後発の強みを活かしたホンダN-ONE e:
一方、N-ONE e:は、N-ONEをベースに開発された。それでもフロントマスクやフェンダーの形状は異なり、N-ONEのボディをそのまま流用したわけではない。

サクラが上質感を重視するのに対して、N-ONE e:はシンプルだ。とくにベーシックグレードのe:Gは、インパネにカーナビを収めるフレームを装着せずにスッキリと見せている。電気自動車は短距離の移動手段だから、カーナビを付けないユーザーも多く、e:Gには独特の魅力がある。
モーターの動力性能は、サクラの最高出力が64馬力、最大トルクは19.9kg-mだ。N-ONE e:は64馬力・16.5kg-mに留まるが、モーターが高回転指向でギヤを利用して駆動力を高めた。その効果で、N-ONE e:は動力性能にも相応の余裕がある。

交流電力消費率(いわゆる電費)は、WLTCモードによる測定で、サクラが124Wh/km、N-ONE e:は105Wh/kmになる。1km走行当たりの電力消費量はN-ONE e:が少ない。
駆動用電池の総電力量(容量)は、サクラが20kWhで、N-ONE e:は29.6kWhと余裕がある。そのために、1回の充電で走行できる最大距離も、サクラはWLTCモードで180kmだが、N-ONE e:は295kmと長い。エアコンを使うなど条件が悪いときは、実際の走行可能距離がWLTCモードの70%前後まで下がることもあるから、N-ONE e:の安心感が高いと感じるユーザーも多い。
以上のように、サクラは内外装の上質感や居住性が優れ、N-ONE e:は電費を含めて電気自動車としての性能が注目される。

価格と装備は、上級グレードのサクラG(308万2200円)とN-ONE e:L(319万8800円)を比較する。サクラGにはLEDヘッドライトに対向車の眩惑などを抑えるアダプティブ機能が装着されて内装も上質だ。N-ONE e:Lには9インチのホンダコネクトディスプレイなどが備わる。
この点を踏まえると、あとから発売されたN-ONE e:が買い得だ。前述のとおり駆動用リチウムイオン電池に余裕があり、1回の充電で走れる距離も115km上まわる。比率に換算すると1.6倍に増える。なお国から交付される補助金額は、両車ともに57万4000円で等しい。

















































