利便性を犠牲にする羽目に
マニュアルを読み返すと、こう書いてあった。「必要に応じてバッテリーを加熱または冷却したとき、自動的に充電が開始される場合があります」。テスラには出発時刻に合わせて車内とバッテリーを暖めておく「プレコンディショニング」という機能がある。これを設定していると、場合によってはバッテリーの加熱が生じて、自動的に充電が始まるというわけだ。
私の場合、出勤時間に合わせてプレコンディショニングを設定していた。そうしておけば、寒い朝もぬくぬくのクルマに乗ることができるし、暑い夏も涼しい車内で運転できる。

しかし、その朝、家族が暖房器具やドライヤーを使い、朝食の支度に電子レンジなどを使うタイミングで、16Aの自動充電が始まり……ブレーカーが落ちたのだ。
これを避けるには、充電プラグを抜くか充電器の出力を下げるしかない。充電器のアプリでもテスラのアプリでも手動で出力を下げることは可能だが、正直毎日やるのは面倒で、忘れることもあるだろう。
どうにかならないか?
調べてみて、ひとつの解決策を見つけた。テスラのアプリではなく、充電器のアプリで充電時間を設定するのだ。テスラ側で設定したところで、予期せぬ自動充電が始まるから意味がない。しかし充電器側、つまり上流で充電時間を設定すれば、テスラ側で充電しようとしても電力が供給されない。

そう考えた私は、充電器のアプリを1〜5時に充電するよう設定した。それ以外の時間は充電できないようスイッチを切ったのだ。
これで意図せぬ充電はされなくなった。
だがそれと引き替えに、テスラの自動充電機能は利用できなくなった。マニュアルには「高電圧バッテリーを長持ちさせるためにもっとも重要なのは、車両を使用していない間も充電プラグを差し込んだままにしておくことです」と書かれているが、それもあきらめるしかない。
また、モデルY RWDに搭載されているLFPバッテリーは、週に1度は100%充電しないとバッテリー残量の正確性が失われるらしい。以前はマニュアルにあったこの記述が最近はなくなったが、車内モニターでは注意喚起として依然表示される。

つまり週に1度は、低電力に設定して充電時間に関係なく充電状態にしておく必要がある。そのときばかりは1〜5時の充電が終わったあとに、低電力に再設定して充電プラグをつなぎっぱなしにするしかない。
こうやって私の充電スタイルが確立した。
ちなみに、充電器側で充電を完全にオフにするこの設定は、純正のウォールコネクターではできない。これから自宅充電をお考えの方は、ガレージでの200Vコンセントのみの運用であっても、こうした問題が起こる可能性があることを頭に入れておいたほうがいい。
自宅充電、思った以上に深い沼である。



















































