軽EVのホンダN-ONE e:と日産サクラを比較
日本の小型/普通車市場における電気自動車の販売比率は2%以下だ。ハイブリッドが50%に達するのに比べると、電気自動車の販売比率は圧倒的に低い。
電気自動車の販売比率が低い背景には、複数の理由があるが、もっとも注目すべきは車種が少ないことだ。小型/普通車市場で50%以上のシェアをもつトヨタでも、2026年1月時点で用意される電気自動車は、bZ4XとレクサスRZ/UX300eのみだ。これでは電気自動車が好調に売れるはずがない。

また、日本では総世帯数の約40%がマンションなどの集合住宅に住むため、自宅では充電しにくい。いい換えれば、電気自動車の売れ行きを増やすには、充電設備を設置できる一戸建て世帯のニーズに合わせる必要がある。
一戸建ての世帯は都市部よりも郊外に多く、公共の交通機関を利用しにくい地域も含まれる。この地域では、クルマについて主にふたつのニーズがある。ひとつ目は長距離を移動するのに使うファーストカーで、ふたつ目は公共交通機関の代わりになる短距離移動用の小さなセカンドカーだ。郊外の一戸建て世帯では、このふたつのニーズに合った2台以上の乗用車を所有することが多い。

電気自動車を売り込むなら、ふたつ目のセカンドカーだ。電気自動車は航続可能距離が短く、長距離移動は苦手だが、買い物などに使うセカンドカーなら不都合が生じにくい。また、一戸建ての世帯が多い郊外には、給油所(ガソリンスタンド)の少ない地域もあり、電気自動車なら自宅で充電できて便利だ。
そうなると電気自動車ともっとも親和性の高いカテゴリーは、セカンドカーの用途に支えられる軽自動車になる。軽自動車サイズの電気自動車で注目されるのは、2022年に登場した日産サクラと2025年のホンダN-ONE e:だ。

サクラは三菱eKクロスEVと基本メカニズムを共通化するが、内外装は独自に設計されている。質感が高く、後席も広い。モーター駆動による静かで滑らかな走りとの相乗効果でヒット作になった。一時はサクラが国内で新車として売られた電気自動車の40%以上を占めたこともある。

















































