キャデラックは、リリックに続くBEV(バッテリー電気自動車)として、エスカレードIQを発表した。価格は13万ドルからだ。ICE(内燃機関)版のエスカレードは日本にも輸入されている(1,740〜1,800万円)ため、IQの日本上陸も期待できる。価格は2,000万円を下ることはないと思われる。 200kWhの大バッテリーで724kmの航続距離 エスカレードIQは、BEVの用のアーキテクチャーであるUltimプラットフォームに、24個のUltimリチウムイオンバッテリーユニットを搭載する。バッテリー総電力量は200kWhに達する。800VのDC高速充電により10分で最大100マイル(160km)分を充電可能だ。双方向のV2H(車両から電力を外部に供給が可能)にも対応している。 前後に各1基のモーターを搭載したAWDで、最高出力750馬力、最大トルク1,064Nmのパワーにより、0-60mph(0-96km/h)加速を5秒以下でこなす。 足元は、車高の50mmダウンと25mmアップが可能なアダプティブエアライドサスペンションとマグネティックライドコントロール4.0を備え、荒れた路面でも快適な乗り心地を提供すると謳われる。 4輪操舵技術も採用されており、リヤタイヤを最大10°フロントタイヤと逆に操舵することにより、全長5.7m、全幅2.1mの巨体ながら、最小回転半径は6mに抑えられた。また、「キャデラック・アライバル・モード」では、リヤタイヤをフロントタイヤと同じ方向に操舵し、斜めに移動できるため、狭い駐車場などでの出入りがしやすくなる。 BEVでは必須事項となっている空力にも気が配られており、テールライト形状、滑らかなアンダーボディ、グリルシャッター、ホイールの形状の工夫により前世代モデル(現行のエスカレードのことと思われる)よりも空気抵抗が約15%減り、724kmの航続距離達成に貢献している。