充電受け入れ能力の向上も魅力
フォルクスワーゲンのフル電動SUVである「ID.4」が一部仕様変更を受け、1月9日から全国の正規販売店で販売を開始した。今回の改良の主なポイントは、電気自動車(BEV)の要となるモーター出力の向上と充電時間の短縮だ。

元来よりスポーティで快適なドライブ体験の提供を持ち味とするID.4は、今回の改良で上級グレードの「ID.4 Pro」に搭載されるモーターの出力を大幅に向上させ、そのエモーショナルな走りに磨きをかけてきた。最高出力は従来の150kW/204馬力から210kW/286馬力へと、じつに82馬力ものパワーアップを果たし、同時に最大トルクも310Nmから545Nmへと235Nm増強された。
これにより、フォルクスワーゲンのBEV専用アーキテクチャ「モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリックス(MEB)」をベースに、リヤモーター・リヤ駆動レイアウトと低重心設計がもたらすダイナミックな走行性能はさらに向上し、ID.4 Proの魅力がより明確となった。

この出力向上にあたってはモーターの定格出力が70kWから89kWへと高められており、駆動用バッテリーの総電力量も従来の77.0kWhから82.0kWhへと増強して対応している。それでも、WLTCモードの一充電走行距離は、従来の618kmから587kmへ5%ほど低下している。これは、出力向上分とのトレードオフということもできるし、カタログスペック上の5%は実走行環境では誤差のようなものなので、目くじらを立てる必要はないとも言えるが、気になる点として報告しておく。
もう一方のID4 Liteについては、出力・トルクは125kW/210Nmで従来から変化はないものの、車両重量が30kg軽量になった。しなかしながら、一充電走行距離は435kmから409kmへと低下している点は何とも解せない。
今回の仕様変更では、充電性能の見直しも図られた。「ID.4 Lite」「ID.4 Pro」ともに150kW級の急速充電受け入れ能力が付与され、直流入力電源が従来の250Aから350Aへ引き上げられている。これにより、充電時間が短縮され、長距離移動時の充電ストレスが軽減されるだろう。

さらに、室内のインフォテインメントシステムも進化。従来は上位グレードのみに装着されていた「Ready 2 Discover MAX」が全車に標準装備となり、モニターサイズも10インチから12インチへ拡大された。
また、ドライブモードセレクターの形状と搭載位置も見直され、室内全体の使い勝手と快適性が向上している。

出力、充電、室内の快適性といった全方向の改良により、さらに魅力を増したID.4は、Liteが税込528万7000円、Proが税込661万8000円のプライスタグを掲げる。






















































