距離は600km台をキープ。トレイルシーカーの18インチ装着車のカタログスペックは690kmとなっている。

もちろん航続距離だけでいえば、同じバッテリーを搭載するソルテラとほとんど変わらないわけだが、トレイルシーカーのアドバンテージはパフォーマンスにある。AWDのシステム最高出力で比べると、ソルテラの252kW(342馬力)に対して、トレイルシーカーは280kW(380馬力)と圧倒的だ。この差は、リヤモーターのスペックによるものだ。ソルテラはフロント寄りのモータースペックとなっているが、トレイルシーカーは前後とも167kWの最高出力を誇るモーターを配している。
当然ながら、トレイルシーカーとbZ4Xツーリングは同じパワートレインであり、AWDにおける0-100km/h加速性能4.5秒というスペックも共通だ。
ラゲッジが広くて、AWDを選べば圧倒的にパワフルで、なおかつ航続距離が満足いくレベルとなれば、「EVだからなあ……」といって否定する要素はなくなってくる。むしろ、エンジン車で味わうことが難しいレスポンスやトルク感は、走り味を重視するユーザーほど積極的に選びたくなるだろう。

生産担当のスバルに敬意を表して、ここまではソルテラとトレイルシーカーの比較で紹介してきたが、こうしたアドバンテージは、bZ4Xツーリングについても同じことがいえる。
実用性とパフォーマンスの両面において、満足できる性能を実現すれば、EVを選びたくなるユーザーは増える。こうした至極当たり前の話によって、bZ4Xツーリングとトレイルシーカーは好調に売れていると理解すべきであるし、日本におけるEVシフトを加速させる大きなフックになっている。

























































