ヒョンデ 記事一覧

TEXT:TET 編集部
ゲームにインスピレーションを得た姿に若い世代はぞっこん!? 「ゲーミングEVでも作ったろ」の精神で開発されたヒョンデ「インステロイド」

スモールコンパクトEV「インスター」が激変 昨年、韓国で発売を開始し、今春には日本でも発売が予定されているヒョンデのスモールコンパクトEV「INSTER(インスター)」をベースにした、未来を予見するようなデザインのコンセプトカー「INSTEROID(インステロイド)」が、ソウルモビリティショーで展示された。 インステロイドはゲームから得たインスピレーションと広範なカスタマイズで、新世代のドライバーを魅了するヒョンデの大胆なアプローチを体現しているのだという。「インステロイド」という名前の由来は、「INSTER」の本質である遊び心と、「STEROID(ステロイド)」のもつダイナミックなエネルギーを巧みに融合させたことにちなんでおり、エネルギーにあふれる力強いルックスを表現したものだとされている。 「インステロイドは純粋に『楽しむ』ためのクルマです。細部に至るまで、人の感情や想像力を刺激する新しい方法を探求して生まれました。見た目だけでなく、発するサウンドや体験してどう感じるかといったことにも注目してください。大胆なビジュアルランゲージから没入型のサウンド体験まで、誰もがもっと大きな夢を見て、もっと長い間笑顔でいられるように、というコンセプトになっています」と語るのはヒョンデデザインセンターの責任者であるサイモン・ローズビー専務。 コンセプトも姿もまさに「ゲーミングEV」 大幅に広げられたフェンダーに、空気力学に基づいたウイングスポイラーとディフューザー、ホイールアーチベントなど、非現実的とも思えるほどに攻撃的なフォルムを与えられたインステロイドは、まさにゲーム的思考によるスタイリングだ。 車内も、バケットシートとロールケージ、それに専用のインストルメントクラスターのみという極めてシンプルな構成となっており、これにより没入感のあるドライブ体験を生み出すのだという。 もちろんゲームに不可欠な音にもこだわりをみせ、感情を刺激するユニークなサウンドシグネチャーと統合型ビートハウスサウンドシステムがリヤに搭載されている。 走りの面でもドリフトモードによるドライビング体験の変革を目指して開発がなされており、軽快な運転の楽しさとレースのスリルの両方を味わうことをコンセプトにしているというから、どこまでも現実離れしたゲーミング的発想のクルマだ。 そして、このインステロイドはソウルの「Peaches D8NE」と呼ばれるカルチャー&ショップスペースで行われたメディア・コンテンツクリエイター向けのイベントでお披露目され、そこではインステロイドを使ったさまざまなゲーム体験をする専用スペースも設けらたそうだ。 そのゲームでは、ノーマルのインスター車内でアイテムを集めることで、インステロイドへ進化することができるというタイムアタック形式のゲームが展開されたそうだ。なお、後日このゲームに関しては一般向けに公開される見込みだという。 また、世界中で1000万ダウンロードを記録しているゲームアプリ「Kartrider Rush+」で使える強力なツールとして、「INSTEROID Kart」が後日リリースされることもアナウンスされている。 若い世代に対し、インスターのイメージを良い意味で変化させることを狙っているとも伝えられているインステロイド。販売ボリュームを期待する車種だけに、今後世界各地でそのイメージリーダーとしての役割が展開されるかもしれない。

TAG: #インスター #インステロイド #コンセプトカー
TEXT:TET編集部
ヒョンデのFCEVが2代目に大進化! 初代とは似ても似つかないタフなスタイリングで新型ネッソが飛躍を狙う

2代目にフルモデルチェンジしたFCEV「ネッソ」 ヒョンデは、2025年4月3日に韓国のソウルモビリティショーで開催されたグローバルローンチイベントにおいて、フルモデルチェンジされたミッドサイズSUVの水素電気自動車(FCEV)「NEXO(ネッソ)」を発表した。 この新型ネッソは、大胆なエクステリアを持ちながらも柔軟性、効率性、安全性を重視した設計がなされている。いわずもがな充電時間の短縮と航続距離の延長にも重きが置かれ、5分間の水素充填で700km以上の航続距離を確保することが開発目標に掲げられている。 2代目ネッソのエクステリアデザインは、2024年10月に発表されたINITIUMコンセプトをベースに、ヒョンデの新しいデザイン言語「アート・オブ・スティール」を体現し、素材本来の強さと自然な造形性を反映しているのだという。 初代ネッソとは似ても似つかぬほど無骨さを感じさせる2代目ネッソは、大胆なラインと堅固な構造にアーチ形の断面によって力強さが加えられた。頑丈で洗練されたデザインは、車両の耐久性を強調するドアに施された水平の溝パターンと相まって、全体的に都市とアウトドアの両方のライフスタイルに適合する仕上がりとなっている。 さらに、FCEV特有のデザインを引き立てる4つのドットランプは、このクルマがヒョンデのクルマであることを夜間でも主張する。 インテリアはドライバーを中心に湾曲したディスプレイをはじめ、直感的なコントロール性を重視し、収納スペースに優れたアイランド型センターコンソールが特徴なのだという。加えてデジタルサイドミラーディスプレイは、ダッシュボードの一部としてシームレスに統合され、開放感と実用性を最大限に高めているようだ。 これら先進的なデザインを有しながらも、ヒョンデ曰く「家具付き空間」をイメージし、家のなかにいるような温かさと快適さをミックスしているというから、インテリアの画像が公開されるのを楽しみに待ちたい。 居住スペースは、先代モデルよりも全方向にサイズアップしたことで快適性が向上。特に2列目シートは前席の背もたれがスリムになったことで膝まわりの余裕が拡大したほか、頭上、肩まわりともに従来以上の快適性を得ているのだという。 そして、先進の運転支援システムとトップクラスの衝突安全機能を搭載し、ドライバーと乗員を包括的に保護し、安心感の高いドライビング環境を提供する。 むろんFCEVからイメージされる通り、バイオプロセスレザーやリサイクルPETファブリック、リサイクル自動車用プラスチック廃材など環境に配慮した素材がクルマ全体に用いられる。 水素モビリティにおけるヒョンデの技術開発はすでに27年に達するという。バッテリー電気自動車(BEV)やハイブリッド車と並び、水素電気自動車は同社の車両電動化戦略を示すものであり、消費者へさまざまなパワートレインを提供し、選択する余地を残してくれている。 そして、ヒョンデ自身はFCEVインフラを拡大し、ヒョンデモーターグループが推進する水素ブランド「HTWO」のもと水素モビリティのパイオニアとして市場ポジションを強化する意思を示している。2025年の後半から世界各地で販売を開始する予定だという新型ネッソ、そこにかけるヒョンデの期待は大きい。

TAG: #FCEV #ネッソ #ヒョンデ
TEXT:TET編集部
「インスター」の発売がきっかけでヒョンデが変わる? 「ららぽーと」にも試乗拠点を開設して試乗拠点を一挙拡充

より気軽にヒョンデのEVに触れられる機会を これは、日本におけるヒョンデのマーケティング戦略が転換点に来ていることを示唆する動きといえるかもしれない。 ヒョンデは1月に発表したスモールEVの「INSTER(インスター)」が今春から発売されるのを機に、これまでよりも多くの人に日常のなかでEVに接点を持ってもらおうと、全国各地に新拠点を開設していくこと、そしてパートナー企業との連携強化を推進し、日本市場でのタッチポイント拡大を進めていくと3月13日にリリースで発信を行なった。 これまでのヒョンデは、「2022年の国内再参入から一貫してダイレクト販売モデルを採用し、オフライン拠点における安心感とオンライン購入の利便性を組み合わせた、お客さまにとってもっとも快適な購買体験の提供を目指してきた」とリリースでも語っている通り、販売店を通した従来の自動車販売形式ではなく、テスラに見られるようなオンラインでの注文購入を採用している。そのため、実車を見ながら相談ができる店舗は全国で12か所と、やや少なめの印象であった。 それでも、全国を巡る試乗ツアーの実施や東京オートサロン、大阪オートメッセといったモーターショーへの出展により、着実にそのプレゼンスを高めてきた。 しかし、今度のインスターの発売は、これまでの店舗展開を見直すきっかけとなったようで、インスターのキャラクターに合わせるかのように、より気軽にヒョンデのEVに触れられる機会を創り出すことと、EVが日常的に選ばれる時代づくりを目的に、一挙にタッチポイントを増やすこととなった。 3か所の「ららぽーと」に試乗拠点を整備 まずは直営拠点。旗艦店といえる「Hyundai Customer Experience Center 横浜」と同大阪開業準備室のほか、都市型ショールームの「Hyundai Citystore」が数か所で展開されているが、5月に「Hyundai Citystore 仙台」を仙台市泉区のロードサイド型拠点としてオープンさせるほか、「Hyundai Citystore 福岡」を三井ショッピングパークららぽーと福岡に移転開業し、試乗体験やブランド発信の快適化を図る。 また、日常的に多くの買い物客が集まる三井ショッピングパークららぽーと新三郷、磐田、甲子園の3か所には、4月以降「Hyundai Driving Spot」という直営の試乗拠点が順次開業する予定だという。これまでは、あえて足を運ばない限り見ることのなかったヒョンデの各車両だが、この展開により自然と一般客の目に留まる機会が増えるはずだ。 さらに、ヒョンデは試乗機会を拡大するために、この「Hyundai Driving Spot」を三菱商事エネルギー、出光興産、J-netレンタリースの各社とともに整備を進めていく。2025年開業予定の拠点を含む、CitystoreとDriving Spotの拠点一覧を眺めると、Jネットレンタカー店内に設置されているケースが多くを占めるものの、なかにはガソリンスタンドのENEOS、アポロステーションといった名前も見受けられ、試乗に対する敷居を下げようという姿勢が垣間見える。 日本で使いやすいボディサイズながら、広く快適な室内スペースを有し、長い航続性能を実現したヒョンデのスモールEV「インスター」は、価格も相当意欲的で300万円を切ってくる。ヒョンデはこれを日本市場における起爆剤にしたいと考えるのは至極当然だろうし、それには多くの人に見て、触って、乗ってもらう必要があるはずだ。 だから、ヒョンデは店舗に加えて試乗拠点の拡充を一気に推し進める策に打って出るのだと推測する。より親近感の湧くブランドとなり、インスターをはじめとするヒョンデのEVが一層受け入れられるようになるのか注目したい。

TAG: #インスター #ヒョンデ #新店舗
TEXT:まるも亜希子
静かなのがEVのウリじゃなかったの? 疑似エンジン音を響かせるEV2台に乗った結果は……

擬似エンジン音を聴くことができるEVが登場! 純粋なガソリンエンジンの音は、疾走感やエモーショナルな高揚感、自分とクルマとの一体感などを高めてくれるものとして、大きな役割を果たしてくれました。古くから「名機」と愛されたエンジンには、やはりその音が好きだというファンも多かったように思います。 R32こと日産スカイラインGT-Rに搭載されたRB26DETT。究極の自然吸気エンジンとの呼び声高い、ホンダS2000に搭載されたF20C型直列4気筒DOHC・VTEC。世界初の量産ロータリーエンジンの独特な音色が響く、マツダRX-7に搭載の13B-REW型などなど。人それぞれお気に入りの音があることでしょう。 しかし、電動化車両、とくに100%ピュアEVともなると、「静かさ」を魅力のひとつとして強調しているモデルがほとんど。エンジンの音がなくなったことで、風切り音やロードノイズ、モーターの音などが目立つようになり、それさえも室内から排除しようとあの手この手で防音対策が取られています。 そうした音のない世界で「走っている」という実感やリニア感を感じるには、加速Gや減速Gがもっとも大きな要素となっているのではないでしょうか。モーターで無段階にスルスルと加速していくなかでも、自分のペダル操作でそれらのGを作り出し、「自分はいま、このクルマと一緒に走っているんだ」と思い込むことができる環境を作ろうとしているのかもしれません。 そんななか、近ごろではEVなのに擬似エンジン音を聴くことができるモデルが登場しています。しかも、メーカーが率先して音にこだわり、魅力のひとつとして打ち出しているのです。代表的なモデルでは、アバルト500eやヒョンデIONIQ 5 N。 まずアバルト500eは、何も知らずにシステムをONにするとギョッとしてしまうくらい、地響きかと思うようなド派手な音が轟きます。深夜の住宅街や地下駐車場なんかだったら、きっと周囲の目が気になることでしょう。

TAG: #エンジン音 #音
TEXT:TET 編集部
ヒョンデNはサーキットでも速かった! アイオニック5 N TA Specがタイムアタックの聖地・筑波で57秒台のEV最速ラップをマーク

「アイオニック5 N TA Spec」で筑波EV最速記録を樹立 チューニングカーによるタイムアタック競争は、外気温と路面温度が下がる冬がシーズン本番だ。その聖地ともされる茨城県の筑波サーキットで2月15日に行なわれた「シバタイヤ presents Attack Tsukuba 2025(Attack筑波2025)」に、ヒョンデがタイムアタックマシンであるアイオニック5 N TA Specを持ち込み、これまでのEVよりも約2秒速い1周57.446秒で最速EV記録を樹立した。 このアイオニック5 N TA Specというマシンは、ベースとなった市販車のアイオニック5 Nの主要コンポーネントを共用しながらも、タイムアタック競技に必要なEV用消化システムやレカロ製のHans対応シート、サベルト製の6点式シートベルトハーネスなどを装備したうえで、独自のハイダウンフォース空力パッケージを装着し、車名のTAが表す通り、タイムアタック仕様へと変貌を遂げたマシンだ。 モーター出力もタイムアタック向けにチューニングが施されている。量産モデルの高性能PEシステムはそのままだが、ソフトウェアチューニングにより最高出力は687馬力、リヤモーターの出力は37馬力へとそれぞれ強化されている。 もともとアイオニック5 N TA Specは、アメリカで毎年行われている世界的なヒルクライムイベント「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」の電動改造車部門制覇を目的に製作された車両だ。今回の「Attack筑波2025」への参戦にあたっては、車内に張り巡らされたロールケージはパイクスピークのレギュレーションに準じたPPIHC(Pikes Peak International Hillclimb)仕様であったものの、サーキットの舗装路に合わせてショックアブソーバーを変更、タイヤもADVANスリックタイヤを履いて臨んだ。 タイムアタックは、これまで数々のチューニングカーで筑波サーキットの記録を塗り替えてきた名手、谷口信輝選手が担当。今回ドライブしたアイオニック5 N TA Specについては、「軽量化されているとはいえ、2トンあるクルマなので絶対的に重たいです。それでも非常によく止まり、よく曲がります。パワーがあるのに制御が素晴らしく、曲がりや立ち上がりも安定しています。非常に不安感なく攻められるクルマでした」とそのポテンシャルを称賛している。 「Attack筑波2025」でのEV最速記録を自社のマシンが成し遂げたことに関し、ヒョンデのハイパフォーマンスブランド「N」の常務であるパク・ジューン氏は次のようにコメント。 「この快挙は、ヒョンデの先進的なEV技術とコミットメントを示すものです。量産車両の部品を主に使用したアイオニック5 N TA Specの新記録は、ヒョンデの技術力を証明する重要なマイルストーンであり、高性能EVを世界の自動車文化に深く浸透させたいというヒョンデ Nの想いを表しています」 ヒョンデモビリティジャパンの代表取締役社長である七五三木氏も「量産部品を主体としたアイオニック5 N TA Specによる勝利は、私たちにとって大きな節目となる成果です。この結果は、当社の技術力を証明するとともに、日本市場での存在感をさらに確かなものにしました」とコメント。 会場の筑波サーキットには先日発表されたばかりの「IONIQ 5 N DK Edition」も展示され、ヒョンデがこの「Attack筑波」に並々ならぬ意欲をもって臨んでいることをアピールした。 このEV最速記録樹立により、EVのハイパフォーマンスぶりを遺憾なく発揮するとともに、走りへの関心が高いユーザーに対して、ヒョンデ Nブランドのプレゼンスを高めることに成功したのではないだろうか。

TAG: #IONIQ 5 N #ヒョンデ #筑波サーキット
TEXT:TET 編集部
ヒョンデ話題の新型EV「インスター」をいちはやく試せる! 東京を皮切りに全国5都市で先行体験会を開催

発売前のインスターに乗れるチャンス! 軽EVに迫る価格と、取りまわしのしやすいコンパクトなボディが魅力のヒョンデ「INSTER(インスター)」だが、今春の発売を前にヒョンデは2月14日から一般ユーザーに向けた先行体験会を開始した。ヒョンデが発表した体験会レポートをもとに、参加者が感じたインスターの魅力と、今後4都市で行われる先行体験会のスケジュールについてお知らせしたい。 初回の体験会は東京テレポートを舞台に開催。会場には発進と加速のスムーズさを体感できる直線エリアや旋回性能を試せるコーナー、インスターをじっくり眺められる展示エリアが設けられた。 参加者からは「アクセルを踏むと想像以上にパワフルに加速した」、「駐車場の凸凹した路面を走っても安定していた」といった動力性能と乗り心地の良さを評価する声が聞こえたほか、駐車体験でのサラウンドビューモニターの利便性や、コーナーで小まわりが利いて運転しやすいことなどを評価ポイントとして挙げる参加者もいたという。 先行体験会では専門スタッフが同乗し、回生ブレーキの使い方や走行モードの違いについて丁寧に説明が行われる。試乗した参加者からは「エコモードだと加速が穏やかで街乗りに良さそう」「回生ブレーキの制御が凄いですね。ここまで自然に車体が停止する感覚は初めての体験」とインスターの完成度の高さを感じる声も聞こえてきた。 このインスター先行体験会は、名前が表す通り試乗するだけでなく、クルマのさまざまな機能を体験する機会でもある。 そのため、充電性能とV2L(Vehicle to Load)機能については参加者からの興味関心が強く、とくにV2L機能を使って温められたコーヒーが参加者に振舞われた際には、各自普段の生活のなかでV2Lがもたらすメリットについて語り合う場面もあったそうだ。

TAG: #イベント #インスター #ヒョンデ
TEXT:斎藤充生
子どもに大人気の電動バギーに大迫力のエアロキットや色が変わるフィルムまで登場! 大阪オートメッセのEV関連出展物はどれもユニークすぎた

大胆な「みきゃんカラー」で子どもたちに大人気 ディアパソン C580 Fork3 ヤマハが2026年内の発売を目指して開発を進めている小型特殊規格の低速EV「ディアパソン C580」は、この大阪オートメッセで新たに「オトナの隠れ家」をコンセプトに開発されたトレーラーを牽引した「ディアパソン C580 Fork3」を出展。 岡山県の両備テクノモビリティーのトレーラーを使用し、愛媛県のフィーストが改造を担当。外装には愛媛県のイメージアップキャラクター「みきゃん」が大胆に描かれ、瀬戸内色の強いコンセプトモデルになっている。 ヤマハがかつて販売していた電動バイクのEC-02もみきゃんカラーにカスタムされ、トレーラー内でホビー用のバイクを整備して、外を走りまわるような使用方法を提案。トレーラー内の電源はもちろんポータブル電源を使用しており、ディアパソンに使用するバッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」の充電も可能な仕様になっている。 ヤマハブースの隣には、子供たちを対象としたアクティビティ「こどモビリティ」が展開されていたことに加え、この親しみやすい外観からか、入れ替わり立ち代わり子どもたちがディアパソンに座っては記念撮影をしていたのが大変印象的だった。 小型特殊規格に収まるディアパソンだから、運転に必要な小型運転免許は16歳から取得できる。子どもたち、あと少しで本当に運転できるようになるから、それまでお楽しみに!

TAG: #G-7オートサービス #オートバックス #ヤマハ発動機 #リバティーウォーク #大阪オートメッセ2025
TEXT:斎藤 充生
大阪は電動モビリティも元気いっぱい! ヒョンデの超注目EVにスズキ初の電動モペットなど見どころたくさん

ヒョンデの新型スモールEV「インスター」は隠れキャラクターの宝庫 大阪オートメッセに初のブース出展を行なったヒョンデは、発表されたばかりのスモールEV「INSTER(インスター)」を2台と、オートバックスと協業し、土屋圭市氏監修のもと開発されたチューニングパーツを装着した「IONIQ 5 N DK Edition」の計3台を展示。 カスタムカーショーではいわゆる走りのモデルに注目が集まりがちだが、今回は圧倒的にインスターに多くの人だかりができていた。軽EVに迫る魅力的な価格設定と実用的なコンパクトさからか、購入検討モードで車両を隅々までチェックしており、関心度の高さが伺えた。 これまで日本にライアンアップされていたヒョンデは、どことなくクールなイメージのモデルだったが、このインスターはユーモアたっぷりでカジュアル。 ボディシルエットこそ骨太でアクティブな印象を受けるが、車内外のいたるところに公式キャラクターのモチーフともなった円が描かれており、なかなかポップな表情を見せている。 こういった愛らしさが親しみやすさを生み、人々の関心を自然と生んでいるのではないかと感じるところで、1960年代のラリー・モンテカルロ参戦マシンをイメージしたカスタム版のインスターを含め、ヒョンデの意外な一面が感じられるクルマといえそうだ。 今春にはHyundai Customer Experience Center 大阪(CXC大阪)のオープンを控えるヒョンデにとって、この大阪オートメッセは関西圏のユーザーに対し、絶好のアピールとなったに違いない。

TAG: #オートバックス #スズキ #ヒョンデ #大阪オートメッセ2025
TEXT:TET 編集部
祝・大阪オートメッセ初出展! ドリキン土屋圭市のサイン会も行われるヒョンデのブースは注目コンテンツ満載

アツいぞ! ヒョンデの大阪オートメッセ2025 2月7日(金)から9日(日)までインテックス大阪で開催されるカスタムカーショー「第28回 大阪オートメッセ2025」に、ヒョンデが初めてブース出展を行う。その概要がヒョンデから発表されたが、展示内容もさることながら、大阪オートメッセの開催前から開催期間中まで、「これでもか」というほど各種キャンペーンが目白押しなので、ここでまとめてお伝えしたい。 ブースには先ごろの東京オートサロン2025で国内初公開された新型スモールEV「INSTER(インスター)」の展示に加え、ヒョンデの高性能ブランド「N」とカー用品販売大手のオートバックスセブンがコラボレーションし、ドリフトキングこと土屋圭市氏の監修のもと誕生した、Nブランド初のハイパフォーマンスEV「IONIQ 5 N(アイオニック ファイブ エヌ)」専用チューニングパーツ「DK Edition」が展示される。 また、インスターを往年のラリーカーのイメージでカスタムし、鮮やかなレッドとホワイトのカラーコンビネーションが目を惹く「インスター ターマック」も展示予定だ。 土屋圭市氏のサイン会も開催 ブースでは車両展示だけにとどまらず、韓国で人気の恐竜キャラクター「JOGUMAN(ジョグマン)」とコラボした、インスターのオリジナルデザインキーホルダーなどが当たるガチャ「INSTERくじ」が登場。充電走行距離を当てる参加型プレゼントキャンペーンも同時に実施される。 さらに、ヒョンデは大阪オートメッセ会期前と会期中にそれぞれキャンペーンを実施する。まず、会期前の1月28日(火)から行なわれているのは、「CXC大阪 開業準備」特別企画&SNSチケットプレゼントキャンペーンだ。 特別企画は2025年春にヒョンデ直営新施設がオープンするのに先駆けて営業している「Hyundai Customer Experience Center 大阪 開業準備室」を訪問し、ヒョンデの会員登録または会員証を提示すると、大阪オートメッセ2025の来場チケットがプレゼントされるというもの。チケットの数に限りがあるということなので、早めの訪問がいいだろう。 続いて、大阪オートメッセ2025の会期中について。ひとつ目は「Nグッズキャンペーン」で、自身のSNSアカウントを使ってXやInstagramで指定のハッシュタグ「#大阪オートメッセ2025」「#Nの魅力 」「#IONIQ5N」とともに写真を投稿すると、抽選でアイオニック 5 Nのミニ四駆がプレゼントされるという。 ふたつ目は、ブース内でアンケートに答えた方のなかから抽選で、2024年のWRC世界ラリー選手権ドライバーチャンピオンに輝いたヒョンデのラリーマシン「i20 N クーペ WRC」のミニ四駆が当たるというものだ。 さらに、2月8日(土)と9日(日)の13:30からは、アイオニック 5 N専用パーツ「DK Edition」を監修した土屋圭市氏によるサイン会が実施される。 こちらは先着順で、混雑状況により受付を締め切る場合があるというので、DK Editionの開発に直接携わった土屋氏と交流したいならチャンスをお見逃しなく。

TAG: #イベント #ヒョンデ #大阪オートメッセ2025
TEXT:御堀直嗣
ヒョンデもまた「水素」の可能性を探るメーカーのひとつ! ミライ・CR-Vと並ぶFCVの1台「NEXO」とは?

満充填からの走行可能距離は820km! 現代(ヒョンデ)自動車のNEXO(ネッソ)は、燃料電池車(FCV)である。電気自動車(EV)のIONIQ 5(アイオニック・ファイブ)とともに、日本で販売されている。 ヒョンデは、起亜(KIA=キア)を傘下に置く企業グループとして、トヨタ、フォルクスワーゲンに次いで、世界3位の自動車メーカーだ。そして、2022年に日本市場へ再参入する際、電動車両に的を絞り、EVとFCVを導入した。現在、EVではIONIQ 5に加え、KONA(コナ)を追加している。 ネッソは2018年に韓国で発売された。3本の高圧水素タンクを搭載し、満充填からの走行可能距離は820kmである。日本では、トヨタMIRAI(ミライ)がFCVの代表格といえ、その走行距離も約820kmとしている。今年発売を開始したホンダCR-V e:FCEVは、約621kmである。ただし、CR-V e:FCEVは、車載バッテリーを外部から充電でき、その一充電走行距離は約61kmなので、これを足すと合計682kmになる。 車載の高圧水素を使って燃料電池スタックで発電し、モーターを駆動して走るのがFCVだ。各車モーターの最高出力は、ネッソが120kWであるのに対し、ミライは134kW、CR-V e:FCEVは130kWと、ネッソは10kWほど低い。 一方、車両重量は、ネッソが1870kgであるのに対し、ミライが1920kg以上(グレードにより差がある)、CR-V e:FCEVは2トン以上で、ネッソは少なくとも50kgは軽い。その分、パワー・ウエイト・レシオではCR-V e:FCEVと遜色なく、ミライはより高性能となるが、優劣を問うほどの差ではない印象がある。実際、ネッソを試乗すると、走りに不満はない。 車格としては、CR-V e:FCEVの全長がネッソに比べやや長いが、車幅は同等で、同じくSUV(スポーツ多目的車)であるので、全高もほぼ差はなく、競合といえる車体寸法になる。ミライは、初代から4ドアセダンであるため、車種違いとなり、現行の2代目は、ヒョンデとホンダの2車に比べやや大柄になる。

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連載企画 一覧
VOL.15
本当に日本はEVで「立ち遅れた」のか:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第15回

ジャパン・モビリティ・ショー開催でにわかに沸き立つ日本のEVマーケット。しかし現実の販売状況は日本において大きく立ち遅れている。技術では先導してきたはずの日本メーカーは、なぜEVで世界をリードできていないのか。この分野のベテランジャーナリストである御堀 直嗣が解説する。 日本の低いEV市場占有率 日本は、世界に先駆けて電気自動車(EV)の市販に踏み切った。2009年に三菱自動車工業が、軽自動車EVの「i-MiEV」を法人向けにリース販売しはじめ、翌10年には一般消費者向けへの販売も開始した。同年には、日産自動車も小型EVの「リーフ」を発売した。この2社によって、EVの量産市販が実現し、ことにリーフは海外への販売も行われ、「i-MiEV」はフランスの当時PSA社にOEM供給された。リーフの販売は世界で累計65万台に達し、その他EVを含めると、日産は世界で100万台のEV販売の実績を持つ。そのうち、日本国内は累計23万台である。 ちなみに、米国テスラは2022年では年間で約130万台、中国のBYDは同年に約90万台規模へ成長している。 同時にまた、世界共通の充電規格であるCHAdeMO(チャデモ)も準備され、リーフが販売される世界の各地域にCHAdeMO充電器の設置が動き出した。 それらを背景に、経済産業省は2012年度補正予算で1,005億円の補助金を計上し、全国に約10万基の充電器を整備するとした。この補助金は全額支給でないため、トヨタ/日産/ホンダ/三菱自の4社が資金を拠出し、補助金で賄いきれない残額を補填することに合意した。 しかし、現在の充電器の数は、急速充電と普通充電を合わせて約2万基である。 国内の新車販売において、EVが占める割合は1%以下という状況が長く続いた。昨2022年、「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」が発売となり、1年で5万台以上を販売することで2%ほどの占有率になろうかという状況にある。 一方、世界全体では、EVの市場占有率が13%になる。米国は5.8%、欧州は12%、中国は21%となっており、日本がいかに低水準であるかがみえてくる。 日本でEV普及が進まなかった理由 EVの先駆者であった日本が、なぜ欧米や中国の後塵を拝するようになったのか。 最大の要因は、せっかく1,005億円という充電基盤整備に対する経済産業省の支援があったにもかかわらず、急速充電器の整備にばかり世間の目が行き、EV利用の基本である基礎充電、すなわち自宅での普通充電(200V)の重要性が広がらなかったからである。ことに、マンションなど集合住宅の駐車場と、月極駐車場への普通充電設置がほぼできなかったことが原因であった。 EVの充電は、普通充電で8~10時間、あるいはそれ以上かかるとされ、これが単純にガソリンスタンドでの給油時間と比較されて、使い勝手が悪いとさまざまな媒体を通じて流布された。いまでもそうした論調が消えていない。しかし、自宅で普通充電できれば、寝ている間に満充電になるので、翌朝出かけるときは満充電で出発できる。 戸建て住宅に住む人はそれができた。ところが、戸建て住宅でも自宅に車庫がなく月極駐車場を利用する人は、近隣の急速充電器を利用しなければならなくなった。 集合住宅に住む人は、敷地内に駐車場が併設されていても、管理組合の同意が得られず普通充電ができない状態に陥った。無知がもたらした悲劇だ。EVを買う意思があっても、手に入れにくい状況があった。 集合住宅の管理組合で賛同が得られない最大の理由は、幹事がEV時代を予測できず、また自分には関係ないとして無視され続けたことにある。設置の経費は、ことに当初は補助金と自動車メーカー4社による補填があったので、ほぼゼロであった。現在でも、施工業者が残金を負担するなどのやりくりで、集合住宅側の負担が軽く済む仕組みが出てきている。それでもなお、管理組合で合意を得るのが難しい状況は払拭できていない。 基礎充電の普及を目指す業者の間でも、さらに難しいとされるのが月極駐車場への普通充電の設置だ。月極駐車場を管理する不動産業者の理解を得にくいという。

VOL.1
リッター200円にもう限界……給油の“枷”をぶっちぎれ!【モデルサードインパクト vol.1】

ガソリン高い、燃費も悪い、限界だ! かつてないほどの猛暑に喘いだであろう今夏。「もういいよ」「もう下がってくれ」と、気温に対して誰もが感じていたと思うが、自動車ユーザーはガソリン価格に対しても同じことを思っていたのではないだろうか。 リッターあたり170円、180円、190円、そして200円の大台を突破……給油をするたびに、誰もが憂鬱な気分になったはずだ。小生はドイツの某オープンスポーツカーに乗っているのだが、リッターあたり平均10kmでハイオク仕様。愛車にガソリンを入れるたび、顔が青ざめていた。 「高額給油という枷から解放されたい……」 EVの購入を決意した所感である。クルマを走らせることは、本来喜びのはず。給油のたびに落ち込むのは本望ではない。 小生は、THE EV TIMES(TET)の編集スタッフを務めています。この9月、「テスラ・モデル3・パフォーマンス」を購入しました。新たな愛車と共に進むEVライフを「モデル・サードインパクト」と銘打ち、連載で紹介していこうと思います。 EVは便利だと実感した「日産リーフ」 小生が初めて体験したEVは「日産リーフ」(2代目)である。遡ること2017年、「リーフ」が2代目になった頃、日産が全国で試乗キャラバンを開催し、小生はその試乗アテンダントを担当していた。そこで「リーフ」を存分に運転することができたのだ。 それゆえ、EVの利便性の高さを実感することになった。スポーツモデル顔負けの力強くスムーズな加速にまず驚いたのだが、給油という枷から外れて自由に走り回れることが大変な魅力に感じた。アイドリング状態でエアコンを入れっぱなしでもガソリン代を気にせずに済む。車内でPCを開けば、そのままオフィスになる。車の用途が無限大に広がると感じた。 充電時間も特別長いとは感じなかった。充電残量が50%くらいになったら、急速充電を使用してあっという間に80%まで回復できる。ちなみに100%まで充電した場合、280kmを走れる表示が出ていたと記憶している(当時は寒い季節で暖房を使用した)。ちょっとした遠出も十分に対応可能。「EVなんて不便」という印象は全く抱かなかった。そこで薄々と「将来はEVもアリだな」と思ったのだ。

VOL.20
VW「ID.4」オーナーはアウトバーンを時速何キロで走る? [ID.4をチャージせよ!:その20]

9月上旬、スイスで開催された「ID.TREFFEN」(ID.ミーティング)を取材した際に、参加していた「ID.4」オーナーに、そのクルマを選んだ理由などを聞きました。 フォルクスワーゲン一筋 鮮やかな“キングズレッドメタリック”のID.4で登場したのは、ドイツのハノーファーからはるばるスイスに駆けつけたデュブラック・マルクスさん。「フォルクスワーゲンT3」のTシャツを着ているくらいですから、かなりのフォルクスワーゲン好きと見ましたが、予想は的中! 「18歳で免許を取ってからこれまで30年間、フォルクスワーゲンしか買ったことがないんですよ」という、まさにフォルクスワーゲン一筋の御仁でした。 彼の愛車はID.4のなかでももっともハイパフォーマンスな「ID.4 GTX」。日本未導入のこのグレードは、2モーターの4WD仕様で、最高出力220kW(299PS)を発揮するというスポーツモデル。こんなクルマに乗れるなんて、なんともうらやましいかぎりです。 そんなマルクスさんにID.4 GTXを購入した理由を尋ねると、「これからはEVの時代だと思ったので!」と明確な答えが返ってきました。とはいえ、ID.ファミリーのトップバッターである「ID.3」が登場した時点ではすぐに動き出すことはありませんでした。「1年半くらい前にID.4 GTXを試乗する機会があって、踏んだ瞬間から力強くダッシュするID.4 GTXのパンチ力にすっかり惚れ込んでしまい、即決でしたよ(笑)」。

VOL.14
欧州メーカーはなぜ電気自動車に走ったのか?:知って役立つEV知識・基礎の基礎/御堀 直嗣 第14回

EVの知識を、最新情報から「いまさらこんなこと聞いていいの?」というベーシックな疑問まで、ベテラン・ジャーナリストが答えていく連載。今回は欧州メーカーの特集です。 日本市場参入が遅かった欧州製EV 日本市場では、欧州からの電気自動車(EV)攻勢が活発に見える。ドイツの「BMW i3」が発売されたのは2013年秋で、日本市場へは2014年春に導入された。 日本の自動車メーカーがEVを市販したのは、2009年の「三菱i-MiEV」の法人向けリースが最初で、翌2010年には「i-MiEV」も一般消費者への販売を開始し、同年に「日産リーフ」が発売された。「i3」の発売は、それより数年後になってからのことだ。 ほかに、フォルクスワーゲン(VW)は、「up!」と「ゴルフ」のエンジン車をEVに改造した「e-up!」と「e-ゴルフ」を2015年から日本で発売すると2014年に発表した。だが、急速充電システムのCHAdeMOとの整合性をとることができず、断念している。その後、VWは「e-ゴルフ」を2017年秋に販売を開始した。EV専用車種となる「ID.4」を日本に導入したのは、2022年のことだ。フランスのプジョーが、「e-208」を日本で発売したのは2020年である。 以上のように、欧州全体としては、EVへの関心が高まってきたのは比較的最近のことといえる。 くじかれたディーゼル重視路線 欧州は、クルマの環境対策として、自動車メーカーごとの二酸化炭素(CO2)排出量規制を中心に動いてきた。そして2021年から、1km走行当たりの排出量を企業平均で95gとする対処方法を考えてきた。EU規制は、販売する車種ごとのCO2排出量を問うのではなく、販売するすべての車種の平均値で95gを下回らなければならないという厳しさだ。 対策の基本となったのは、ディーゼルターボ・エンジンを使った排気量の削減と、出力の低下を補う過給器との組み合わせを主体としつつ、ハイブリッドによるさらなる燃費の向上である。 既存のディーゼルターボ・エンジンをできるだけ活用しようとする考えは、欧州メーカーが補機用バッテリーの電圧を世界的な12ボルトから、36ボルトや48ボルトに変更することによるマイルドハイブリッド化に注目してきた様子からもうかがえる。 ところが、2015年にVWが米国市場でディーゼル車の排出ガス規制を偽装していたことが明らかにされた。公的機関での測定では規制値を満たすものの、実走行で急加速などした際に基準を上回る有害物質が排出され、それによって力強い加速を得られるようにした制御が発覚したのである。その影響は、VW車だけでなく、アウディなどVWグループ内に広く影響を及ぼした。

VOL.3
ボルボは新型EVの「EX30」でインテリアに新たな価値を与え、空間を最大限、利用する!

ボルボはEX30の室内で多くの新たなチャレンジを行なっていると謳う。その詳細を小川フミオ氏が訊いていく。連載1回目はこちら、2回目はこちら。 冷たさの排除し素材を“素直”に使う EX30のインテリアが、他車と決定的に違うのは、金属的な表面処理がほとんど見当たらないこと。それは意図的にそうしたのだと、インテリアデザインを統括するリサ・リーブス氏は言う。 「心したのは、冷たさの排除です。使う素材はオネスト、つまり木に見えるものは木であり、また同時に、リサイクル素材を人間にやさしいかたちで使用しました」 インテリアは「ブリーズ」(やさしい風)をはじめ「ミスト」(もや)、「パイン」(松)それに「インディゴ」と4種類(日本はそのうち「ブリーズ」と「ミスト」を導入)。 「ブリーズを例にとると、デザインインスピレーションはサマーデイズ。シート表皮の素材はピクセルニットとノルディコ、ダッシュボードの飾り材はパーティクル、そして空気吹き出し口のカラーはブルーです」 リーブス氏は説明してくれる。 「ピクセルニットはPETボトルをリサイクルしたもの。それを3Dニッティング(立体編み)プロセスでシート用素材にしています。組み合わせるノルディコは、PETボトルなどのリサイクル素材、北欧で計画的に伐採された木から採取された素材、リサイクルされたワインコルクなどで作られたテキスタイルです」 ダッシュボード用のパーティクルは、窓枠やシャッターを中心に工業廃棄物であるプラスチックを粉砕したものだし、フロアマットは漁網をリサイクルしたという。 「リサイクル材とともに、インテリアは雰囲気を統一したので、私たちは“ルーム”という名を与えています。インディゴの場合、デザインインスピレーションは”夜のはじまり”で、デニムをリサイクルしたときに余る糸を使った素材をシート表皮に使っています」 シートじたいは「スニーカーにインスパイアされた形状」(メイヤー氏)だそうだ。

VOL.2
ボルボの新型電気自動車「EX30」にはスターウォーズのデザインが取り入れられている!?

エンジンの回転の盛り上がりには、時に人間的な表現が用いられる。しかしBEV(バッテリー電気自動車)はエンジンもなく無音なため、より無機質な、機械的な印象が強くなる。ボルボはそんなBEVに人間的な要素を入れたと主張する。連載1回目はこちら。 どことなく楽しい感じの表情 ボルボEX30は、いってみれば、二面性のあるモデルだ。ひとつは、地球環境保全(サステナビリティ)を重視したコンセプト。もうひとつは、大トルクの電気モーターの特性を活かしたスポーツ性。 デザイナーは「いずれにしても、BEVと一目でわかってもらうデザインが重要と考えました」(エクステリアデザイン統括のTジョン・メイヤー氏)と言う。 「もちろん、昨今ではICE(エンジン車)かBEVか、デザインをするときあえて差別化をしないのが世界的な流れです。ただし、私たちとしては、スカンジナビアデザインの原則を守りつつデザインしました」 メイヤー氏の言葉を借りて、この場合のスカンジナビアデザインの肝要を説明すると「形態は機能に従う」となる。 「そこで、上部に開口部とグリルはもたせないようにしようと。ただし(インバーターなどのために)空気を採り入れる必要はあるので、下にインレットは設けています」 ボルボ車のデザインアイディンティティである「トール(神の)ハンマー」なる形状のヘッドランプも採用。ただし、カバーで覆った一体型でなく、四角いLEDのマトリックスが独立しているような形状があたらしい。 「そうやって出来上がったのがこのデザインです。顔になっていて、そこには眼があって、鼻があって、口があるんです。どことなく楽しいかんじで、これまで以上に人間的な表情を実現しました」 暴力的でもなければ、ロボット的でもない。メイヤー氏はそこを強調した。

VOL.1
ボルボの新型電気自動車「EX30」は、相反する2面性を合わせ持つ文武両道なクルマ

ボルボの新たなBEV(バッテリー電気自動車)として、ついに10月2日から「サブスク」モデルの申し込みが始まるEX30。この「ボルボ史上最小のBEV」はどのように開発されたのか。ミラノで行われたワールドプレミアに参加した小川フミオ氏が関係者の声とともに振り返る。 スカンディナビアン+デジタル 2023年6月に登場したEX30は、コアコンピューティングテクノロジーを大胆に採用する、ボルボの新世代BEV。 内容にとどまらず、同時に、デザイン面でもさまざまな大胆な試みがなされているのも特徴だ。 いってみれば、伝統的ともいえるスカンディナビアンテイストに、デジタライゼーションの融合。 「私たちのデザイン的価値のすべてを小さなフォーマットで具現」したモデルと、ボルボ・カーズはプレスリリース内で謳う。 「非常に電気自動車的なデザインで(中略)閉じられたシールド(フロントグリルの開口部のこと)とデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライト」がフロント部の特徴とされる。 さらに新世代BEVとしてボルボが狙ったものはなんだろう。ミラノでの発表会において出合った担当デザイナー(たち)に、デザインの見どころと背景にあるコンセプトを取材した。

VOL.5
「BMW iX xDrive50」の高速電費は我慢不要! ロングドライブにうってつけのEV

[THE EV TIMES流・電費ガチ計測] THE EV TIMES(TET)流電費計測の5回目を、8月に「BMW iX xDrive50」で実施した。車高の高いSUVにもかかわらず、高速巡航時に電費が低下しにくいのが特徴だ。その詳細をお伝えする。 ※計測方法などについてはこちら、試乗記はこちらをご覧ください。 100km/h巡航でどんどん行こう iX xDrive50のカタログに記載された「一充電走行距離」は650km(WLTC)で、電池容量は111.5kWhだ。650kmを実現するには、電費が5.83km/kWh(以後、目標電費)を上回る必要がある。 各区間の計測結果は下記表の通り。5.83km/kWhを上回った場合、赤字にしている。 これまでのTETによる電費計測で初めてA区間の往路と平均で目標電費を超えた。A区間のように標高差が少ない場所では同じ状況になり得る、つまり100km/h巡航で一充電走行距離の650km近くを走破できる可能性がある。   100km/h巡航でも600kmは走れそう 各巡航速度の平均電費は下表の通りだ。「航続可能距離」は電費にバッテリー総容量をかけたもの、「一充電走行距離との比率」は650kmに対して、どれほど良いのか、悪いかだ。 iXのエクステリアは、大きなキドニーグリルが特徴的だ。ざっくり言えば全長5m、全幅2m、全高1.7m、車重2.5トンの堂々としたボディだが、Cd値が0.25と優れている。 100km/h巡航におけるiXの電費は、5.71km/kWhであった。絶対的な数値としては決して高くないが、一充電走行距離との比率を計算すると98%と、これまでにTETが計測したデータの中で最高の結果を記録した。120km/h巡航でもこの数字は78%であった。 つまり、iXは高速巡航でも電費の低下が少ないEVだといえる。 ちなみに、過去に計測したメルセデス「EQE 350+」は、この100km/h巡航時の比率が90%だった。EQEはセダンボディで背が低く、Cd値0.22で、高速巡航には有利であることを考えても、iXの98%という数字の凄さが分かる。 この結果は、空力性能の良好さと高効率なパワートレインの賜物ではないかと思う。BMWが「テクノロジー・フラッグシップ」「次世代を見据え、長距離走行が可能な革新的な次世代電気自動車」と謳っているだけのことはある。これらの記録を塗り替えるクルマが現れるのか、今後の計測が楽しみだ。   各巡航速度ごとの比率は以下の通り。80km/hから100km/hに速度を上げると21%電費が悪くなる。120km/hから80km/hに下げると1.6倍の航続距離の伸長が期待できる。

VOL.19
ぐっとパワフルな2024年モデルのフォルクスワーゲン「ID.4」をミュンヘンで緊急試乗! [ID.4をチャージせよ!:その19]

コンパクトSUVタイプの電気自動車「ID.4」が2024年モデルにアップデート。この最新版をドイツ・ミュンヘンでさっそく試乗しました。 モーターのパワーは60kW増し 「ID.4」が2024年モデルにアップデートし、コックピットのデザインが様変わりしたことは、前回のコラムで述べました。さらに今回の仕様変更では、走りにかかわる部分にも手が加えられています。 一番の変更が、新開発のモーターが搭載されたこと。フォルクスワーゲンでは、ID.ファミリーのプレミアムセダンである「ID.7」に、新たに開発した「APP550」型の電気モーターを採用しました。最高出力は210kW(286PS)と実にパワフルです。これが2024年モデルの「ID.4プロ」にも搭載されることになりました。これまでの「ID.4プロ」の最高出力が150kWですので、出力は60kW、4割増しという計算。最大トルクも従来の310Nmから545Nmとなり、こちらは75%の大幅アップです。 バッテリー容量は77kWhで変更はありませんが、2024年モデルからはバッテリーの“プレコンディショニング機能”を搭載し、冬の寒い時期、充電前にバッテリー温度を高めておくことで充電量の低下を抑えることができます。これはうれしい! 他にも、可変ダンピングシステムのDCC(ダイナミックシャシーコントロール)の改良なども行われ、果たしてどんな走りを見せてくれるのか、興味津々です。 早く乗ってみたいなぁ……と思っていたら、なんとうれしいことに、発表されたばかりの2024年式ID.4 プロ・パフォーマンスを、ドイツ・ミュンヘンで試乗するチャンスに恵まれました。試乗時間は約20分と超ショートですが、わが愛車のID.4 プロ・ローンチエディションと比較するには十分な時間です。

VOL.18
ミュンヘンで「ID.4」の2024年モデルに遭遇! [ID.4をチャージせよ!:その18]

ミュンヘンモーターショー(IAA)のメイン会場近くで、フォルクスワーゲンがメディア向けイベントを開催。そこで、2024年モデルの「ID.4」に遭遇しました。 見た目は同じ イベントスペースのパーキングに待機していたのは、“コスタアズールメタリック”のボディが爽やかな「ID.4 プロ・パフォーマンス」。日本のラインアップにはないボディカラーに目を奪われますが、エクステリアデザインはこれまでと同じで、私の愛車の「ID.4 プロ・ローンチエディション」との違いは1インチアップの21インチホイールが装着されていることくらいです。 ところが運転席に座ると、コックピットの眺めに違和感が! マイナーチェンジでもないのに、コックピットのデザインが私のID.4 プロ・ローンチエディションと大きく変わっていました。 ご存じのとおり、フォルクスワーゲンなど多くの輸入ブランドでは“イヤーモデル制”を採用していて、毎年のように細かい仕様変更を実施。エクステリアデザインは一緒でもパワートレインや装備が変わるというのはよくあること。この2024年モデルでは、インテリアのデザインまで様変わりしていたのです。 真っ先に気づいたのが、ダッシュボード中央にあるタッチパネルがリニューアルされていること。2022年モデルのID.4 プロ・ローンチエディションでは12インチのタッチパネルが搭載されていますが、この2024年モデルでは12.9インチにサイズアップが図られたのに加えて、デザインも一新され、明らかに使い勝手が向上していました。

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