やみくもに画面を増やし、ボタン類をすべてタッチ操作にするよりも、まずは基本的な操作において使用者にストレスを感じさせないことが「日常使いの道具としてのクルマ」で大事な点だろう。
加速感は申し分なく、アクセルを踏めば踏んだ分だけマイルドに加速してくれる。突然「ズドン」と来るような不快感はない。このあたりの制御を日本車はとても得意としているのだ。
BEVをさらに普及させたいのであれば、ガソリン車のドライブフィーリングとの違いを限りなく打ち消す必要がある。この観点から考えても、「e:NP1/e:NS1」が持つ違和感のない乗り心地はとても優秀だと感じた。
「運転しやすい」という表現を「面白くない」と解釈する人もいるかもしないが、決してそういうわけではない。
ちょっとスポーティーな雰囲気を味わいたければ、ドライブモードを「SPORT」に入れることで「NORMAL」よりも締まった走りを提供してくれる。元の車体設計の優秀さが功を奏しているのか、カーブを曲がる際も踏ん張りの効いたコーナリングを感じることができる。
「スポーツBEV」とまでは行かないものの、普通の街乗りに飽きたのなら、通常よりも少しスパイスの効いた走りも選べるというわけだ。良い意味で落ち着いており、気楽に運転できるBEVであるという印象を受けた。




















































