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ボルボが全世界販売台数でやや苦戦するなかフラッグシップ「EX90」「ES90」を日本投入! 電動化戦略の今後を予測!!


TEXT:高橋 優 PHOTO:EV NATIVE/THE EV TIMES
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5年充電無料で高級EV市場の起爆剤なるか

ボルボが日本市場に、新型EV「EX90」と「ES90」を投入しました。SUVとセダンのフラグシップを同時に電動化することで、既存ユーザーのEVへの乗り換えを本格的に促そうとしています。一方、世界販売は減速し、中国では前年同期比35%減という深刻な販売不振に直面しています。新型フラグシップEVは、ボルボの反転攻勢を支える存在となるのでしょうか。

ボルボES90のフロントスタイリング

ボルボはこれまで日本にEX40、EC40、コンパクトSUVのEX30を導入してきました。なかでもEX30は479万円からという、輸入EVとして競争力のある価格と日本でも扱いやすいボディサイズによって、セカンドカー需要などを獲得。2024年には輸入ブランドのEVとしてトップクラスの販売台数を記録しました。

今回新たに導入されたEX90とES90は、車名の「90」が示すとおり、ボルボのフラグシップに位置付けられます。エントリーモデルだけでなく、高級車セグメントでもEVシフトを進めるための重要な2台です。

とくに注目したいのが、3列シートSUVのEX90です。全長5035mm、全幅1965mm、ホイールベース2985mmという大型ボディに、3列7人乗りの室内を組み合わせています。

全グレードで前後にモーターを搭載するデュアルモーターAWDを採用し、CATL製の三元系106kWhバッテリーを搭載。日本WLTCモードにおける航続距離は650kmを確保しています。より実走行に近いEPA基準でも500km級の航続性能を備えており、長距離移動にも十分対応できる水準です。

ボルボEX90の真正面フロントスタイリング

EX90とES90には、EV専用の「SPA2」プラットフォームが採用されています。さらに「Hugin Core」と呼ばれるセントラルコンピューティングシステムによって、インフォテインメントや車載ハードウェアを集中的に管理します。

演算装置にはNVIDIA DRIVE Orin-Xを搭載し、演算能力は254TOPS。将来的なOTAアップデートを通じて、車両機能やソフトウェアを継続的に進化させられる設計です。

EX90の大きな価値は、日本ではまだ選択肢が少ない3列シートEVであることです。ガソリン車のXC90に相当するEVとして、現在XC90を所有しているユーザーの乗り換え先としても重要な役割を担います。

ボルボEX90のインテリア

価格はEX90 Plus Twin Motorが1199万円からです。ガソリン車のXC90 Plus B5は1019万円からとEX90より安価ですが、PHEVのXC90 Ultra T8 AWDは1294万円からとなっています。つまり、PHEVを検討しているユーザーにとっては、BEVのEX90もほぼ同等の価格帯に収まります。高級SUVの電動化を検討する層にとって、BEVだけが特別に高価という状況ではなくなっているのです。

さらにボルボは、EX90とES90の購入者に対して、e-Mobility Powerの充電サービスを5年間提供します。基本料金に加えて毎月60分の急速充電が無料となり、特典の価値は約35万円相当です。出先で利用できる充電カードを最初から確保できるため、EVへの乗り換えで不安になりやすい公共充電環境の問題を軽減できます。

車両保証も5年間、走行距離無制限です。さらに、5年後の残価保証を設定することで、EVの中古価格がどこまで維持されるか分からないという不安にも対応しています。充電、保証、リセールバリューというEV購入時の懸念をまとめて抑え、フラグシップEVへの乗り換えを後押しする販売戦略です。

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