中国版アリアは800Vシステム採用へ
また、現時点における公式情報をベースにすると、N7と同じく前輪駆動なのか、リヤにモーターを搭載する後輪駆動なのかは不明ですが、搭載モーターの最高出力は250kWと強力です。さらに、EREVにはN6と同じ21.1kWhバッテリーと、さらに大容量な37.4kWhバッテリーの2種類をラインアップし、EV航続距離はWLTCモードで最長185kmを確保しています。

これは競合となるBYD Sealion 06 DM-iの26.6kWh、Galaxy Starship 7 EM-iの18.4kWhと比較しても大容量であり、N6と同じように、大容量バッテリーを全面に押し出して、BYDとジーリーというライバルに勝負を挑んできているのです。
NX8にはLiDARが初搭載されるという点も重要です。N7やN6にはLiDARが搭載されておらず、Momentaと共同開発しているハイエンドADASでは、あくまでも高速道路上における追い越しや分岐、障害物に対する回避挙動などを実現するハイウェイNOAにしか対応していませんでした。NX8ではさらにLiDARを搭載することで、市街地における信号や右左折、転回、高度駐車機能と連動させたDoor to Door(D2D)機能などに対応するシティNOAにも対応させます。
ただし、このNX8はEVシフトにおける日産のジレンマとも呼ぶべき存在といえるかも知れません。というのも、日産は同じミッドサイズSUVとして、中国を含むグローバルでアリアも発売中です。とくにアリアは、日本国内で2026年にマイナーチェンジを実施しています。

ところがEV性能を比較すると、NX8には800Vシステムや5C超急速充電、より強力な搭載モーターなどでアリアを大きく上まわります。
さらに搭載バッテリーについて、アリアは三元系である一方、NX8はエネルギー密度で不利となるLFPを採用。ところがパックレベルでのエネルギー密度はほぼ変わらないという状況です。その上でNX8は250kW急速充電に対応見込みであり、充電スピードでアリアを大きくリードする見込みなのです。
ちなみにアリアは、現在65kWhバッテリー搭載のエントリーグレードが14.49万元(日本円で約325万円)で購入可能で、日本国内と同等グレードに相当するB6グレードの半額以下という投げ売り状態といえます。
いずれにしても、同じ自動車メーカーが同じタイミングで発売する電動SUVであるにもかかわらず、そこに搭載されるテクノロジーは大きく異なっており、世界戦略車であるアリアが見劣りしているのです。

果たして、日産の中国市場における最新EV「NX8」が競争の激しい電動SUVセグメントにおいて、先進的なEV性能やハイエンドADASの採用などによってどれほどの販売台数を実現できるのか。中国市場におけるEV反転攻勢に成功したN7やN6に続く成功を収めることができるのか。
NX8に関する最新動向には大いに期待することができるのと同時に、このような日産の最新テクノロジーが中国国外でも広く普及していくことにも期待せずにはいられません。

















































